第111回生と第112回生(女子)の試走記録会が5月30日、31日の2日間に渡り行われた。例年の試走記録会は入学直後だが、今年は5月11日の入学式から約3週間を経て、生徒たちは初めての記録会に臨むこととなった。
初日は午前中に200mフライングダッシュ(以下200mFD)、400mフライングダッシュ(以下400mFD)、午後から1000mタイムトライアル(以下1000mTT)、2日目は男子の111回生が3000m タイムトライアル(以下3000mTT)、女子の112回生が2000m タイムトライアル(以下2000mTT)の計測が行われた。
朝から雨が降り続き、風もときおり強まるなど生憎のコンディションとなった初日は、少なからず生徒たちの走りにも影響を及ぼしたようだ。特に男子の1000mは全体的に低調なタイムとなり、1分10秒を切ったのは一人だけという結果になってしまった。
女子はこれまでの回生と比べても平均タイムもまずまず良く、入学から3週間経っての計測というアドバンテージはあるものの、粒が揃った印象を受けた。
★111回生(男子)
【200mフライングダッシュ】
1位 山崎賢人 (長崎・23歳) 11秒33 |
2位 南潤 (和歌山・18歳) 11秒49 |
3位 伊藤稔真 (三重・19歳) 11秒56 |
1位 山崎賢人 (長崎・23歳) 23秒09 |
2位 南潤 (和歌山・18歳) 23秒18 |
3位 原宏彰 (長野・26歳) 23秒28 |
1位 松本貴治 (岐阜・22歳) 1分09秒82 |
2位 尾上健司 (千葉・20歳) 1分10秒14 |
3位 山崎賢人 (長崎・23歳) 1分10秒50 |
★112回生(女子)
【200mフライングダッシュ】
1位 太田りゆ (埼玉・21歳) 12秒44 |
2位 梅川風子 (東京・25歳) 12秒63 |
3位 大久保花梨 (福岡・18歳) 12秒67 |
1位 梅川風子 (東京・25歳) 25秒16 |
2位 太田りゆ (埼玉・21歳) 25秒22 |
3位 大久保花梨 (福岡・18歳) 25秒45 |
1位 吉村早耶香 (静岡・18歳) 1分16秒93 |
2位 梅川風子 (東京・25歳) 1分18秒29 |
3位 太田りゆ (埼玉・21歳) 1分18秒38 |
★111回生(男子)
【3000mタイムトライアル】
1位 松本貴治 (岐阜・22歳) 3分41秒47 |
2位 尾上健司 (千葉・20歳) 3分45秒44 |
3位 皿屋豊 (三重・33歳) 3分46秒52 |
★112回生(女子)
【2000mタイムトライアル】
1位 梅川風子 (東京・25歳) 2分43秒18 |
2位 高橋智香 (愛知・19歳) 2分43秒41 |
3位 吉村早耶香 (静岡・18歳) 2分43秒52 |
★111回生(男子)
■山崎賢人(長崎・23歳)
200mFD 1位(11秒33)、400mFD 1位(23秒09)、1000mTT 3位(1分10秒50)
「今回のタイムはベストにはまだ全然遠いので、納得できていない部分があるというか、やっぱりベスト以上が出せるように次の記録会では頑張りたいと思います。これまでのベストタイムは200mが11秒0、400mはあまり測ったことがないのでわからないんですけど、1000mは1分07秒9です。自分は大学までバレーボールをやっていて、本格的に自転車に乗り始めてからまだ1年くらいなので、これからもっとタイムを伸ばしていけたらと思っています。将来は地元の選手に頼られるような先行選手になりたいです」
■南潤(和歌山・18歳)
200mFD 2位(11秒49)、400mFD 2位(23秒18)
「200mは11秒1か2は出るかなと思っていたので、予想よりもちょっと遅かったですね。でも、だいたい今回で記録会のアップの仕方とかもわかったので、次の第1回記録会のときには自分の理想のタイムを出したいと思います。400mは今まで測ったことがなくて、何秒くらいが速いのかよくわからなかったんですけど、今回のタイムを参考にして次はもっと頑張ります。将来は中川誠一郎選手や渡邉一成選手のように、競輪と競技を両立させてオリンピックに出られるような選手になりたいと思っています」
■伊藤稔真(三重・19歳)
200mFD 3位(11秒56)
「200mはもう少し遅いかなと思っていたので、このタイムが出せたことは満足しています。ただ400mと1000mは悪くて、特に1000mは天候が良くなかったとはいえ、1分10秒くらいは出るだろうと思っていたんですけど、結果が酷すぎて…。自分はダッシュ力がないので、スタンディングからの加速がないから、もっとそこを強化して、次はいいタイムを出したいです。3000mはペース配分を最初に抑えすぎて、ちょっと余力を残してしまったので、次はもっと出せるかなと思います。自分には競輪選手の兄(裕貴)がいるんですけど、学校での兄のタイムは絶対に上回りたいなと思っているので、これから頑張ります」
■原宏彰(長野・26歳)
400mFD 3位(23秒28)
「悪天候だったというのはあまり理由にしたくないんですけど、初日は自己ベストが全然出ていないので、ちょっと不満なところはあります。200mのベストは10秒8です。自分はスピードスケート出身で、スケートでは1000mと1500mをやっていたんですけど、自転車ではダッシュ系のほうが得意ですね。長い距離はちょっと厳しいので、これから体重も落として、しっかり練習して持久力もつけていきたいです。将来は競輪界を引っ張っていけるような先行選手になってしっかり活躍したいと思っています」
■松本貴治(岐阜・22歳)
1000mTT 1位(1分09秒82)、3000mTT 1位(3分41秒47)
