競輪学校物語

ある程度、競輪学校を卒業してからの活躍が目安となる第1回記録会が今年も9月14日、15日の両日で行われた。
14日は午前中に200mフライングダッシュ、400mフライングダッシュ、午後から1000mタイムトライアルが行われ、翌15日には午前中に女子110回生の2000mタイムトライアル、午後に男子109回生の3000mタイムトライアルが行われ、ゴールデンキャップ、白帽を目指し生徒たちは汗を流した。

〈9月14日 初日〉

男子第109回生
【200mフライングダッシュ】

1位 太田竜馬

2位 酒井拳蔵

3位 神山 尚
【400mフライングダッシュ】

1位 太田竜馬

2位 酒井拳蔵

3位 神山 尚
【1000mタイムトライアル】

1位 田頭寛之

2位 竹内 翼

3位 太田竜馬


女子第110回生
【200mフライングダッシュ】

1位 土屋樹里

2位 鈴木奈央

3位 藤巻絵里佳
【400mフライングダッシュ】

1位 土屋樹里

2位 林真奈美

3位 藤巻絵里佳
【1000mタイムトライアル】

1位 土屋樹里

2位 鈴木奈央

3位 林真奈美


〈9月15日 2日目〉

男子第109回生
【3000mタイムトライアル】

1位 奈良 基

2位 池野健太

3位 佐伯達哉


女子第110回生
【2000mタイムトライアル】

1位 鈴木奈央

2位 中嶋里美

3位 林真奈美
☆各種目上位生徒コメント
【男子第109回生】
■200mFD 2位(タイム11秒02)、400mFD 2位(タイム23秒01)、1000mTT 3位(タイム1分9秒13)
太田竜馬(徳島・19歳)

「200mFDは11秒フラットで、風が強かったのでそんなものかなという感じだったんですけど、1000mTTは全然駄目だったので、すごく悔しいです。目標タイムは200mFDは10秒台を。1000mTTは6秒狙っていたんですけど全然、及ばなかったので。400mFDは意識しなかったですね。200mFDがでれば400mFDは出るだろうという感じで。400mFDの目標タイムは22秒台が出たらと思っていました。力はついてきたという実感はあるんですけど、今日のコンディションは悪くはなかったんですけど、運を味方にできなかったです。それも実力なんで。競走訓練では今回の悔しさをぶつけて、自分よりタイムが上の人たちに勝てるようにしたいです。目標は20代前半でS級S班になることです。難しいですけど、赤のレーサーパンツに憧れます。200mFDの学校記録は狙っていたんですけど、風が強かったです」
■200mFD 2位(タイム11秒21)、400mFD 2位(タイム23秒06)
酒井拳蔵(大阪・19歳)

「風がすごかったので、僕が最後で、みんな(タイムが)よくなかったので、ちょっと不安だったんですけど、ま…良かったですね。タイムは納得いかないんですけど、今日のコンディションで、全体的にみたら2番だったので、悔しいですけども、まあよかったです。でも、一番になりたかったですけど。10秒台を出せたらいいなと思っていたんですけど、風とギヤと。昨晩まではもう少し重たいのを考えていたんですけど、急遽、一つ軽いのに変えて、いろいろ悩んだ結果でした。仕方ないです」
■200mFD 3位(タイム11秒39)、400mFD 3位(タイム23秒25)
神山尚(栃木・24歳)

「風が強いなか、200mFDと400mFDは出たんですけど、ちょっと1000mTTがあまり良くなかったので、もっとタイムを伸ばせるように頑張りたいです。目標タイムは200mFDは10秒台で、400mFDが23秒切れるぐらいで、1000mTTは8秒台を出したいんですけど、今ちょっと調子悪くて出なかったんで、3000mTTは一所懸命頑張りたいです」
■1000mTT 1位(タイム1分7秒87)
田頭寛之(京都・26歳)

