競輪学校物語

111回生、112回生の入学式が行われました。ここから111回生70名、112回生21名の約1年に渡る厳しい訓練の日々が始まります。
注目の4名の生徒に入学を迎えた心境や目標などをインタビューしました。
平成27年5月11日(水)に111回生、112回生の入学式が行われました。滝澤正光学校長の式辞、吉田和憲JKA会長の訓辞、来賓による祝辞などのあと、生徒を代表し、皿屋豊(三重・33歳)と高橋知里(兵庫・36歳)が誓いの言葉を述べ、式は閉会しました。

校長式辞

誓いの言葉

これからの練習に備えて、タイヤの確認をしてもらう男子生徒たち

教官にタイヤを見てもらう女子生徒たち
 
■注目生徒インタビュー
2015年第99回日本陸上競技選手権大会ハンマー投げ優勝

野口裕史(千葉・33歳)
「入る前は不安しかなかったんですけど、入学式で校長先生たちの話を聞いていて、やる気になりました。
函館出身なので、競輪自体は昔から普通にあったって感じだったんです。順天堂大学出身で、その陸上部の先輩に海老根恵太さんがいて、海老根さんのグランプリ優勝を見てすごいなって思ったんです。いつかチャンスがあったら受けてみたいなっていうのはあったけど、室伏(広治)さんを倒したいっていう思いが強くて、ちょっと競輪を受けるのが遅くなったんですけど。年齢もけっこういっているので、あきらめようかとも思ったけど、人生は1度きりしかないからと嫁に話して、なんとかやらせてもらいました。色んな人にお世話になっているので、恩返し出来るように頑張りたいと思います。
『ただ自転車に乗るよりも、自分でテーマを持って乗った方がいい』と師匠の武井大介さんに言われています。
しっかり練習して、これから皆様の期待に応えられるように頑張りたいと思います」
2015年国体スプリント優勝

布居大地(和歌山・18歳)
「今の心境は、やっとこの日がきたという感じです。
父(布居寛幸)が選手で、兄(翼)も選手になったので、自分も絶対に選手になろうと思いました。師匠は父になります。父からは『力み過ぎだから、抜くくらいでやっていけばいける』って言われました(笑)。
学校で、身体を鍛えて、タイムもあげていって、勝てる選手になりたいと思います。今は1000mTTが10秒で、200mFDが11秒7くらいです。やっぱり1000mTTは1ケタ台を、200mFDは11秒前半を出したいですね。
将来の目標は、兄がいるので、村上兄弟のように、GIの大きなレースで兄弟で乗って格好いいなというのがあるので、そうなれるように頑張りたいです。
学校では、しっかり目標を持って、若いなりの力で頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします」
2015年ACCトラックアジアカップ女子エリートケイリン優勝

大久保花梨(福岡・18歳)
「入学式を迎えた今の心境は、不安もあるけど、無事に入学出来てよかったです。不安は周回練習ですね。私、あまり長距離乗れないので、あとはロード乗れないんですよ(苦笑)。なので、前半の乗り込み期を乗り切れるか不安です(苦笑)。
ずっと久留米の競輪場でお世話になっているんですけど、久留米には強い女子の先輩たちがいるので、先輩たちの練習を見て、お話を聞いている内にガールズケイリンを目指したいと思うようになりました。
目標は、(小林)優香さんの取ったゴールデンキャップを自分も取ることと在校1位で卒業したいと思います。
しっかり練習して、デビューの頃には強くなりたいと思いますので、応援よろしくお願いします!」
一輪車スプリント競技11冠の世界チャンピオン

三澤杏奈(静岡・26歳)
「新たな1年が始まるので、悔いの残らないように練習に打ち込んでいきたいです。
私は20年一輪車をやっていて、その後は木下サーカスで舞台女優をやっていたんですけど、自分の今までの経験を最大限活かせると思って、ガールズケイリンに転向しました。私は、一輪車のスピードの方が結果を残していて、でも、それで生活出来ないので、それに近い自転車ならプロがあるし、私は本番が好きで、誰かと勝負するのが好きなので、一番自分に合っていると思ったので選びました。
最近、一輪車に乗ると、もう自分は自転車に慣れたんだなって。自転車の方が重いので、一輪車は1日12時間練習出来たけど、自転車は山2時間行っただけでも、もう全力で疲れてしまうというか、全然違いました。
師匠の村本大輔さんからは、『ちゃんと卒業してこいよ』って言われました。
目標は、自分の体力の限界まで毎日練習したいです。1年間、力をつけられるように頑張ります!」