レース展望

レース直前展望
ベスト7が揃いましたね。2016年ガールズケイリンで活躍した選手が勢ぞろいしました。
特に、高木真備が大きく躍進した年であったと思います。また、梶田舞の位置取りから差してくる脚はガールズNo.1といっても過言ではないでしょう。さらに奥井迪は先行一本で頂点に昇り詰めようとしています。その一本気なところは見事だと思います。さあ2016年のガールズグランプリはどうなるのでしょうか。12月28日が楽しみですね。
◆高木真備 東京 106期
高木真備選手
逃げても捲っても強いのが今の高木真備です。以前は先行一本で勝負していましたが、今は状況に応じて使い分け勝利をもぎ取っています。今回のガールズグランプリでも、状況に応じてレースを組み立ててくるでしょう。とはいえ奥井迪の先行を後方から差しに行って優勝するには色々なことが想定され難しくなりそうです。優勝するには作戦がものをいいそうですね。
◆梶田舞 栃木 104期
梶田舞選手
梶田舞はうまいレースを組み立てていますね。早めの捲りから遅めの追い込みまで使い分け、勝利、優勝を重ねています。今回も初手の位置取りから、最終的な位置取りを考えて組み立ててくるはず。となると一番先行してくる選手の番手からと考えるのが普通でしょう。一番考えられるのが奥井の番手からだと思いますが、他の選手も同じことを考えてくるはず。本番を待ちたいですね。
 今年で5回目となるガールズグランプリ2016が、12月28日に立川競輪場に於いて開幕を迎えるKEIRINグランプリシリーズの初日11Rに実施される。8月のガールズケイリンコレクション・松戸ステージでビッグレース初優勝を飾った高木真備が今回も中心となりそうだが、ド迫力の逃げを貫く奥井迪、レース巧者の梶田舞、スピード自慢の児玉碧衣など、実力伯仲の好メンバーがそろい激戦必至の見応えあるレースが期待できるだろう。
◆高木真備 東京 106期
高木真備選手
 先行主体の華麗な走りで今年に入ってから驚異の急成長を遂げたのが高木真備だ。高木は昨年の優勝がわずか2回だったが、今年は10月までの優勝回数が15回とトップを独走している。8月のガールズケイリンコレクション松戸ステージではファン投票で1位に選ばれ、みごとに人気に応えてビッグレース初優勝を飾っている。その後も8月の取手から9月のいわき平まで3場所連続の逃げ切りでの完全優勝、10月の前橋も完全優勝と勢いはますます加速するばかりで、今回も新女王にふさわしい貫禄の走りでガールズグランプリ初優勝を目指す。
◆奥井迪 東京 106期
奥井迪選手
 強靭な地脚を武器に徹底先行を貫いているのが奥井迪だ。ビッグレースでの優勝はまだない奥井だが、3月のガールズケイリンコレクション・名古屋ステージ、5月の静岡ステージ、8月の松戸ステージ、7月のガールズケイリンフェスティバル決勝と今年もビッグレースはすべて主導権を取り切っており、その積極性がブレることは決してない。昨年のガールズグランプリも果敢に主導権を奪い、捲ってきた小林優香と壮絶なもがき合いを演じて見せ場をつくっており(結果は4着)、今年ももちろん先行・逃げ切りでのタイトル獲得に向けて突っ走る。
◆梶田舞 栃木 104期
梶田舞選手
 ガールズ屈指のレース巧者は梶田舞だ。巧みな組み立てから好位置をキープし、勝負どころでタテに踏んで勝利を目指すのが主戦法だ。7月のガールズケイリンフェスティバル決勝ではスタートを取っての前受けから自在に動いて中団をキープしつつ、最終的に捲ってきた児玉碧衣をうまく追走し、ゴール前では大外伸びて2014年のグランプリ以来のビッグ優勝を飾っている。8月のガールズケイリンコレクション・松戸ステージは3着に終わったが、7月の別府から10月の富山まで7場所連続完全優勝と近況も絶好調で、2度目のガールズグランプリ制覇に大きな期待がかかる。
◆児玉碧衣 福岡 108期
児玉碧衣選手
 児玉碧衣は昨年7月にデビューしたばかりの108期生だが、ガールズ屈指と言われるダッシュ力を活かしたハイスピードの先行・捲りでまたたくまにトップスターの仲間入りを果たしている。ビッグレース初出場となった3月のガールズケイリンコレクション・名古屋ステージは3着、5月の静岡ステージは6着に終わっているが、7月のガールズケイリンフェスティバル決勝は最終2角から捲って2着、8月のガールズケイリンコレクション・松戸ステージも高木真備の捲りを追走しての2着と、タイトル獲得も近いと予感させる力強い走りを見せており、ガールズグランプリでの一発が十分に狙えるだろう。
◆尾崎睦 神奈川 108期
尾崎睦選手
 尾崎睦はビーチバレーのトッププレーヤーとして活躍していた根っからのアスリートだ。その恵まれた身体能力を武器に、同期の児玉碧衣と同様にガールズでも一躍スター選手の仲間入りを果たした。ビッグ初出場となった5月のガールズケイリンコレクション・静岡ステージは4着、7月のガールズケイリンフェスティバル決勝は6着と奮わなかったが、7月の和歌山から8月の弥彦までの4場所連続優勝で賞金を上積みしてガールズグランプリ出場権を獲得した。ビッグレースでの経験値不足がやや不安材料だが、今度こそはの意気込みでしっかりと見せ場をつくってくれそうだ。
◆山原さくら 高知 104期
山原さくら選手
 山原さくらは3月のガールズケイリンコレクション・名古屋ステージで10回目の挑戦でついに優勝を手にした。その後も順調に白星を重ねていたが、夏場に入ってから調子落ちになり、シリーズ戦での優勝もなくなってしまった。しかし、9月の久留米からギア倍数を従来の3.69から3.77へアップ、久留米では決勝3着に終わったが、次場所の京王閣では約3か月ぶりの優勝を完全優勝で飾った。さらに10月の玉野でも完全優勝と上昇ムードに乗っており、大ギアを踏みこなして徐々に脚力がアップしてきた山原が暮れの大一番で2度目のビッグ制覇を狙う。
◆石井寛子 東京 104期
山原さくら選手
 石井寛子は今年前半は新興勢力の台頭によって苦しい戦いが続いていたが、5月から心機一転の肉体改造に取り組み、徐々に本来のスピードと切れ味が戻ってきた。9月前半時点での獲得賞金ランキングは8位でガールズグランプリ出場権争いのボーダーライン上にいたが、9月の最終戦となった前橋では決勝で鮮やかに逃げ切って完全優勝を達成、最後の大逆転で出場枠を獲得と勝負強さを見せつけた。昨年のガールズグランプリでは小林優香の捲りを巧みに追走して準優勝と健闘しており、今年も本領発揮の自在戦で勝機をつかんでくるだろう。