「1000mについては前回の試走記録会の時も1番だったので、今回も1000mは1番をとろうと思って、取り組んできていたので、結果として出て良かったと思います。タイム的にはベストがかなり更新できました。この前が1分8秒だったのが、今回7秒ということで、しっかり練習した結果が出て良かったなと思っています。1年2ヶ月でここまでになりました。競走訓練は、まだまだです。自転車に1年2ヶ月しか乗っていないレースしかできないので。8レースぐらいしかやっていませんが、それぐらいのレースしかできないので、そこはしっかり1回1回取り組むことを決めて、競輪を覚えて、強くなるようにしていかなくてはいけないなと思っています。今回の記録会では200mは11秒3、400mは23秒3を目標にしてきました。ゴールデンキャップの人のタイムです。しかし、今回全くタイムが出なくて、この悔しさを1000mにぶつけてました。今日の夜は明日の3000mでゴールデンキャップが懸かっているという状態で寝たかったのにと思っていました。ずっとそれを描いていましたが、そこは今の自分の実力なので、練習していくしかないですね」
■1000mTT 2位(タイム1分8秒65)
竹内翼(広島・24歳)

「初めて8秒台が出て。今まで4~5回測って9秒台だったので、8秒でたのはさらに嬉しいんですけど、もっといけたかなというのが自分のなかにはあります。今SSで活躍している方は、7秒とか6秒を出しているので、そこを見たときに8秒というのは足りないというか、そこを目指すなら6秒、7秒出さないと最低でも行けないと思っているので、そこを目指していきたいなと思っています。200mFDと400mFDは風が強くて、そこが自分の力を出し切れなかったというのと風に負けたというのが。言い訳にしたくないですけど、もっと自分に力があれば、そこをかき分けて行けたかなと思います。今日の200mFDは11秒49だったんですけど、11秒20を切りたかったです。400mFDは22秒台を出したかったんですけど。自分は400mFDが得意なんですけど、そこで8番だったので自分の持ち味が出せてないので、そこは反省しないといけないですね。3000mTTは苦手なので、とりあえず白帽タイムを出せればと思っています」
■3000mTT 1位(タイム3分46秒81)
奈良基(宮城・33歳)

「本命の佐々木龍君が体調を崩していたので、おこぼれをもらったかなと思うけど、でも、1位を取れたことは嬉しいですね。欲を言えば46秒を出したかったですね。残り1周を踏み直せたので、もうちょっと走り方を改善して、次の記録会で目指したいです」
■3000mTT 2位(タイム3分48秒43)
池野健太(兵庫・23歳)

「1位を狙っていたので、2位という結果は残念です。タイム的にはベストが出たので、自分の中でもしっかり調整は出来たと思うけど、結果的には2位なのでまだ力不足だなと思います。ダッシュやトップスピードが自分の課題なので、競走訓練で身につけて頑張りたいと思います」
■3000mTT 3位(タイム3分49秒21)
佐伯辰哉(広島・19歳)

「自分が思ってたよりもタイムが出たのでよかったです。最初から出していったら、けっこう出ました。競走訓練は、適正でまだまだレースがわからないので、これから勉強していって、先行で逃げ切れるようになっていけばいいなと思います」
大川眞護教官
「入校当時はあまりタイムがよくなかったんですけど、乗り込みを中心に練習しながら、ダッシュも取り入れて訓練してきました。7月の末に記録会ではないけど、200mFD、400mFD、1000mTT、3000mTTを計りましたら、向上していたので、今回は期待していました。風があったこともありますが、しかし、上位はタイムを出しているので、下位は出ていなかったので、どんな状況でもタイムが出るようにしていきたいと思います」


【女子第110回生】
■200mFD 1位(タイム12秒30)、400mFD 1位(タイム25秒94)、1000mTT 1位(タイム1分14秒88)
土屋樹里(栃木・18歳)

