レース展望

レース直前展望
サマーナイトフェスティバルの季節がやってきました!燦燦と降り注ぐ太陽は夏真っ盛りと言いたくなるほどです。夏休み前の連休ですが、夕涼みも兼ねて是非サマーナイトフェスティバルを楽しんでください!
真夏の夜の祭典で熱く盛り上がりましょう!
浅井康太選手
浅井康太 三重 90期
前走の久留米記念の決勝の鬼足を見たら、外したくても外せない素晴らしいものがありました。九州4車結託ラインを鋭い伸び足で打ち砕く姿はまさに見事、単純に「凄く強い!」としか表現のしようがないレースでした。この脚を、直線が短い松戸に活かせるのか? 浅井なら活かしてくるでしょう。期待したいところです。
竹内雄作選手
竹内雄作 岐阜 99期
戻ってきましたね。6月の函館ナイター記念から強さが戻ってきた感がありましたが、前走の宇都宮記念は決勝こそ4着だったものの、2日目、3日目とバックを取って1着は、明らかに良くなってきた証だと思います。積極果敢なレースは、松戸の短い直線で非常に活きてくると思います。注目しましょう。
南潤選手
南 潤 和歌山 111期
決勝こそ勝てていませんが、しっかり勝ち上がっているのは実力が本物になってきている証拠です。その先行力を松戸では更に活かしやすくなると思いますが、気になるのは直近の333バンク、富山での成績です。ここは優勝を目指して欲しいですね。
三谷竜生選手
三谷竜生 奈良 101期
高松宮記念杯競輪の決勝戦は、三谷選手の真骨頂だったと思います。あの脇本雄太選手のもの凄い先行を、ゴール前で捉えて差すのは見事しかありません。GI連続優勝は素晴らしいです。その高松宮記念杯から小松島記念を挟んでサマーナイトに臨みますが、問題はないでしょう。お客様の信用に応えられる良いレースを期待したいところです。

トップガールズ選手が大集結する、年に一度の祭典がガールズケイリンフェスティバルです。ガールズ達の熱いレースが、松戸バンクで繰り広げられますよ!

児玉碧衣選手
児玉碧衣 福岡 108期
ビッグレースでの優勝がない児玉、ここは何としてでも優勝を狙ってくるでしょう。特に今回は333バンクでもあり、先行でも不利にならないことは間違いありません。しかし相手は強力なメンバーが揃っています。これらの選手を凌いで優勝を手にすることができれば、また一段と大きく成長するでしょう。目指すは優勝のみ!
石井寛子選手
石井寛子 東京 104期
レースの上手さはガールズ選手の中でもトップクラス。巧みな位置取りと、スケールアップした差し脚は、他の選手にとって脅威であることは間違いないと思います。直近の成績を見ると決勝で取りこぼしが多いのが気になりますが、ここはしっかり決勝に進出、優勝を狙ってくるはず。期待しましょう!
石井貴子選手
石井貴子 千葉 106期
地元バンクでもあり、負けられないであろう今開催。色々な意味でレース巧者と言い切っていいのは石井貴子だけだと思います。直近では、無敗の女王ステファニー・モートンを差し切った別府優勝は見事でした。日本人選手でステファニーに勝ったのは石井だけですから!そのレースを松戸で見せて欲しいですね。
小林優香選手
小林優香 福岡 106期
ガールズ選手の中で一番の実力者と言われてる小林は、昨年のガールズケイリンフェスティバル覇者。現在は自転車競技に重点を置いており、なかなかガールズケイリンを走りませんが、当然連覇を狙ってくるでしょう。そして、狙って獲れる実力は持っています。圧倒的なパワーを見せて欲しいですね。
 第14回サマーナイトフェスティバル(GII)が松戸競輪場で開催される。5月の日本選手権に続き6月の高松宮記念杯でGI連覇を達成した三谷竜生が今大会も主役を務めるが、平原康多率いる関東勢や浅井康太率いる中部勢の巻き返しにも注目が集まる。若手機動力型が充実で勢いを増してきた原田研太朗率いる中四国勢も侮れない存在だ。もちろん、和田健太郎や岩本俊介らの地元勢や捲り鋭い山田英明の一発大逆転にも大きな期待がかかる。
三谷竜生の快進撃は止まらない
 平原康多が打倒・近畿の狼煙を上げる
