月刊競輪WEB世界選レポート(3日目)
第4報【2月22日】
【男子ケイリン】
メダルの期待が懸かった日本の「お家芸」で、渡邉一成と新田祐大(ともに日本競輪選手会)は2回戦へ進めずに敗退した。
7人ずつの計4組で行われた1回戦で、ともに勝ち上がりの2着までに入れなかった。2組に登場した新田は、誘導員が外れると最後尾から中盤へ位置取りを上げ、最後は外をまくりにいったが届かず4着。3組の渡邉は終盤の競り合いに加われずに6着だった。
敗者復活戦は5人ずつの計4組で、1着のみが勝ち上がる厳しい戦い。3組の新田はゴール直前でテイラー(オーストラリア)に差されて2着で入線するも、最後のスプリント勝負で進路を維持しなかったとして5位に降格となった。終盤までトップを譲らず、見応えのあるレースを展開したが「良いレースをしたといっても、結果がすべて。国内でも必ず1着がとれるレースをしていかないと、世界では通用しない」と唇をかんだ。
4組の渡邉は5着に終わった。残り2周過ぎから果敢に内を攻めたが、抜け出しきれずに後退。その後は勝機を見いだせなかった。「結果の通り。力がないということ」と厳しい言葉を口にした。
優勝したのは残り1周半で先頭に立ったレヴィ(ドイツ)の番手にはまり、最後の直線で差し切った、2回戦を降格による繰り上がりで勝ち上がったケニー(イギリス)だった。
渡邉男子ケイリン
新田男子ケイリン
男子ケイリン表彰
【女子スプリント】
日本の前田佳代乃(鹿屋体大)と石井寛子(日本競輪学校)がともに1回戦で敗退した。
出場21人が単独で走り、最後の200メートルのタイムを計測する予選。前田は11秒605で19位、石井は11秒674で20位と記録を伸ばせず、1回戦では予選タイムが上位の強豪と顔を合わせることとなった。
石井はロンドン五輪女子ケイリン銀メダリストの郭爽(中国)と対戦。相手の仕掛けに対応しながら、しぶとく先頭を抑え続けたが、最後は一気のまくりを許し、実力を見せつけられた。「シュパーンと行かれた。ああいう選手は日本にはいない。力の差はある」と目を丸くした。
前田は予選6位のモートン(オーストラリア)を相手に後方から勝機をうかがったが、競り合いに持ち込むことはできなかった。なかなか見せ場をつくれないまま、今大会の出場3種目を終了。「世界は甘くない。レベルが上がっているけど、それに追いつけていない」と悔しさをにじませた。
前田女子スプリント
石井女子スプリント
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