「200mFDは、目標タイムは切れなかったけど、自己ベストに近いタイムを出せたし、風の中でだったので、よかったと思います。
 400mFDは目標タイムとはほど遠かったので、皆もタイム出てなかったので、まぁまぁよかったかなと思います。
 1000mTTの目標が15秒を切ることだったので、よかったと思います。先生方から、15秒を切れば、先行で通用するって聞いたのでよかったと思います。
 競走訓練では、先行で勝ちたいんですけど、難しくってまだ先行の決まり手がついたのは1回しかないけど、でも、先行でいきたいと思います」
■200mFD 2位(タイム12秒37)、1000mTT 2位(タイム1分14秒90)、2000mTT 1位(タイム2分41秒60)
鈴木奈央(静岡・18歳)

「200mFDは、このくらいかなと思ったんですけど、ベストが12秒出ていたので、ちょっと悔しかったです。もう少し上バンクで上げていきたかったけど、風があって出来ませんでした。
 1000mTTは、15秒を切ることを目標にしてきていたので、切れてすごく嬉しかったんですけど、土屋樹里ちゃんに負けたのは悔しいです。でも、2人で15秒を切ることを目標に走っていたので、これからも2人で切磋琢磨して頑張りたいと思います。
 思っていたタイムが出なくて、40秒を切りたくて、後半がたれてしまいました。全体的に振返ると、自分の自己ベストが出ているけど、この400mFDが残念過ぎます。これが課題ですね。
 競走訓練は、今のところ先行で勝っているけど、まだまだなんで、頑張りたいです」
■400mFD 2位(タイム26秒34)、1000mTT 3位(タイム1分15秒80)、2000mTT 3位(タイム2分42秒77)
林真奈美(福岡・29歳)

「400mFDは、200mFDで、助走を含めてあまりよくなかった点が多かったので、その点を踏まえて400mFDは取り組みました。目標タイムには届かなかったんですけど、練習と同じタイムを出すことが出来ました。風があったら、風に対応して助走のスピードとかタイミングを変える必要があるってことを師匠や先輩から聞いていたので、こういうことかって実感しました。
 1000mTTは、目標が15秒台だったので、それはクリア出来たと思います。スタートから思い切って行きました。午前中のタイムがよくなかったのは不安だったんですけど、走っている時にどのタイムの出ている不安はなかったんですけど、今まで練習してきたことが後押ししてくれたかなと思います。でも、まだ早い人がいるので、そこを目指して頑張りたいですね。
 2000mTTは、準記録会より1秒くらいタイムが落ちてしまいました。風があって、1km過ぎたあたりの疲れは以前よりあって、脚が止まりそうだったけど、そこは耐えれたかなと思います。タイムは残念ですけど、今日の全力が出せたかと思います」
■200mFD 3位(タイム12秒44)、400mFD 3位(タイム26秒61)
藤巻絵里佳(福島・20歳)

「学校に戻ってきてから、体調を崩し、何度も病院に行きました。診断がストレス性の胃潰瘍で、体重も一気に3kgほど落ちてしまって、でも、今は徐々に体調がよくなってきていたので、もう少し出したかったなって気持ちはあります。夏帰省中に地元で11秒台を出していたので、学校記録を狙いたかったけど、残念でした。次の記録会では狙いたいと思います」
■2000mTT 2位(タイム2分42秒76)
中嶋里美(愛知・24歳)

「自己ベストを出すことが出来て、よかったんですが、42秒を切ることが目標だったので、少し足りなかったのが悔しいので、次の記録会では切れるように頑張りたいと思います。これから競走訓練が本格的に始まるので、どんどん先行して、脚をつけていきたいと思います」
執行英三教官
「正直、もう少し出るかなと思っていました。7月の準記録会ではいいタイムがもっと出ていたので、今回はもっと期待していたけど、条件もいいのか悪いのかというような条件でしたが、でも、生徒には少々の条件でもびくともしない選手にならないといけないと言っているので、本当の力をつけていかないと肝心な時に出ないですからね。もっともっと頑張っていかないといけないですね」