競輪学校物語

2月27日(水)、28日(木)の両日、103回生、104回生の第2回トーナメントが競輪学校333mバンクで行われた。
競輪学校卒業まで後1ヶ月となったこの時期に行われた第2回トーナメントは、非常に白熱した競走となった。卒業記念レース、そしてプロデビューを目前に生徒達は力強い競走を見せていた。
■第103回生決勝戦
周回は、④後藤祐貴、⑨杉森輝大、③石口慶多、②野原雅也、①嶋津拓弥、⑥渋谷錬、⑦元砂勇雪、⑧小川賢人、⑤日野博幸。残り3周で⑤日野がゆっくりと上昇。これを⑧小川、⑦元砂と追走し、残り2周では⑦元砂がかまして出て、先行。この後ろに⑤日野がハマり追走。打鐘では⑤日野が⑦元砂を交わして先頭に。しかし、⑦元砂が良い粘りを見せ2番手で⑧小川と並走し最終ホームを通過。しかし、後方に位置していた②野原が最終バックで捲り発進し、これが見事に決まって1着入線し優勝を飾った。2着は④後藤、3着に⑧小川が入線した。

発走

周回

残り3周

残り2周半

残り2周

打鐘

最終ホーム

最終バック

ゴール

優勝 野原雅也生徒(福井・19歳)
「優勝出来て嬉しいです。レースは行けるところから行こうと思っていましたがちょっと後手を踏んでしまい、仕掛けが遅くなってしまいました。今回のトーナメントは、決勝に乗ることを目標に挑みました。一回戦は勝ちに拘ってしまい6着。準決勝に勝ち上がるためには、二回戦は脚を溜めてレースを作っていかなければと思い走りました。卒業記念レースでは今よりも力を付けて決勝戦で良い走りが出来るように頑張りたいと思います」

2着 後藤祐貴生徒(兵庫・23歳)
「優勝を狙っていたので、2着は本当に悔しいです。決勝戦の作戦はスタートを取って、飛びつこうと思っていたんですけど、ちょっと、フタをされた形になって、自分で踏んで出られなかったです。決勝では展開がちょっと向かなかったですね。最後の卒業記念レースでは、また、3着以内に入れるように頑張ります。いや優勝を狙って頑張ります!」

3着 小川賢人(福岡・27歳)
「3着は正直、悔しいという気持ちが一番大きいですね。作戦は、得意の捲りでいこうと思ったので、外に浮いた感じだったんですけど仕掛けました。卒業記念レースはやはり、決勝に乗ることが大前提なんですけど、今日、捲ってみて、それじゃ勝てないと思ったので、もうちょっとキレを出せるように調整していきたいと思います。自分の持ち味はバックを取る捲りですけど、トーナメントは勝たなきゃ勝ち上がれないので、そこはシビアにいかないとですね」

集合写真
第103回生 決勝戦結果
氏名 府県 戦法   上がり・着差 今回の成績
野原 雅也 福井 捲り   9秒9 6・1・1・(1)
後藤 祐貴 兵庫 追込 4車身 5・2・3・(2)
小川 賢人 福岡 捲り 3/4車身 2・1・2・(3)
嶋津 拓弥 神奈川       4・2・1・(4)
石口 慶多 兵庫       1・1・1・(5)
杉森 輝大 茨城       1・2・2・(6)
渋谷 錬 神奈川       3・3・2・(7)
元砂 勇雪 奈良       1・3・3・(8)
日野 博幸 愛媛

先行

  5・1・3・(9)
■第104回生決勝戦
周回は⑦奈良岡彩子、⑤石井貴子、①矢野光世、②猪子真実、③山原さくら、④石井寛子、⑥田中まい。
残り2周で③山原が動き、上昇開始、その後ろに④石井寛が追走。打鐘で先頭員が退避し、③山原がスパートし先行態勢に。これを叩こうと④石井寛も踏むが③山原の掛かりが良く、出させず。③山原の後ろをとった⑦奈良岡がゴール前差し込み優勝。2着に③山原、3着に⑤石井貴子が入線した。

発走

周回

残り2周

打鐘

最終ホーム

最終バック

ゴール

優勝 奈良岡彩子生徒(青森・23歳)
「嬉しいですけど、自分のイメージしている走りはできていないので、まだまだといった感じです。強い山原さんや石井寛子さんとどれだけ先行で戦えるかが課題でしたが、今日は先行できなかったので悔しいです。また、先行で逃げ切る力もまだ足りないと思っています。番手でいつもより脚を休めることができなくて必死だったんですけど、勝ちにいくレースに切り替えて結果がついてきたので良かったと思います。卒業が終わりではなく始まりなので、やるべきことをコツコツやって、脚をつけていきたいですね」

2着 山原さくら生徒(高知・20歳)
「今まで石井寛子さんに練習でも勝ったことないし、競走訓練で対戦しても勝てたことがないので、決勝の大舞台で先行して自分のレースができたことが本当に嬉しかったです。石井寛子さんが絶対にバックで来ると思ったので、後ろがもつれているのかなと思っていましたが、結果として逃げ切れなかったので、まだまだダッシュと持久力をつけなきゃいけないですね。今回は2着だったので、卒記こそ逃げ切れるように頑張って練習したいと思います」

3着 石井貴子生徒(東京・25歳)
「まさか自分が3着に残れるとは思っていませんでした。怪我した膝が治ってない状態で、練習が皆よりできてないのもあったので、嬉しいのと申し訳ないのと半々ですね。決勝はできれば先行したかったんですけど、先行選手もいるので出切れなかったです。卒業記念レースでは脚をつけて、何としても決勝戦に乗りたいです」

集合写真
第104回生 決勝戦結果
氏名 府県 戦法   上がり・着差 今回の成績
*奈良岡 彩子 青森 追込 11秒3 5・1・2・(1)
山原 さくら 高知 先行 HB 1/4車輪 2・1・1・(2)
石井 貴子 東京 マーク   1 1/2車身 4・2・1・(3)
田中 まい 千葉       1・3・2・(4)
石井 寛子 東京       1・1・1・(5)
矢野 光世 福岡       4・2・3・(6)
猪子 真実 愛知       1・3・5・(7)