月刊競輪WEB|KEIRIN.JP
直送!競輪場便り
谷口遼平 三重 S級1班
充実一途
4月21日~23日の四日市ナイターFI。谷口は地元の主役として奮闘した。単騎の初日特選は7着に終わったものの7番手から内を進んでの果敢な仕掛け。準決はホームカマシで逃げ切り、決勝は打鐘前から先行して十分に見せ場を作った。「突っ張ったからきつかった。でも3日間ともしっかりと動くことができたのでダービーにつながりますね」。山崎芳仁や武藤龍生に追い込まれて地元Vを逃したものの、すがすがしい表情を見せた。
絶好調だ。一時はA級に降級した時期もあったが、すっかりS級のV戦線に定着した。3月の福井では地元の脇本勇希を叩いての逃げ切り優勝。4月の伊東は決勝進出こそ逃したが、初日特選でV候補の岩本俊介を合わせ切った走りは圧巻だった。「東口(善朋)さんのアシストがあったとはいえ、自分もやるべきことをやった。あの強烈な脚がある岩本さんが相手だったから自信になりました」。
競走得点も108点を超えて充実一途の近況。「終わると必ず筋肉痛になるから行くまでが憂うつ」と話すジム通いが着実に実を結び、愛妻・加奈子さんが用意してくれるタンパク質中心の食事もパワーアップにつながっている。「重いものを持ち上げたりするのではなく、ジャンプなどで体幹を鍛えるといったメニューです。もう2年ぐらいになりますね。デビューしてから1kgも体重が増えなかったけど、最近は3kg増えました」。以前はきゃしゃな印象だった体格は、付くべきところに筋肉が付き、均整の取れたボディに変ぼうした。普段着用するアンダーシャツ=写真=には感謝の思いを込めて妻の名前がプリントされている。
初出場となる日本選手権ではどんな走りを見せてくれるか。「やっと出れますね。推薦だったオールスターや競技による寬仁親王牌には出ていますが、自分の力で出るGIは初めて。メンバーを見て、仕掛けるべきところでしっかり仕掛けます。徹底先行が相手ならまくり、差し。何でもできるようにしたい」。今のレースぶりならビッグでもきっとやってくれるはず。若手自力型の層が薄い中部地区でもあるだけに、役割は大きいはずだ。


四日市競輪場より