インタビュー

果敢な先行と爽やかなマスクで人気急上昇中の堀内俊介。
直近の成績は若干落としてはいるが、少し前までは上昇気流に乗り期待のかかるポジションまで挙げていた。
初めてのビッグレース参戦となったサマーナイトフェスティバルでは力不足を痛感し、だからこそ、さらに上を目指すために何が必要なのかを自分に問いかける。
その堀内に近況をインタビューした。
GIでしっかり戦えるように、力をつけていきたいです!
-近況についていかがでしょうか?
「前回のサマーナイトフェスティバルに出て、まだ力不足だなと感じたことと、組み立てだったり、課題はたくさんあるなと思いました」
-少し前まで、好調が続いていましたが?
「今年に入って、2月くらいから調子がよくなってきて、なんというんですかね、調子のよかった時の乗り方を思い出せるような感じがあったので、そこから感じがよかったんですけど。でも、やっぱり、まだまだ上位の選手とは差があると思うので、1つ1つ課題をクリアしていきたいなと思います」
-上位との力の差というのは、どんなところで感じますか?
「パワーだったり、そういうところがまだ自分はないので、もう少しパワーがあれば、もっと末脚だったり、立ち上げだったり、そういうところがついてくるのかなと思うので。そうすれば、もっとレースも楽になってくると思います。なので、今はそこを課題にやっていきたいですね」
-そのための練習は?
「前はウエイトもやろうかなと思っていたけど、結局あまりやってなかったので、やっぱり、自転車に乗りながらやっていきたいなと思います。ちょっと、競走よりも重いギアを踏んでみたりというのは最近試しています」
-それは最近流行りつつあるナショナルチームの練習的なものでしょうか。
「そうですね、他の同期に聞いてみて、そういう練習をしているみたいなので、やってみて。それで、感触がよかったので、自分には大切な練習になりそうなので、取り組んでみようかなと思います」
-スペシャルなギアを入手してやっている?
「そこまではまだやってないです。すごい大きいギアとかはやっていないですけど、とりあえず、今の競走ギアよりは少し重いのを踏んで、少しずつ。まだ始めたばかりなので、それで、もう少し、感触がよくなっていくのだったら、もっと重いものを踏んでみていきたいと思います」
-練習メニューは、色々な情報を集めているのでしょうか?
「同期や身近な人たちに聞いてやっています。あとは、今までロードをやっていたので、そこは自分にとっても大切な部分なので、ロード練習だったり、乗り込みはかかさずにやっています」
-今現在の堀内選手の練習環境はどのようなものなのでしょう?
「練習は、今は川崎に行ったり、街道でもがきをやったりって感じですね。でも、川崎バンクがメインでやっているかなという感じで、バンクにいるメンバーでやっています。若手も多いし、先輩も気さくに話しかけてくれるし、一緒にこういう練習をしようと誘ってくれるので、雰囲気はいいと思います」
-まず目の前の目標を教えてください。
「記念でまだ決勝戦に乗れてないので、まず身近な目標は記念で決勝に乗っていくことですね。あとは全プロで寬仁親王牌の権利を取れたと思うので、あまり目先のレースにとらわれず、今回もGIIを走ってみて、力の差を感じたので、そういう目先のレースじゃなくて、GIのレースで戦えるようにもっと準備をしていかないといけないなと思っているところです」
-ファンも知りたいところだと思います。サマーナイトフェスティバルで単騎でカマシした事情を教えてください。
「あれは理由はなくて、とりあえず前に出てみようと思って、けっこう外を走ったら、外側でくだりを使っちゃって、自転車が流れちゃったので、思ったよりも勢いよく出ちゃって(笑)、それでバックが向かい風だったので、ここでスピードを落としてしまうのももったいないなと思って。そうしたら、誰も来なかったので、駆けちゃったんですけど。あそこの切るところの、自分のスピードというか、ちゃんとレースが見えてなかったなというのがあります」
-予想外のスピードが出てしまった?
「それもあるけど(苦笑)、組み立てが甘かったなと思います。ただ、あそこで単騎で何もしないで終わるよりはしっかり自分の力を出し切りたいなと思ったので。悔しいところもあるけど、力を出し切れたのはよかった部分なのかなと思います」
-でも、大きいところで大きいレース見せると、選手も皆見ているから、影響大きいですよね。
「そういうところはよかったかもしれないけど。あそこから仕掛けて、もう少し残れればと思うので、いい経験になりました。あれでラインがあれば、もっと違ったと思うし、でも、それがレースなので。単騎なら単騎なりのレースはあったかもしれないけど、何もしないで終わるのはいやだったので」
-あの先行が今後に活きてくると思います。
「そうですね。1日目、2日目も先行出来たんですけど、3日目に吉田(拓矢)君と一緒になって、最後に消極的なレースをしてしまって、そこが悔いが残っています」
-大きな目標は?
「やはりGIで戦っていきたいですね。…今回はあまり戦えてなかったと思うので、もう少し戦えるように。GIに出場するだけでなく、しっかり戦えるように、力をつけていきたいです」
-目標の選手いますか?
「成田和也さん(福島・88期)ですね。大学の先輩でもあって、今までずっとプロフィールに書いていたんですけど。
今、自分が先行、捲りでやっていて、やっぱり村上(義弘)さんは格好いいなと思います。ファンを魅了するようなレースが格好いいですね。
成田さんも、この間、一緒に走って、成田さんのすごさを体験したので、普通の追い込み選手とはまた違うなと思ったので。やはりGIを取る追い込み選手はこれくらいじゃないとダメなんだなって思いました。そういうのも感じられました」
-ファンにメッセージをどうぞ。
「しっかり力出し切って、応援してもらえるように、もっといいレースを出来るように頑張っていきたいと思います! これからも応援よろしくお願いします」
堀内俊介 (ほりうち・しゅんすけ)
1990年1月17日生まれ、身長170.8cm、体重70.2kg。
オフの時の過ごし方は?
「あまりないですね(笑)。もう家でゆっくり過ごすくらいで。
(趣味は)自転車になっちゃうので(笑)。でも、最近、先輩に釣りに誘われて、それは楽しみですね。
前に、川崎地区で行く人で集まって、船を借りて行ったんですけど、それに師匠(三住博昭)が誘ってくれて、それは楽しかったです」