競輪学校物語

 滝澤正光校長自ら教えるT教場。練習内容のハードさから肉体的にもメンタル的にも鍛えられると、卒業生たちが口を揃えて言っていた。
 今回はその中から、107回生を代表して吉田拓矢、新山響平、108回生を代表して尾崎睦、細田愛未の4名にインタビューに応えてもらった。
 T教場では、現在はもがき中心のハードなトレーニングを行っています。乗り込み中心からもがき中心になったわけですが、さらにハードなことには間違いないでしょう!
 その成果をぜひ期待したいですね!!
吉田拓矢(茨城・19歳)
卒業まで1日1日をムダにしないように頑張っていきたい!
「最近のT教場はもがきを基本に練習しています。周回練習もやるんですけど、以前よりは、もがきが多くなってきました。バイクを使った練習も多いですね。バイク誘導は、滝澤先生も引っ張ってくれるし、他の先生がたも引っ張ってくれます。
 自分でもT教場に入ったことにより力がついていることは実感しますね!
 卒業まで、2ヶ月を切りましたが、デビューに向けて、しっかり力をつけていきたいです。時間も限られているので、1日1日ムダにしないように訓練を頑張っていきたいと思います」
 第1回記録会でゴールデンキャップを獲得した吉田拓矢。第1回トーナメントでも優勝を決めている。ここ一番の舞台に強い選手だ。
新山響平(青森・21歳)
脚はまだ強いなんて言えないけど、気持ちは少しずつ強くなっている!
「T教場の練習は、毎日きつくて、いっぱいいっぱいでやっています(笑)。練習量もつらいですし、プレッシャーもありますね。1日何本ももがいて、休憩時間も短く、インターバルがだいたい10分から15分くらい。1本、1本の間が5分とかで行く時があるので、それはきついですよ(笑)。重いギアをかけつつ、キャパシティもパワーも鍛えられている感じですね。
 今は、脚の部分では、まだ全然強いなんて言えないけど、気持ちは少しずつ強くなっていると思います!
 デビュー後の目標は、しっかり先行主体で逃げ切って、9連勝して特進したいと思っています」
 練習がきついですと言っている新山響平だが、練習姿勢はいたって真面目。第1回トーナメントでは惜しくもゴールデンキャップを逃したが、取れる力は十分に持っている。第2回では学校での目標であるゴールデンキャップ獲得、1000mTTのタイム更新を目指してくるだろう。
尾崎睦(神奈川・29歳)
デビューした後のことを想定しながら、高いレベルで練習できている!
「T教場では、男子と一緒に練習しています。女子だけでやる練習とはまた違って、男子の後ろにつかせてもらったり、競走形態で男子と一緒にやらせてもらったりしているので、よりスピード感とか駆け出しの力強さとかを体験させてもらっています。今のT教場にいる男子より強い女子はなかなかいないと思うので、デビューした後のことを想定しながら、高いレベルで練習できています。一番いい環境で練習させてもらっているので、それを活用して、強くなりたいですね。
 デビュー後の目標は、ガールズグランプリで優勝することです」
 尾崎睦は108回生の中でも自主練習熱心な1人なのだそうだ。デビュー後の目標を見据え、今は力をつける時と己の課題を見つめて練習している尾崎。このまま最後まで在校ナンバー1を貫けるか、期待したい。
細田愛未(埼玉・19歳)
T教場で精神的にも体力的にも鍛えられた!
「T教場に入らせてもらって、精神的にも体力的にも鍛えられました。男子と同じように練習するのできついですね。メニュー的には周回をやって、最近はダッシュ系をやっています。日によって違うんですけど、1日T教場でやることもあるし、午前だけだったり、午後だけだったりと色々です。女子だけだったり、女子男子合同でやる時もあります。女子だけの時でもメニューは変わらないですね(笑)。
 将来の目標は、コレクションとガールズグランプリで優勝することです。2年後くらいには出れるように頑張りたいと思います」
 高校時代から高校選抜女子個人追い抜き競走優勝など結果を残してきた細田愛未。第1回トーナメントでは決勝戦3位だったが、第2回トーナメントでは雪辱を晴らすことが出来るか!?