インタビュー

土屋珠里 栃木 110期 L級1班
ここからはい上がる
 グランプリ切符をかけた最後の戦い「競輪祭」。今年は史上初のナイターGIとして、6日制にリニューアルされた。その前半3日間では、もうひとつのラストバトル「ガールズグランプリトライアル」が行われ、こちらも熱戦が展開されていた。

土屋珠里 栃木 110期
 グランプリ出場へはVしかない土屋は、追加で参戦。ガールズ特別レースは初出場だったが、7、4、5着に終わり、爪痕を残すことはできなかった。予選敗退が決まった2日目のレース後には「上位の選手との対戦で、自分でどうにかしないと確定板(3着以内)が見えてこない。作戦からもっとしっかりやらないとダメですね」と、厳しい表情で反省点を口にした。
 110期は在校5位ながら、卒業記念レースで4連勝のパーフェクトV。陸上競技で培ったスピードと持久力を武器に、2016年7月のデビュー後も活躍間違いなしと期待された。だが、2戦目の前橋で落車し、左肩大結節を骨折。手術を回避したため復帰に時間がかかった。「最初の落車が一番影響したのは確かだけど、もう2年以上前の話ですからね。いつまでも言い訳にはできません」。コツコツと実績を積んで、優勝も2回経験。1着回数では物足りなさもあるが、3連対率は常に5割近い。
 初の大舞台を踏んだ土屋。敗戦からも何かをつかもうと必死だ。「ここを走ったことをきっかけにしたい。競輪学校時代がピークにならないように、頑張っていかなきゃ」。またこの場所で、グランプリ争いを―。未来を見据えるその目は、強く輝いていた。


小倉競輪場より