競輪学校物語

 8月1日、2日に第1回登坂トーナメントが行われた。1日には111回生、2日に112回生が行い、それぞれが優勝を目指し、熱い戦いを見せた。

 レースは、予選1、予選2の成績上位が準決勝に進出、準決勝を勝ち上がった選手により決勝戦が争われた。
 1日は、111回生の登坂トーナメントが行われた。男子は200mを全速力で駆け、そして80m(最大傾斜約25%)の坂を登る。
 予選1、予選2は12レースずつ行われ、2つのレースの成績上位18名が準決勝レースに進出。準決勝の上位2人が決勝に勝ち上がった。
決勝戦は、

1番 中野真吾(佐賀・29歳)

2番 南潤(和歌山・18歳)

3番 松本貴治(岐阜・22歳)

4番 上遠野拓馬(岐阜・23歳)

5番 山崎賢人(長崎・23歳)

6番 森川康輔(岐阜・19歳)
 以上の6名で争われた。他の生徒たちが応援する中、号砲がなってスタート。森川と松本のデッドヒートは、松本がわずかに伸びて優勝を飾った。


ゴール

表彰

胴上げ

3人で!
■優勝の松本貴治

「最初は緊張していたんですけど、走っている内に段々と楽しくなってきました。真剣な勝負だったし、楽しかったですね。(完全優勝は)そんなに意識してなかったんですけど、出来ちゃったって感じです。ダッシュは得意だったけど、登りは山崎さんとかの方がすごいので、そこが心配でした。ゴールデンキャップをかぶっている内はしっかり練習して、しっかり生活をしてと思っています。けど、そんなに気負わずに、日頃の練習をしっかりしていたら、結果はついてくると思うので頑張りたいと思います」
■2位の森川康輔

「登坂は自信があったので、優勝を狙っていたんですけど、登る前の直線まで松本さんと横一線で、いけるかなと思ったけど、松本さんの方が一枚上手で負けてしまって、嬉しさはなく悔しさしか残らない決勝戦でした。ダッシュには自信あったし、皆も応援してくれていたのに勝てなかったので、まだ力が足りなかったと思います。これから競走訓練が始まるのでこれから頑張って松本さんを倒せるように頑張りたいと思います」
■3位の山崎賢人

「3位は悔しいですね。スタートが悪かったので、そこが課題ですね。この悔しさは、やっぱり自転車で勝ちたいです。松本さんはゴールデンキャップも取って、登坂も取ったので、次は勝ちたいですね。競走訓練も始まるので、自分の納得出来るように、あとは周りにも負けないように頑張りたいと思います!」

 2日には112回生の登坂トーナメントが行われた。
 女子は助走が100mで、使用する自転車はロードレーサー、また1レース3名で走る。予選1、2の上位9名が準決勝に進み、準決勝1着が決勝戦に進出する。
決勝戦は、

1番 三澤杏奈(静岡・26歳)

2番 太田りゆ(埼玉・21歳)

3番 大久保花梨(福岡・18歳)

 と、いずれも1着、1着、1着で勝ち上がってきた3名による熱戦になった。スタートダッシュは三澤がリードしていたが、登坂になると太田がグイグイと伸びていった。結果、太田が優勝を決めた。

ゴール

胴上げ

表彰

3人で!
■優勝の太田りゆ

「今回は優勝するつもりで臨んだので、ちゃんと優勝出来てよかったです。決勝戦は、スタートで遅れた感じがあったので、すごい焦って、間に合わないかと思ったんですけど、最後まであきらめずに踏んでよかったです」

■2位の三澤杏奈

「絶対に決勝まで残りたいと思っていました。決勝戦は、スタートが得意なので、スタートはよかったけど、最後の数メートルで太田さんに抜かれて悔しい思いをしたので、そこが課題ですね。スタートは一輪車時代から得意だったので、そこを自転車に活かせていると思います」

■3位の大久保花梨

「登坂訓練は、自分の思うようなタイムも出ていなくて、不安があったんですけど、アドレナリンのおかげで決勝まで乗れました。準決勝で梅川(風子)さんとあたった時に『ここが山場だ』って思いました。梅川さんは地脚だし、女子は距離が短かったので、これが男子と一緒のところからスタートだったら負けていたかもしれないですね。自分の今の課題は地脚なので、そこは見習っていきたいと思います」