自転車競技

ブノワジャパン通信 by ニッカンスポーツ・コム
月刊競輪WEBでは、ニッカンスポーツ・コムからの特別提供で、国際大会で快進撃を続ける「ブノワジャパン」で活動する競輪選手の記事を掲載します。

「東京五輪でメダル取るのが仕事」

2020年東京五輪でメダル獲得を目指す、自転車トラック種目短距離ナショナルチームの情報をお届けする「ブノワジャパン通信」がスタートします。ヘッドコーチ(HC)であるブノワ氏率いる「ブノワジャパン」のW杯や世界選手権の情報をお届けしていきます。

ブノワジャパン、いざ世界へ。東京五輪の出場権にも絡む自転車競技トラック種目のW杯18-19年シーズン第1戦が10月19日にサン・カンタン・アン・イヴリーヌ(フランス)で開幕した。

ジャパントラックカップケイリンに出場した
脇本雄太(右から2人目) (C)2018 JCF
リオ五輪後に「メダル請負人」として招かれたブノワHCは着実に成績を残してきた。昨シーズンはW杯での脇本雄太の金メダルに加え、W杯の先にある世界選手権(世界選)ケイリンで河端朋之が銀メダルを獲得。世界選では25年ぶりのメダルに導いた。
ブノワは「私は五輪でメダルを取るのが仕事。世界選手権で優勝したとしても、逆に五輪まで成績が出ていなくても、目標はぶれない。五輪の当日まで希望を持ち続け、メダルのために戦うだけ」という信念を持つ。時には厳しく、時には家族のように密接なコミュニケーションを取る指導で結果を出してきた。とはいえ、今シーズンのW杯と世界選の結果は、東京五輪に関わる重要な大会。第1戦から結果を求めていきそうだ。
脇本は「ブノワには『結果が出るのに18カ月かかる』と言われた」と振り返る。ハードなトレーニングによって鍛えた脚力で、競輪でも今年8月のオールスターで悲願のGIを初制覇して、8日に決勝が行われた寬仁親王牌でGI連続V。かつては競輪に出場する時には疲労に泣いていたメンバーも、今では平然とした表情でレースに参加する。強度の負荷に耐えることで、世界と互角に戦える力を付けてきた。
W杯第1戦には日本の競輪にも参戦したスプリント世界王者のマシュー・グレーツァー(オーストラリア)ら難敵も参戦予定。だからこそ、メダルの価値は高い。ブノワジャパン勝負の2年間が始まる。
◆ブノワ・ベトゥ 1973年10月29日生まれ。フランス・イエール出身。90年代にフランス代表として世界選手権チームスプリント銀メダルの他、東京開催を含むW杯スプリント優勝6回。コーチとしてはフランス、ロシア、中国を指導。16年リオ五輪中国女子チームスプリント金メダルをはじめ、北京五輪以降3大会でメダル5個獲得などに導く。家族は妻と2子。

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