「3000mは今まで走ったことがなかったんですけど、自分が思っていた以上にタイムが出たのでびっくりしました。200mや400mは競輪学校独特の駆け方とかにまだちょっと慣れていないというか、感覚が掴めなくて、タイムも伸びなかったんですけど、早くそのあたりをなんとかして頑張っていきたいです。初日は午前の種目の記録が出なくて、気持ち的にきつかったんですけど、午後の1000mはしっかり気持ちを立て直して、切り替えて走ることができたので、そこは良かったかなと思います。将来は長くS級で活躍できる選手になりたいので、学校ではしっかり基礎の力をつけていきたいです」
■尾上健司(千葉・20歳)
1000mTT 2位(3分45秒44)、3000mTT 2位(3分41秒47)
「今回の試走記録会は最初の200mが11秒9からのスタートで散々だったんですけど、そのあとの400m、1000m、3000mは結構いいタイムが出せたので、一応納得はしていて、次に繋がるかなという感じでした。チームスプリントの1走をやっていたので、もともとはダッシュ系ですけど、一応オールラウンダーみたいな感じだと思っています。今のところダッシュが一番得意なので、それをもっと引き上げていって、のちのち地脚とかもついてくればいいかなという感じで、まずはダッシュでトップスピードを出せるようにしていきたいです。将来は南関を代表するような先行選手になりたいと思っています」
■皿屋豊(三重・33歳)
3000mTT 3位(3分46秒52)
「3000mは、今回に関しては50秒切れればと思っていたので、予想以上に出てちょっと自分でもびっくりしているんですけど、満足できるタイムが出せて良かったです。初日の200と400は自分のなかではまとめたほうなんですけど、1000mは最低でも(1分)10秒だと思っていたのに、そこから2秒落としてしまうような状況で。天候とか体調は言い訳になってしまうんですけど…。自分の課題はダッシュ力なので、1000mなんかも1周目がどうしても遅くて、そこを改善できればもう少し早く走れるかなと思います。次の第1回記録会に向けてもっと練習して、白帽を取れるように頑張りたいです」
★112回生(女子)
■梅川風子(東京・25歳)
200mFD 2位(12秒63)、400mFD 1位(25秒16)、1000mTT 2位(1分18秒29)、2000mTT 1位(2分43秒18)
「200mはこの天候なら12秒4は出したかったので、すごく悔しいです。400mは予想より速く走れたので良かったと思います。1000mもちょっと風にあおられてしまったので、自分としては悔しい結果になってしまったんですけど、全力は出せたのでそこは満足しています。2000mは2分40秒くらいを狙っていたので、最後ちょっとタレてしまったのはあるんですけど、とりあえずは良かったかなと思います。近いところの目標はまず次の記録会でゴールデンキャップを獲ることで、最終的に目指すのはもちろん在校1位で卒業することです」
■太田りゆ(埼玉・21歳)
200mFD 1位(12秒44)、400mFD 2位(25秒22)、1000mTT 3位(1分18秒38)
「200mは400バンクだと毎回12秒7とかがベストだったので、今回のタイムはいいほうだったのかなと思います。400mも1番になりたかったんですけど、あとちょっとのところで悔しいです。1000mまではとりあえずゴールデンキャップの目安を切っておきたいと思っていたので、1000mの目標は1分16秒くらいだったんですけど、前回計測したときよりも少し遅いタイムになってしまって…。やっぱり課題は持久力かなと思うんですけど、そこは練習次第でなんとかできる部分だと思うので、これから一生懸命頑張りたいと思います」
■大久保花梨(福岡・18歳)
200mFD 3位(12秒67)、400mFD 3位(25秒45)
「200mは12秒前半を狙っていたので、自分としてはちょっと不満ですね。こういう天候ではありましたけど、やっぱりもっと出したかったなというのはあります。400mは今まであまりタイムを測ったことがなくて、どのくらいが速いのか基準がよくわからないんですけど、これが今の私の実力なのかなと思います。課題はやっぱり持久力ですね。1000mでも1周したらもう疲れてしまうので。これからもっと持久力をつけていきたいです」
■吉村早耶香(静岡・18歳)
1000mTT 1位(1分16秒93)、2000mTT 3位(2分43秒52)
「1000mのタイムは自分でもちょっとびっくりしました。いつも長い距離になると、力をためて走ろうと考えてしまって、最初から突っ込めなかったんですけど、今回は最後タレてしまった部分はあっても、最初からがむしゃらにいけたので、良かったかなと思います。2000mも最初に突っ込んでいったんですけど、そのままペースを保てなくて。やっぱりもう少し自分でペースを掴めるようにしないとこれ以上タイムは伸びないなっていうのは感じました。自分は持久力はあるほうだと思うんですけど、速いスピードを維持する力がないのと、技術面ではまだ全然ほかの人たちに劣っているので、そういう部分を強化していきたいです」
■高橋智香(愛知・19歳)
2000mTT 2位(2分43秒41)
「2000mはベストではないんですけど、全力は出せたかなと思います。ベストタイムは高校のときにDTバーとかを使って出した2分38秒です。自転車競技は高校生から始めて、一応短距離を中心にやっていたんですけど、ロードとか2000mとかの中長距離のほうが結果を残せていました。今回もダッシュ系で真ん中より下の順位だったので、やっぱりそこが課題だなと感じました。今後はダッシュ系を強化して、中距離系はこのまま伸ばしていけるように頑張りたいと思います」