競輪学校物語

 107回生・108(女子3)回生の入学式が行われ、107回生35名、108回生20名、これから1年間の競輪学校生活を送ることになります。
試走記録会から燃えるライバル心、向上心。強くなりたい気持ちが明日に繋がっていく!
 新緑に包まれた競輪学校で、5月8日に入学式が行われ、107回生・108回生が競輪学校に入学した。
 入学式の後は、行動訓練が行われた。まだまだ完璧とは言えないが、事前講習で習った通り、キビキビと行進や整列を行った。きっと卒業記念レースの頃には見事にそろった行進を見せてくれるようになるだろう。

滝澤正光学校長の式辞

石黒克巳JKA会長の訓辞

山本紳貴生徒(107期)、尾崎睦生徒(108期)の誓いの言葉

生徒全員で記念写真

行動訓練に励む。
 5月9日、10日は試走記録会が行われた。これからの競輪学校での指針を示す上で重要となる記録会。全員が気合を入れてこの記録会に臨んだ。

 記録会は200mフライングダッシュ(以下200mFD)、400mフライングダッシュ(以下400mFD)、1000mタイムトライアル(以下1000mTT)、3000m(女子は2000m)タイムトライアル(以下、3000mTT、2000mTT)の4種目が行われる。9日には200mFD、400mFD、1000mTTが行われた。
まずは女子生徒からスタートし、その後に男子生徒の順番で行われ、10日には、女子が2000mTT、男子は3000mTTの順番でタイムを計測した。
 では男子生徒から見ていこう。
 200mFDでは新山響平生徒(生徒番号15・青森・20歳)で10秒85と11秒を切る好タイムを出した。新山は400mFDでも23秒27を出し、1位を獲得。
新山生徒は「200mFDはよかったんですけど、でも、400mFDと1000mTTは不甲斐なかったです。400mFDは22秒5くらいを、1000mTTは1分8秒5を出したかったです。ゴールデンキャップを取ることと、先行一本で在校1位を取ること、そして、1000mTTの学校記録を塗り替えたかったです。次は風が吹いてもタイムを出せるように頑張ります」と大きな目標を掲げた新山。1000mTTの記録は1分5秒44で平成2年9月12日に清水敏一(群馬・67期)が出して以来、更新されていない。新山生徒が目標を達成できるか今後が楽しみだ。
新山生徒の200mFDと400mFD
 その新山生徒にライバル心を燃やすのは200mFDで11秒03と2番タイムを出した鳥取雄吾生徒(生徒番号25・19歳・岡山)、「次は新山さんを抜けるように頑張りたいです。新山さんを抜いたら1番ですからね。そこからは自分を磨いて頑張っていきたいと思います」と言っていた。

鳥取生徒の200mFD
 200mFD11秒05で3位の吉田拓矢生徒(生徒番号8・18歳・茨城)は「風はあったけど、でも、それでも早い人はタイムを出していますからね。自分はタイムを出せなかったので、パワーをつけていき、1番を目指し、競走訓練に向けて頑張りたいと思います」

吉田生徒の200mFD
 400mFD23秒55で3位になった渡邉豪大生徒(生徒番号2・24歳・静岡)も「風に負けない脚力をつけていきたいと思います。自転車は昨年の12月から乗り始めました。自転車の練習はきついんですけど、タイムが出たら楽しいですね。今は全体的にタイムが遅い方だと思いますが、卒業の時には技能を含めて1位を目指したいです」と語っていた。

渡邉生徒の400mFD
 1000mTT1分09秒93で1位を取った畝木努生徒(生徒番号7・岡山・19歳)、「悪くない走りができればと思っていたんですけど、1番を取ることができてよかったです」と結果に笑顔を見せた。9日は、晴天に恵まれたが、強風が吹き荒れる中での記録会になった。最大瞬間風速8mも吹く場面があり、風に苦しめられた生徒も多かった。1000mTTでは、15秒以上タイムがかかった生徒はもう1本1000mTTに挑戦したが、中には4秒近くタイムを縮めた生徒もいた。しかし、記録会中に吹いていた風を言い訳にしたい気持ちをぐっとこらえ、自分に力がなかったと反省を口にする生徒も多かった。