三谷竜生選手
三谷竜生 奈良 101期
 三谷竜生は5月の日本選手権で脇本雄太の先行を目標に史上7人目の日本選手権連覇の偉業を成し遂げたが、6月の高松宮記念杯でも脇本の高速先行を差し切ってGI連覇を達成した。昨年の三谷は日本選手権でGI初優勝を飾ったあとは長期のスランプに陥ったが、今年はすでに優勝が5回とその勢いは留まる気配がない。今大会は脇本が不在たが、もちろん三谷の機動力は健在で、展開に応じて追い込みもこなせるのが強みだ。今大会も近畿の固い結束力を味方にビッグレース3連覇をあっさりと達成してきそううだ。
村上博幸選手
村上博幸 京都 86期
 近畿の追い込み陣では村上博幸が日本選手権、高松宮記念杯の連続優出を決めている。高松宮記念杯決勝では脇本雄太のハイペース先行に離れてしまったが、準決勝では三谷竜生の捲りをぴったり追走して3着と調子は悪くない。FI戦だが5月の別府決勝では近畿期待の新鋭・南潤の逃げを差し切って優勝、6月の平塚FI決勝では目標不在の苦しい戦いながら松谷秀幸の捲りを3番手から追い込んで優勝と、GIタイトルを取った頃の鋭い差し脚が戻っている。
平原康多選手
平原康多 埼玉 87期
 古性優作は地元開催の高松宮記念杯では残念ながら決勝進出はならなかったが、一次予選は石塚輪太郎の逃げを目標に1着、4日目特別優秀は終始中団をキープしながら根田空史の逃げを捲って1着と古性らしい走りで2勝を挙げている。今大会も三谷竜生はもちろんのこと石塚輪太郎や南潤など伸び盛りの機動力型がそろっているので勝ち上がりのチャンスは大きく、地元GIでは敗退の悔しさをここへぶつけてくるだろう。
 近畿の進撃に待ったをかけたいのが関東勢だ。3日制の今大会では初日に特別選抜予選が1個組まれているが、関東から4人が選出とライン的にもやや有利なだけに、ここから反撃の狼煙を上げたい。平原康多は日本選手権に続いて高松宮記念杯でも決勝進出を逃したが、準決ではいつもどおりに3番手の好位置を難なく奪取、そこから捲ってやや末脚を欠いたものの3着と調子は決して悪くなく、今大会も輪界随一のオールラウンダーぶりを存分に発揮してくれるだろう。
木暮安由選手
木暮安由 群馬 92期
 関東で今もっとも注目を集めているのは木暮安由だろう。高松宮記念杯決勝では吉澤純平の番手を巡って武田豊樹と競り合いを演じてみせた。結果は競り負けて8着に終わったが、安易にインに切り込むのではなく、終始外から正々堂々と戦いを挑んだところに木暮の気持ちの強さを感じとれた。今後もタイトル奪取を目指して強気の攻めを貫いてくれるだろう。
浅井康太が2年ぶり2度目の優勝を狙う
 南関東勢が地元ファンの期待に応える
浅井康太選手
浅井康太 三重 90期
 中部勢は高松宮記念杯では1人も決勝に乗れなかっただけに、今大会は巻き返しに躍起になってくるだろう。浅井康太は高松宮記念杯の準決では無念の失格となったが、二次予選では石塚輪太郎の逃げを7番手から捲って上がり10秒9をマークと調子はまったく問題ない。今年はまだ優勝がないのがやや不満点だが、レース捌きも捲りのスピードも超一級品だ。サマーナイトは一昨年の川崎大会で吉田敏洋の逃げを目標に優勝と大会との相性もよく、今大会も中部勢もうまくまとめて高松宮記念杯での汚名返上に意欲を見せてくるだろう。
竹内雄作選手
竹内雄作 岐阜 99期
 竹内雄作が上昇ムードだ。高松宮記念杯は準決で敗れているが、一次予選は堂々の逃げ切り、2日目白虎賞は結果5着だったが打鐘から単騎で大ガマシを打ち、三谷竜生や脇本雄太を苦しめている。準決も脇本雄太を相手に打鐘からの迷いのない打鐘先行に出ており先行度胸は輪界一といっても過言ではない。今大会は短走路の松戸が舞台となれば、先行押し切りでの決勝進出が十分に期待できるはずだ。
深谷知広選手
深谷知広 愛知 96期
