競輪学校物語

11月27日、28日にかけ、107回生・108回生 第1回トーナメントが333バンクで行われた。
107回生
 107回生は、27日午後に予選2個レース、28日午前に準決勝、午後に決勝戦が行われた。
 予選から先行していたのは、隅田洋介(栃木)、伊藤慶太郎(埼玉)、新山響平(青森)、志佐明(神奈川)、小林史也(和歌山)、吉田拓矢(茨城)。競輪学校らしく2周前から動く、果敢な先行が多々見られた。
 決勝戦のメンバー、1番車・中西大(和歌山)、2番車・吉田拓矢、3番車・竹元太志(福岡)、4番車・鈴木竜士(茨城)、5番車・簗田一輝(静岡)、6番車・小林史也、7番車・新山響平、8番車・渡邉豪大(静岡)、9番車・加藤健一(神奈川)。
 決勝戦のレースは、周回の並びは中西、竹元、簗田、鈴木、吉田、小林、新山、加藤、渡邉で並んだ。残り3周から渡邉がゆっくり上昇していったが、青板3コーナーから小林も車を上げる、しかし、新山が赤板前から一気に駆け、小林と新山と叩き合いになった。その叩き合いを最終バックから吉田が捲っていく。簗田も追い込んでいくも、吉田が押し切って優勝を決めた。2着は簗田。3着に鈴木が入ったが、最終3コーナーで竹元が落車のアクシデントがあり、鈴木が失格。中西が3着に繰り上がった。

スタート直前

周回

残り2周

打鐘

最終ホーム

最終バック

ゴール

吉田拓矢生徒
■優勝の吉田拓矢(茨城・19歳)
「優勝は素直に嬉しいですね! 今後の課題はスピードをつけて、スピード地脚をもっとつけていきたいと思います。これから先を考えるとまだまだ足りないので、今の課題ですね。次のトーナメントは先行で勝ちたいです。決勝は新山生徒が先行していたので、次は勝負したいです」

簗田一輝生徒
■2位の簗田一輝(静岡・18歳)
「決勝は自分が行けると思った所から行こうと思っていたんで、あそこで(2コーナー付近)外に出られたんで行こうと思ったのですが、最終2センターあたりでバックを踏んじゃって、その間に吉田生徒に上を行かれて、上手く自転車が出せませんでした。最後、このままではまずいなと思って、追い込みして頑張ったけど、ちょっと届かなかったですね。今回は、消極的なレースが多かったので、次は逃げ切りしたいし、前に出て勝てるようなレースをしたいですね」

中西大生徒
■3位の中西大(和歌山・24歳)
「繰上げ3着なので、何も言えないです…。内に詰まってしまって、自力も結局使えなかったので、最終ホームで出るべきタイミングがあったけど、そこが悔いが残ります。師匠に緩んだら出ろと言われているので、出来なかったのはダメでした。決勝のように内に詰まってしまって思うような結果を出せなかったので、これからは自力を出していく競走をしたいと思います」

新山響平生徒
■先行した新山響平(青森・21歳)
「決勝戦は、出走する前から先行しようと決めていました。今回は、まぁまぁ先行は出来ていたのですけど、でも着に絡めていないのが現状なので、これからは着に絡めるようにしていき、最終的に先行で1着を取れるようにしたいです。僕は先行以外出来ないんで(苦笑)、でも、先行で勝てるようになればデビュー後も通用するんじゃないかと思うので。僕的には2周逃げ切って、先行勝ちが理想なので、課題にして、それを貫きたいと思います」
 

決勝戦メンバー
 
108回生
 108回生は、27日午後に予選2個レース、28日午前に予選3レース、その成績上位7名が午後の決勝戦に進んだ。
 予選から先行で結果を残していたのは、やはり尾崎睦(神奈川)、児玉碧衣(福岡)の2人だった。この2人は予選で当たらず、決勝戦で直接対戦になった。
 決勝戦進出メンバーは、1番車・三宅玲奈(岡山)、2番車・細田愛未(埼玉)、3番車・尾崎睦、4番車・東口純(石川)、5番車・福田礼佳(栃木)、6番車・溝口香奈(奈良)、7番車・児玉碧衣。
 決勝戦は、スタートで三宅と溝口が飛び出したが、三宅が前を取り、並びは三宅、尾崎、細田、東口、児玉、福田、溝口で落ち着いた。赤板から児玉が仕掛けるが、それに合わせて尾崎、三宅も踏み出し、3車で並走で叩き合いになった。最終ホームで児玉が出切り、尾崎が番手にはまった。直線に入り、尾崎が追い込んで優勝。2着に児玉が逃げ残った。3着に細田が入った。

スタート直前

周回

残り2周

打鐘

最終ホーム

最終バック

ゴール

尾崎睦生徒
■優勝の尾崎睦(神奈川・29歳)
「優勝したけど、追い込みだったし、最終バックでもバックを踏んだりと中途半端なレースでした。行く時に行かないと、他にもっと強い相手がいたら捲られたりするので、デビュー後のことを考えると、強い先輩には届かないと思うので、まだまだだなと思います。今後の課題が明確になったトーナメントだったと思います。その課題をしっかり自主練習で補って、春には見違えるような力を見せたいと思います!
 前に入られた時は、次は捲りに行こうって切り替えて、どこから行こうって考えて、最終バックで差し込んだからどうしようと迷いが出てしまい、まだまだ経験が足らないですね。でも、次はどうしようって考えた時に、自分の直感で動こうと決めて、対応出来ました。国体に行かせてもらった時、自分の思うようなレースが出来なくて嫌な負け方をしてしまった。そういうレースをすると何も自分の中に残らないので、今回は自分を出し切ろうと思ってやったので、今回は課題も見つかったし、次につながるかなと思います」

児玉碧衣生徒
■2位の児玉碧衣(福岡・19歳)
「2位で悔しいけど、先行と決めていたので、先行を出来たことは良かったのですけど、3車並走になってしまい、一番外だったので、そこで脚を使い、最後スピードが落ちて差されてしまいました。安定した自転車の乗り方をもっと強化し、朝練や夜練でしっかり練習して逃げ切れる脚をつけたいと思います。次のトーナメントでは逃げ切り優勝が出来るように頑張りたいと思います。焦ったらダメなので、ゆっくりやりたいと思います!」

細田愛未生徒
■3位の細田愛未(埼玉・19歳)
「決勝戦は、もっと前々に動きたかったけど、先に行かれてしまって、前に出ることが出来ずにゴールだったので、納得のいかないレースでした。もっと前々に行けば前に出られたと思うけど、これからの課題ですね。もっとダッシュ力をつけて、そのダッシュを最後まで維持できるようにしたいです」
 

決勝戦メンバー