畝木生徒の1000mTT
 3000mTT3分52秒43で1位を取ったのは堀内俊介生徒(生徒番号3・24歳・神奈川)、大学時代はロード種目で活躍していたが、一度就職。しかし、それを蹴って再度競輪選手を目指した人物だ。堀内生徒は「タイムは前回よりも良くなっているけど、走りには満足はできていないので、これからもっと頑張りたいと思います。自分はもともとロードだったので、短距離に変更してから時間も経っていないので、デビューに向けて1年間しっかり頑張り、周りの人たちに追いつき追い越したいと思っています。スピードがまだ足りてないので、まずはそこから強化したいですね」と語ってくれた。

堀内生徒の3000mTT
 女子生徒は、適性の活躍が目立った。中でも尾崎睦生徒(生徒番号1・28歳・神奈川)が200mFD12秒38で1位、400mFD26秒87で2位、1000mTT1分20秒82で1位を取る活躍を見せた。しかし、本人には満足のいく結果ではなかったようだ。「順位はよかったんですけど、タイムはよくなかったです。まだまだですね。自分のベストを更新しようと思っていましたが、1つもベストが出ませんでした。400mFDはフライングで計ったことがありませんでした、でも、1番に比べるとタイムに差が出ているので、これは自分の課題だと思って頑張りたいです。学校での目標は(全てにおいて)1番になって卒業することです!」と話してくれた。
尾崎生徒の200mFD、400mFD、1000mTT
 また、400mFD25秒95で1位、200mFD12秒82で3位を取った児玉碧衣生徒(生徒番号8・18歳・福岡)も、適性入学の1人だ。目標は小林優香選手(福岡・106期)、「400mFDはベストを出せたと思うけど、200mFDと1000mTTちょっと出なかったですね。1000mはこの間、1分19秒だったんで18秒を出したかったのに、4秒も落ちたので悔いが残っています。(風は)言い訳はしません。全部の種目で、1番を取りたかったです。小林優香さんが、同じホームバンクで、同じ師匠、同じバレー出身者で、学校では小林優香さんを越えることが目標です。出だしはダメでしたけど、これから、しっかり練習して、この中で1番になって、学校記録を出したいと思います」と、しっかり目標を見据えていた。
児玉生徒の200mFDと400mFD
 2000mTT2分47秒72で1位、1000mTT1分21秒60で2位を取った三宅玲奈生徒(生徒番号10・18歳・岡山)は、「実力が落ちてしまっているなと感じました。今の実力がこれなので、これから上げていけるように頑張ります。適性組に負けているので、技能も頑張っていきたいです。自転車は4年も乗っていますからね」と悔しさをにじませた。高校時代、様々な大会で結果を残してきた三宅である。
三宅生徒の1000mTTと2000mTT
 同じく高校時代から活躍し、高い期待を背負っている福田礼佳生徒(生徒番号9・18歳・栃木)。200mFD12秒82で3位に入ったが、その他は本人の満足いく結果ではなかったそうだ。「200mFDは風に乗れたので、これはタイム出るかなと思っていました。結果12秒を出せてよかったと思います。でも、他は自分の納得いくタイムじゃなかったですね。特に1000mがよくなかったので、4秒もベストから遅かったのでダメでしたね。競輪学校在校中の目標は、今デビューしている先輩たちに追いつくことです。自分の脚力を理解しきれていない部分があるので、学校の競走訓練などで理解していきたいと思います。目標は同じ地元選手の梶田舞さんのようになりたいです。梶田さんはたまに一緒に練習してもらえるんですけど、やはり強いですね。ガールズというと名前のあがる、自分もそういう選手になりたいと思います」と言っていた。
福田生徒の200mFD
 女子4期目となる彼女たち。今までは地元に女子の先輩がいることは少なかったが、それも変わりつつある。先輩たちがいい目標になることで、また後輩たちも強くなっていく。
 競輪学校では、これからは苦しい乗り込み練習が始まる。苦しい練習も、掲げた目標や仲間たちやライバルの存在が奮い立たせてくれるだろう。