インタビュー

曽我圭佑 113期 熊本 A級2班
まずは父を超える
 稲村成浩、横田努(デビュー時)、澤田義和といった「ハイタワートリオ」を筆頭に輪界きってのエリート軍団と呼ばれた69期。その一翼を担った曽我明広を父に持つ。高校卒業時に「何をしたいのか自分でもわからなかったし、競輪選手でもなってみるか」と父に相談したところ「そんな甘い認識じゃダメだ」と厳しく叱責され大学に進学。「大学を卒業するころになって、職業としての競輪を真剣に考えて、父に説明し」やっと許され選手としての道を歩みはじめることになった。

曽我圭佑 113期 熊本
 「選手になってびっくりしたことは、先輩方から、お前のお父さんは強かったぞ」と言われること。「父が強かった時代は、まだ、幼かった時。物心が付いたころにはみなさんのよく知っている体型(かなりポッチャリ)で、あまり強くなかったものですから」と苦笑い。しかし、周囲の評価は「あの強かった曽我の息子。弱いわけがない」で、戸惑いも覚えたという。「実際、選手になって、レースをしていくうちに、父の偉大さを思い知らされたような気がします。今は、早く、強かった父に追いつきたいという一心で頑張っています」と前を見据える。「そのために、1日も早くS級になること」と、2019年の目標に「S級点確保」を掲げた。
 チャレンジ戦は優勝3回。しかし、その3回とも完全優勝で、さらに8月武雄、小松島、9月いわき平で3回連続だったことでA級2班に特別昇班。非常に効率よく特昇を果たすところが、やはり持っている男なのかもしれない。A級1、2班戦は1月18日現在で10場所消化し、6度の優出。18勝を上げ、V争覇級のパワーを誇示している。「昨年12月の小倉で、もう少しで優勝だったのですが、ゴール前に欲が出た瞬間、失速、田村(風起、奈良、107期)さんの強襲に遭いました。やはり、A級1、2班戦は甘くないですね」ながら、手応えはしっかりつかんでいるようだ。
 同期の2世選手としては1月15日にS級特進を果たした宮本隼輔(山口)が有名だが「彼に追いつくには、ちょっと時間がかかりそう。当面の目標は、A級1、2班戦で優勝することと、S級になって、父に追いつくこと。積極的な競走をした方が成績もいいので、ガンガン逃げて脚力をつけたい」と、スケールの大きな競走での大暴れを誓っていた。


久留米競輪場より