 深谷知広の機動力も注目だ。現在は自転車競技に重点を置いているため競輪の出走回数は少ないが、新田祐大や脇本雄太と同様に確実にパワーアップしており、爆発的な仕掛けの迫力は輪界屈指だ。相変わらず位置取りに難があるため高松宮記念杯の準決では6着に敗れたが、二次予選では7番手から豪快に捲り切りゴール前で山田英明に差されたものの2着に粘っている。14年に松戸で開催されたサマーナイトでは逃げ切りで優勝を飾っておりバンクとの相性も抜群だ。
 地元・南関東勢にとっては奮起のシリーズだ。日本選手権では山中秀将と和田健太郎の2人が決勝進出を果たしたが、高松宮記念杯では決勝進出がゼロと残念な結果になっていているだけに今大会は地の利を生かしての勝ち上がりに意欲を燃やしてくる。
岩本俊介選手
岩本俊介 千葉 94期
 岩本俊介は高松宮記念杯は一次予選で敗れたが、2日目選抜は7番手からの捲りで岡村潤とワンツー、3日目選抜、4日目特選も7番手からの捲りを決めて引き続き好調をキープしている。仕掛けがワンパターンなのが唯一の弱点だが、一瞬の踏み出しで前団を飲み込んでしまうスピードのよさは上位陣相手にも十分に通用するものを持っている。6月の函館で記念初優勝を飾った和田健太郎やレース巧者の中村浩士、差し脚鋭い成清貴之、海老根恵太らの千葉の仲間たちともに、今大会も地元ファンの声援に応える走りをきっと見せてくれるだろう。
原田研太朗が中四国の若手と好連係を決める
 山田英明がビック初制覇に向かって突き進む
 若手機動力型が次々と登場して勢いをましているのが中四国勢だ。太田竜馬、取鳥雄吾、清水裕友、小川真太郎などなど、次代のスター候補生が目白押しだ。ビッグレースではまだまだ力不足の印象もあるが、ケレン味のない先行・捲りで大いにファンを沸かせており、今大会でも中四国の若手たちの走りから目を離せない。
原田研太朗選手
原田研太朗 徳島 98期
 高松宮記念杯の準決では小川真太郎が三谷竜生や深谷知広を相手に思いっきりよく逃げ、原田研太朗の1着突破に大きく貢献した。もちろん原田の調子のよさも特筆ものだ。三谷竜生の巻き返しに合わせて番手から出ていったスピードもタイミングも素晴らしかった。一次予選では清水裕友と川村晃司のもがき合いを8番手から捲って1着と持ち味の大捲りも健在だ。今大会も中四国勢の若手機動力型と好連携からしっかりと決勝進出を決めてくるだろう。
清水裕友選手
清水裕友 山口 105期
 清水裕友は高松宮記念杯では一次予選で敗れ4日間勝ち星もなかったが、2日目選抜では打鐘先行で3着に粘り番手追走の松浦悠士が1着、3日目選抜も5着に沈んでいるが、きっちり主導権を取り切り巻き返してきた和田真久留を自らプロックと、若手らしい勢いのある走りでその名を全国にアピールした。直前の函館記念では準決で6着と敗れたが捲りで3勝と好成績を挙げおり、今大会も活躍が期待できる。
渡邉一成選手
渡邉一成 福島 88期
 北日本は昨年のサマーナイトの覇者である新田祐大が今大会は不在だが、新田とともにナショナルチームで切磋琢磨している渡邉一成が北日本勢をしっかり引っ張っていってくれるだろう。渡邉は高松宮記念杯では準決で敗れたが、初日特別選抜予選と2日目青龍賞では新田の快速捲りを差して2勝を挙げている。今の輪界で新田の捲りに離れずに差し込める脚力を持っているのは渡邉しかいない。もちろん世界レベルの機動力も健在で、日本選手権では先行と捲りで北日本勢での上位独占に2度貢献している。
山田英明選手
山田英明 佐賀 89期
 九州では山田英明のビッグレース初制覇に大きな期待がかかる。今年の山田は6月までにFIの優勝が2回、3月・小松島の3日制のGIIIでは完全優勝を達成、続く4月の武雄では松川高大、山崎賢人、園田匠ら九州勢の援護を受けてうれしい地元記念初優勝を飾っている。高松宮記念杯の二次予選では深谷知広の捲りに巧みにスイッチ、ゴール前できっちり差し切って1着、準決では北津留翼の捲りに乗って2着と決勝進出を決めている。今大会も前半戦の勢いそのままに勝ち上がっていくだろう。
新田祐大がハイスピード捲りで初優勝
