インタビュー

8月に行われた第61回オールスター競輪(GI)決勝にデビューして1年ちょっとの山崎賢人が進出した。優勝すれば競輪史上最速となる優勝を決めることになった決勝戦の結果は4位だったが、予選を勝ち進み、GI決勝に進出できる実力は本物であることは間違いない。
そして、9月の共同通信社杯(GII)では準決勝まで1着1着1着で勝ち進み、再度ビッグ決勝へ進出を決めた。
このインタビューで山崎のふんわりとした人柄が伝わると幸いだ。
次の寛仁親王牌の出場も決まった山崎の活躍に注目していただきたい。

今足りないものはスピード

3番車が山崎。第34回共同通信社杯(GII)決勝
-初めてのGIはどんなイメージで参加しました?
「先行で勝負って思ったんですけど、でも、初日以外は全然先行出来てなかったですね」

8番車が山崎。第61回オールスター競輪(GI)決勝
-初めてのGIで決勝戦に乗って感じたことは?
「…自分の力が足りないなって思いました」
-どんなところが力が足りない?
「スピードも持久力も足りないし、あと、もっと上手く展開をまわせればいいですけど、それも出来てなかったですね」
-特に今どこを強化したい?
「先行でどこまで残れるかっていうことですね」
-GIに出て、自分と差を感じた?
「そこまで『あぁ、ムリだ~』っていう、勝負にならないという感じではないと思いました。でも、もう一つ自分にコレっていう何か(武器になるもの)を持ちたいですね」
-一番欲しいものは?
「もっとスピードが欲しいですね! そこがあればもっと余裕が生まれると思うので」
-練習仲間の井上昌己選手が、山崎選手のオールスター決勝進出を喜んでましたね。なんか自分が乗った時よりも笑顔でしたよ。
「本当ですか!? (笑)」
-井上選手からアドバイスありました?
「そうですね、『小っちゃいレースはするなよ』って言われました」
-終わった後は?
「特には何も言われませんでした。『また、頑張れ』って」
-オールスター4位の賞金を受け取った時の感想はどうでした?
「すごかったです! いつもは封筒なんですけど、紙袋でもらいました」
-それでモチベーションはあがった?(笑)
「そうですね(笑)」
-111期の中で一番にGI決勝に進出しましたが?
「特にはなかったですね。力は僕が一番ないと思うし、同期は強いので」
-同期に対しての気持ちはライバル意識? それとも皆で頑張っていきたいという意識ですか?
「皆で頑張っていこうという意識はないですね(笑)。頑張れーとは思うんですけど、まだ、負けたくないなっていう気持ちの方が大きいですね」
-オールスター競輪の賞金で自分へのご褒美はしました?
「時計を記念に買って、あとは家のものを掃除機とか電話とかを買いました」
-特別決勝に一緒に乗ったら一番嬉しい選手は?
「井上さんですかね。あとは荒井(崇博)さんや師匠とか」
-普段の練習はどのような感じでしています?
「いつも通りですね。基本は井上さんたちと街道練習が中心で、あとたまにバンクに入って練習しています」
-九州地区の選手は山崎選手が出てきて、元気になっていると思いますが、周りからの頑張れという声は?
「それはよく言われます。プレッシャーですね」
-プレッシャーは感じます?メンタル面の強さは自分でどう感じています?
「気にしないので大丈夫、マイペースに」
-共同通信社杯(GII)で2度目の特別競輪決勝を果たしましたが、前回と違ったところはありましたか?
「前回よりも落ち着いて走れました。でも、また力不足を感じました」
-どんな所に?
「4日間とか5日間とか長い戦いになるので、それを戦い切らないとダメですね。最後はスピードののりが比べるとイマイチだったので。そうしたらヒデ(山田英明)さんももっと流れて戦いやすかっと思うし、後ろも脚を使って行きにくくなったかもしれないと思います」
-今回はラインで決勝戦を戦いましたが、前回とは違った?
「そうですね、1人じゃないので、レースの幅は広がりました」
-共同通信社杯は若手が多く決勝に進みましたが、意識はしましたか?
「自分達のラインから優勝者を出したかったのですが、平原康多さんが優勝なので、やっぱり悔しいですね」
-寛仁親王牌の出場も決まりましたね。
「出られるなら、また、しっかり勝ち上がりたいですね」
-前橋は走ったことは?
「走ったことないです。でも、33は嫌いじゃないので大丈夫だと思います」
-ファンにひとこと
「一生懸命に頑張ります! 応援よろしくお願いします!!」
山崎賢人 (やまさき・けんと)
1992年12月17日生 身長175㎝ 体重77㎏
そのヘアスタイルはどうして?「もう単純にしたかったからです(笑)。いつかやってみようと思っていたので。あんまりしている人もいないし、してみたいなって思っていたんです」
これ以外にしてみたいヘアースタイルはある?「いえ、当分はこれで(笑)」