インタビュー

原田研太朗 徳島 98期 S級1班
次点に泣いたグランプリ出場を来年の糧に
 勝負駆けの6日間は長く険しかった。賞金ランキング8位で迎えた「競輪祭」は条件付きとはいえ、年末のグランプリに乗れる可能性を大いに秘めた参戦だった。もちろん前検日には「狙える位置にいるのはうれしいことだしもちろん意識する。でもそれで仕掛けが小さくなっては意味がない。出し切って(出場権利が)取れれば」と意気込み、ラストチャンスにかけていた。

原田研太朗 徳島 98期
 一次予選Aは快調な運びでまくって快勝し、幸先のいいスタートを切った。だが、ここから試練が待ち受けた。
 一次予選Bで7着となり勝ち上がりに有利となる二次予選Aへの道を外し二次予選Bへ。そこでも車が思うように出ず8着と大敗を喫し、勝ち上がりを逃してしまった。二予Bの前にはメンバー表を眺めた小倉竜二が「ヒデ(山田英明)と一緒か。まだ(賞金)勝っているんだろ。なら狙えばいい」と賞金ランク争いをしていた山田との直接対決に徹底援護を約束していた。ただ先行しなければ小倉の持ち味は生かせない。ライバルたちが順調に勝ち上がる中「ギアを換えて一発に賭けてみたけどダメだった」と不発に天を仰いだ。
 その後、敗者戦を2走したがいずれも大敗し賞金の上積みに失敗。それでも、決勝戦を走るメンバーの着順など条件次第ではグランプリ出場のチャンスはわずかに残っていた。
 ところが、終わってみれば最後の最後に決勝戦で3着に食い込んだ清水裕友に抜かれてしまい、9番目の椅子を明け渡した。その差はおよそ110万円。たらればでいえば、二次予選を外したことが大きな主因だった。
 「悔しいけど中四国ってくくりで清水君が選ばれたのはうれしいこと。1年を通して安定していないと出られないってことがわかったし、同じ失敗をしないように。来年に向けていい目標ができた」と精一杯に前を向いた。
 来年の目標はもうできた。グランプリ次点に泣いた今年の反省を生かし、モチベーションを保ちながら再スタートを切る。


小倉競輪場より