 深谷知広-浅井康太、三谷竜生-村上義弘、岡村潤、新田祐大-渡邉一成、原田研太朗-園田匠の並びで周回を重ねる。残り3周の青板から原田がゆっくり上昇、新田が原田を追い、原田が深谷に並びかけると深谷は5番手まで車を下げる。すると、7番手にいた三谷が赤板ホームの手前から一気にカマして主導権を握ってしまう。その差6車身と離された原田が必死に前を追っていくなか鐘が鳴り響き、最終ホームでようやく原田は前に追いつくが、今度は原田の後ろの6番手から新田が捲ってでる。すかさず村上が車間を切って抵抗するが新田のスピードがよく、新田は難なく村上の横を通り過ぎると最終バックで三谷を捕らえて先頭に立つ。新田には渡邉がぴったりマーク、その後ろから深谷も追いかけてくるが、最後の直線に入ると福島コンビのマッチレースとなり、新田が渡邉の猛追を振り切ってサマーナイト初優勝、渡邉が2着、村上が3着に入る。
表彰
表彰
ゴール
ゴール
直線が短くカントも浅いので先行有利が基本
先行争いが激しいので捲りも決まりやすい
 松戸は周長333mの小回りバンクで直線が短く、カントも333バンクの中では最も浅いので先行有利が基本とされている。
 しかし、先行有利が基本のバンクでのビッグレースとなればどうしても先行争いが避けられないので、結果的には捲りごろの展開になるレースが多くなってしまう。
 16年8月に開催されたオールスター競輪の決まり手を見てみると、全54レース(ガールズケイリンコレクション1個レースを除く)のうち1着は逃げが11回、捲りが25回、差しが18回、2着は逃げが4回、捲りが8回、差しが14回、マークが28回となっている。
 さすがに短走路だけあって逃げ切りの出現率が高いが、圧倒的に捲りのほうがよく決まっている。先手ラインの選手が1着を取った回数も全体の3分の1の18回である。
 また、捲りは後方になると巻き返しがむずかしいバンクといわれているが、オールスターでは7、8番手からの捲りも普通に決まっていたし、開幕初日の1Rでは矢野昌彦が9番手からの大捲りを決めて1着になっている。やはりビッグレースともなると、バンクの特性に関係なく脚力どおりの決着になるケースが多いようだ。
 先行は先行争いに巻き込まれないように早めに仕掛けていくのが肝心だ。2周先行のつもりで赤板から仕掛け、打鐘過ぎに先頭に躍り出てしまえば後続が位置の取り合いでもつれるケースが多いので、多少末脚に難があっても粘り込める。ダッシュ力のある選手なら打鐘からの一気のカマシも有効だ。ダッシュのよさにマーク選手が離れて裸逃げの状態になったとしても、残りは300m足らずなのでそのまま押し切れてしまうケースが多い。
 短走路で直線が短いので追い込み選手はやはり厳しい。400バンクのビッグレースでは差しの1着が半数以上になるのが普通だが、松戸のオールスターでは3分の1の18回しかなかった。直線ではとくに伸びるコースもないので、2着もマーク流れ込みが圧倒的に多くなっている。

 周長は333m、最大カントは29度44分42秒、見なし直線距離は38.2m。直線はとくに伸びるコースはないが、コース取りのうまい選手ならばゴール前の混戦を縫って、イエローラインのやや内寄りを鋭く伸びて頭に突き抜けるケースがたひだび見られる。競りはイン有利が基本だが、バンクないには風の逃げ場がなく、風の強い日はインが急に重くなるのでアウトも互角に戦える。最高上がりタイムは08年8月に中村浩士がマークした9秒0。
松戸バンク
松戸バンク ※写真はナイター時のもの。
ガールズケイリンフェスティバル2018展望
 ガールズケイリンフェスティバル2018が松戸競輪場を舞台に男子のサマーナイトフェスティバルと同時開催される。世界の舞台でもまれてますますパワーアップしてきた小林優香が大本命となりそうだが、今年のコレクションで連続準優勝の児玉碧衣の悲願のビッグ初制覇にも期待がかかる。地元戦得意の石井貴子の一発も侮れず、21名のガールズたちによる勝ち上がり戦は真夏の夜を熱く燃え上がらせるだろう。
小林優香選手
小林優香 福岡 106期
