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志田龍星 岐阜 A級2班
中部期待の「星」
飛ぶ鳥を落とす勢いのルーキーにとって、11月12日の中部地区プロ(松阪)は少しばかり残念な結果に終わった。岐阜支部のチームスプリント第3走として出場。森川康輔、山口拳矢とのトリオなら優勝も狙えるチーム力だったが、浅井康太が第3走として君臨する三重チームに屈した。「練習で1回合わせただけとはいえ、自分の力不足を感じました」と振り返った。
在所成績2位。ルーキーシリーズの結果を含め犬伏湧也には屈しているが、119期でトップクラスの実力を持っているのは間違いない。ただ運がないのはチャレンジ9連勝目の決勝日が2度にわたって開催中止になったこと。「精神的にきつかったですね。同期はどんどん上がっていきましたし…」。それでもチャレンジは無傷の〝13連勝〟で卒業。A級1・2班戦は9連勝目で失敗し、仕切り直しの松阪でも敗れてしまったものの、S級特進は時間の問題だろう。
「デビューからの連勝を意識したことで、日に日に競走が小さくなってしまった。僕の脚質は前に出て駆けてしまえばいいけど、ダッシュがなくて前に出るのに時間がかかってしまうのが課題。改善していきたいですね」と自身の評価と分析をしてみせた。
山口拳に続くであろう中部期待の星である。チャレンジとA級のレベルの違いを痛感するなど、まだまだ脚力アップは必要だ。それでも強くなりたいという思いや自信は話を続けるほど伝わってくる。「競輪場に駐車してある競輪選手の高級車をアマチュア時代に見て選手になりたいと思った。先日、僕自身もコルベットを購入したんですよ。稼いで払わないといけない。S級に早く上がりたいですね。今は競輪という仕事が楽しくて月日が過ぎるのが早く感じるんです」。
近い将来、志田―山口拳の岐阜ラインでグレードレースの舞台を戦う機会はきっと訪れるだろう。「今は集団でもがく練習を中心にやっています。脚を1回使ってまた使う。実戦向きのトレーニングですね。今の中部勢はビッグレースで単騎になることが多いけど、これからは中四国のようになるといいですね」。山口拳とともに中部を引っ張る日が来るのが今から待ち遠しい。


松阪競輪場より