レース直前展望
ガールズケイリンの新記録を打ち立てた梶田を是非注目してみていきたいですね。今回のメンバーはある意味ガールズケイリンのトップが集まっているといっても過言ではないです。女王を決めるレース内容となるでしょう。梶田は自在に立ち回りここも勝ちにくるはずです。そのレース内容にしびれてみたいですね。
絶対的なスピードがある児玉がビッグレースで活躍できるかに注目が集まる一戦でもあります。なかなかビッグタイトルが獲れない児玉ですが、ここはしっかり狙ってくるはず。是非強いところをみせて、大きく成長して欲しいと思います。度胸良く攻め切れば、誰も寄せ付けないはず。ビッグパワーを大きい舞台でみせて欲しいですね。
ここ最近、先行しまくっている高木に注目です。非常に上手い先行で対戦相手を翻弄し、逃げ切っているように見えます。その先行が大舞台で通用してくれば更に上が見えてきそうですね。今大会でも先行して流しながら引きつけて再度踏んで勝負となれば面白いと思います。奥井相手の先行勝負は是非見たいところですね。
今年初のビッグレースとなるガールズケイリンコレクション2017高松ステージが、第1回ウィナーズカップが開催される高松競輪場に於いて最終日の9Rに実施される。ガールズグランプリ2016で2年ぶり2度目の頂点に立った梶田舞が今年も連勝街道を驀進中で断然の中心となるが、ガールズグランプリで2着に逃げ粘った奥井迪の今度こその逃げ切り優勝や、児玉碧衣、石井寛子らの巻き返しにも期待が集まる。
梶田舞は昨年のグランプリではうまく3番手の位置を確保すると、7番手から巻き返してきた児玉碧衣の仕掛けに合わせて踏み込み、ゴール前では逃げ粘る奥井迪を差し切って2度目の制覇を飾った。勝負どころの巧みな位置取り、後方からの巻き返しをしっかり見据えての余裕の踏み込みと、レースの流れを完全に手中に収めた貫禄の勝利だった。それこそは自分の練習と自分の力を信じているからこそできるまさに女王の名にふさわしい走りであり、グランプリ以降も連勝街道を驀進中の梶田はもちろん今回も断然の優勝候補の筆頭だ。
児玉碧衣は今回の出場メンバーの中では最も若い期で年齢も一番下だが、長身から繰り出される先行、捲りの威力はパワー満点だ。グランプリでは初出場のプレッシャーがあったのか、児玉らしからぬ稚拙なレース運びで最終バック7番手の最悪の展開となってしまった。その反省もあってか、児玉碧衣、梶田舞、石井貴子の3人が揃った2月の小倉決勝では積極的に前団を叩いての逃げ勝負に出ている。結果は梶田に捲られて3着だったが、レース内容は合格点と言ってよく、今回も前へ前への攻めの走りでビッグレース初優勝を目指してくるだろう。
奥井迪は生粋の先行選手だ。連対時の決まり手は百パーセント逃げで、昨年出場したビッグレースでもまだ優勝こそないがすべて主導権を取りきっている。地元開催だったグランプリでも決して信念を曲げることなく果敢に先行し、2着に逃げ粘って満場のファンを大いに沸かせた。グランプリ後も1月の四日市決勝では石井寛子の猛追を振り切って逃げ切り優勝、2月の西武園決勝では荒牧聖未との先行争いを制して逃げ切り優勝と先行職人の貫禄を見せており、今回ももちろん先行・逃げ切りでのビッグレース初優勝を狙ってくる。
石井寛子は昨年前半はやや低迷していたが、昨年9月にグランプリ出場の最後の枠を獲得した頃から再び成績も上昇ムードに入り、本来のスピードと強さが戻ってきている。グランプリでは勝負どころで内に詰まって力を出しきれずに終わってしまったが、石井の最大の持ち味は位置取りのうまさだけに、今回はグランプリでの雪辱を期して臨んでくるはずだ。14年3月のコレクション名古屋ステージ以降はビッグレースでの優勝から遠ざかっているが、同じ過ちを2度と繰り返さない巧みなレース運びで勝機をつかんでくるだろう。
石井貴子は昨年はグランプリ出場を逃したが、その悔しさをぶつけるかのように年末の和歌山から1月の豊橋、松山、2月の松阪まで4場所連続優勝と今年は年頭から飛ばしている。続く2月の小倉決勝は終始梶田舞をマークし、最後は梶田の捲りを猛追して結果は差せずに2着に終わっているが、ゴール前では4分の1輪差まで詰め寄ってやはり底力のあるところを見せいていた。15年3月のコレクション松戸ステージでは女王・小林優香を破って優勝しており、今回も現女王の梶田を下しての優勝が十分に期待できるだろう。
荒牧聖未は昨年7月のガールズケイリンフェスティバル以来のビッグレース出場だ。フェスティバルでは予選1は5着だったが、予選2では児玉碧衣の先行を差して1着となり決勝進出を果たしている。近況もまずまずの成績で、昨年12月の伊東温泉で完全優勝、今年1月の玉野でも完全優勝を達成している。持ち味は自慢のダッュ力を活かした捲りだが、2月の西武園決勝では奥井迪を相手に真っ向からの先行勝負を挑んで負けん気の強さも人一倍のところを見せており、今回もガールズ1期生のプライドを胸に熱い走りを披露してくれるだろう。
高木真備は昨年8月のコレクション松戸ステージではファン投票1位に応える力強い走りで見事にビッグレース初優勝を飾ったが、初出場のグランプリでは勝ちを意識しすぎたのか終始、後方のまま見せ場をつくれず終わっている。そこで高木は、さらなるバワーアップを図るために今年は原点の先行勝負に立ち返って奮闘しており、1月の防府では逃げ切りの3連勝で完全優勝を達成、2月の広島と小倉も決勝は逃げ切りで優勝している。今回も積極的な走りを心がけてくるはずで、奥井迪との真っ向からの先行勝負の可能性も十分にありそうだ。