 小林優香は14年に松戸で開催されたフェスティバルの第1回大会、15年・函館の第2回大会、そして長期欠場後にビッグレースの復帰戦となった17年・伊東温泉の第4回大会を優勝している。もちろん今大会も絶対女王・小林優香が優勝候補の筆頭だ。小林は東京五輪出場を目指して現在は自転車競技に専念しているため国内での出走回数は少ないが、5月のモスクワグランプリ2018のケイリンで優勝と競技でも実績を残している。今大会も世界の舞台でもまれてますますパワーアップした走りを見せつけてくれるだろう。
太田りゆ選手
太田りゆ 埼玉 112期
 太田りゆも小林優香と同じく自転車競技で活躍しており、モスクワグランプリ2018のケイリンでは小林に続いて準優勝と健闘している。1月に松戸で開催されたコレクション平塚ステージのトライアルレースB組の決勝では奥井迪、石井貴子らの強豪を破って優勝している。太田の持ち味はなんといっても競技で鍛えたダッシュ力のよさだ。まだガールズでの実戦経験が少ないだけにレースの組み立てには難があるが、踏み出しの鋭さは上位陣と互角に戦えるものを持っており、今大会でも1月の松戸のときと同様に逆転一発が十分に狙えるだろう。
児玉碧衣選手
児玉碧衣 福岡 108期
 児玉碧衣は2月のコレクション松山ステージでは打鐘から前団を叩いて主導権を奪い、ゴール前では小林優香に交わされたものの2着に粘り込んだ。5月のコレクション平塚ステージでは打鐘で大カマシをうった山原さくらの番手にハマり、バックから番手捲りを打つもゴール前で石井貴子に差されて2着とまたしても涙を飲んだ。それでも、昨年凡走してしまったガールズグランプリの反省を胸に今年は積極的な仕掛けで好走を続けているだけに、今大会も前へ前への果敢な走りで悲願のビッグ初制覇へ向かって突き進んでいく。
高木真備選手
高木真備 東京 106期
 高木真備は3月のコレクション松山ステージでは前へ前への積極策が功を奏して最終先行の児玉碧衣の番手にハマったが、児玉追走に脚を使わされて3着。5月のコレクション平塚ステージでは勝負どころで石井貴子と併走になってしまい、石井を乗り越えることができずに5着に終わっている。今年は6月まで優勝が7回と調子は悪くないだけに、ビッグレースではここ一番での詰めの甘さが出てしまっているような印象だ。これまでに2度のビッグ優勝がある実力者だけに、今大会では一走入魂の強い気持ちで本領発揮の走りを期待したい。
石井寛子選手
石井寛子 東京 104期
 石井寛子は昨年のガールズケイリンで久しぶりのビッグレース優勝を飾った。その後も普通開催で連勝を重ね、6月までの優勝が9回を数えている。ただ、3月のコレクション松山ステージでは終始後方のままで6着と凡走してしまった。それでも、6月・取手のガールズケイリンインターナショナルでは外国人選手のパワーに屈して5着に終わっているが、勝負どころではしっかり好位置を確保とさすがの巧さを見せており、今大会でも自慢の捌きと鋭い差し脚を発揮してグランプリ覇者の力を見せつけてくれるだろう。
鈴木美教選手
鈴木美教 静岡 112期
 鈴木美教は昨年7月にデビューした111期の新鋭だが、今年3月にはコレクション松山ステージで早々とビッグレース初出場を果たしている。コレクション松山ステージはさすがにビッグレースの雰囲気に飲まれてしまったのか終始後方のままで5着という結果だったが、5月のコレクション平塚ステージでは勝負どころで中団を確保し、最終4角からは内に切り込んで3着と健闘した。今年は6月までの優勝が6回と近況の調子もよく、3度目のビッグ参戦となる今大会でも新鋭らしい若々しい走りで好成績を挙げてくれそうだ。
石井貴子選手
石井貴子 千葉 106期
 石井貴子は15年9月に開催されたコレクション松戸ステージで大本命の小林優香を破ってビッグレース初優勝を達成、地元ファンの拍手喝采を浴びた。昨年3月のコレクション松山ステージでは逃げる児玉碧衣を追走して2度目の優勝、今年5月のコレクション平塚ステージでも狙いすましたように児玉碧衣の番手に入り込んで3度目の優勝とレース巧者ぶりを見せつけている。もちろん今大会もホームバンクでの地の利を活かし、地元ファンの声援に後押しされながら持ち味の自在戦法を駆使して優勝を狙ってくる。