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第15回サマーナイトフェスティバル(GII)直前展望
今年の2月に行われた全日本選抜競輪(GI)も別府競輪で行われました。
地元九州の中川誠一郎選手がオニアツな優勝を決めています。今回も九州勢が優勝を決めてくるのでしょうか? 期待がかかりますよね。さて、2019年令和元年も後半に突入しました。そろそろKEIRINグランプリの出場権を懸けた賞金争いも熾烈を極めてきます。そしてこの優勝賞金は大きくKGP出場に前進します。優勝を狙って沸騰する激アツなレースがサマーナイトを飾ります!

松浦悠士 広島 98期
ここのところ非常に上手い競走を見せているのが松浦だ。ラインの先頭でも、番手でも見事なレースを見せている。上手い位置取りから捲りや、番手戦では捌きも見せ勝利につなげている。中四国のラインが厚くなっている近況はこの大会でも松浦に有利な流れが来そうだ。

平原康多 埼玉 87期
ここのところなかなか結果が出なかった平原が久留米記念で杉森輝大の番手から捲って優勝を決めた。相当ぶりの優勝は、平原にとっていいきっかけとなるに違いなく、この流れが来ると、平原の優勝もありそうだ。

浅井康太 三重 90期
6月は斡旋が止まっていた浅井だが、小松島記念を見ると悪そうになく、位置取りさえ決めれば、着順を大きくアップしてきそうだ。逆に番手戦の時が気になる。スピードが上がった6月からの競走は後手に回ると巻き返しが難しい。先行選手次第の展開になるのでラインをしっかり見極めたい。

太田竜馬 徳島 109期
近況一番のっている先行選手の感があるのが太田だ。先行するとそのパワーを見せつける。近況のルール改正もあると思うが、これはもうしばらくすると、各選手も慣れて作戦を考えてくると思うので、太田もサマーナイトフェスティバルの時はしっかり対応し、レースを組み立ててくるだろう。
ガールズケイリンフェスティバル2019直前展望
ガールズケイリン選手のトップクラスの競演は見ごたえが十分です。パワー溢れる競走に期待したいですね。

児玉碧衣 福岡 108期
圧倒的な力を発揮しているのが児玉。ここでも優勝候補だろう。ピッタリマークから差されることもあるが、完全に力負けはこの開催ではなさそうだ。ただ、なぜか大きい舞台でのポカもあるので、決勝は注意したい。しかし、力は抜けていることは間違いないだろう。

佐藤水菜 神奈川 114期
負けることもあるがしっかり決勝は決めてくるレースが面白い。積極的に攻める姿勢が分かりやすい。大きな舞台でそろそろ大活躍をしそうなので、今回のガールズケイリンフェスティバルは非常に楽しみな選手だ。

石井貴子 千葉 106期
近況は好調。だが、波があるときがあるので、この波が良いのか悪いのかの見極めがいる。直近の防府では133とちょっと石井らしくない競走成績だったが、ガールズケイリンフェスティバルに向けてはアップしてくるはず。好成績を期待したい。
第15回サマーナイトフェスティバル(GII)展望
 第15回サマーナイトフェスティバルが別府競輪場で開催される。2月の全日本選抜競輪に続いてのビッグレースとなるが、全日本選抜競輪を鮮やかな逃げ切りで制した中川誠一郎を今大会も主力に推したい。機動力の面では近況勢いに乗っている清水裕友や太田竜馬らの中四国勢が優勢で、昨年のサマーナイト覇者の渡邉一成の連覇も十分だ。今年前半はやや元気のなかった平原康多の巻き返しや古性優作、三谷竜生らの近畿勢の動向にも注目だ。
中川誠一郎が相性抜群のバンクで強さを見せつける
 渡邉一成が北日本連係から昨年大会の再現を狙う

中川誠一郎 熊本 85期
 中川誠一郎は2月・全日本選抜競輪決勝では地元・九州勢からはただ1人の勝ち上がりだったが、一か八かの単騎での大ガマシを敢行、追いすがる吉澤純平を寄せつけることなく鮮やかに逃げ切って2度目のGI制覇を成し遂げた。準決も8番手からの大捲りを決めて上がりタイムは11秒4の一番時計をマークしている。誰もが別府特有の風に悩まされて11秒後半や12秒台のタイムで終わっていただけに11秒4は破格のスピードといっていい。全日本選抜競輪で11秒4をマークしたのは一次予選で根田空史の捲りを差した五十嵐力と中川の2人だけである。今大会も相性抜群の別府パンクでスピードの違いを見せつけて地元ファンを大いに沸かせてくれるだろう。

山崎賢人 長崎 111期
 九州期待の新星・山崎賢人は全日本選抜競輪では二次予選敗退と期待外れに終わったが、3月・ウィナーズカップでは準決で脇本雄太に土をつける大金星を挙げて決勝進出を果たしている。4月・日本選手権競輪の準決は脇本相手に果敢に先行、脇本の捲りに屈して惜しくも4着と決勝進出はならなかったが調子は悪くない。お世辞にもレースがうまいとはいえず、そのために自ら不利な展開を招いてしまうという欠点はあるものの、その破天荒な走りが山崎の魅力であり、いったんツボにハマればとてつもない破壊力を発揮するだけに今大会でも大暴れを期待したい。

渡邉一成 福島 88期
 渡邉一成は昨年大会の覇者だ。昨年の決勝では菅田壱道の捲りを追走、最終バックから自力に転じて大会初優勝を飾っている。自転車競技との両立で今年も競輪の出走回数は少なく、全日本選抜競輪は二次予選敗退、日本選手権競輪も二次予選敗退と成績も芳しくない、それでも、3月の小倉G3で逃げと捲りで2勝を挙げており、展開が向いたときのスピードはやはり世界レベルだ。渡邉自身はレースの組み立てがあまりうまくないが、幸い北日本には徹底先行の新山響平と小松崎大地という大砲が揃っているので、彼らとうまく連携できれば大会連覇も十分に可能だ。

新山響平 青森 107期
 新山響平は全日本選抜競輪では二次予選で敗れたが、4走のうち3走で主導権取りと徹底先行ぶりをしっかりとアピールしていた。近況の成績はあまりよくないが、6月・武雄F1の初日特選では2周先行で3着に粘る力強い走りを見せている。5月からは強化指定Bの選手としてナショナルチーム入りしており今後の成長が楽しみな選手のひとりだ。もちろんナショナルチームの練習に参加してもすぐに結果が出るわけではないが、将来を見据えての走りを念頭に今大会も徹底的に逃げまくってくれるだろう。
清水裕友がビッグレース初制覇に挑戦
 松浦悠士が中四国連係で勝ち上がる

清水裕友 山口 105期
 清水裕友は1月・立川記念競輪で2度目の記念優勝を達成、初のS級S班として好スタートを切った。2月・全日本選抜競輪は二次予選で落車してしまったが、欠場明けの3月・ウィナーズカップでは二次予選で敗れたものの4走のうち3走でバックを取る好気合の走りを見せ、続く4月・高知記念競輪で決勝進出、5月・日本選手権競輪では準優勝と見事に復活を果たした。とりわけ準決では新田祐大、郡司浩平、吉澤純平を相手に堂々の逃げ切り、松浦悠士とワンツーを決めて現在の中四国の勢いをまざまざと見せつけた。清水は若手ながらもレース運びがうまいだけに、今大会でビッグレース初制覇も決して夢ではないだろう。

太田竜馬 徳島 109期
 太田竜馬も上昇一途だ。昨年11月の競輪祭でGI初優出を決めると年末のヤンググランブリを優勝、今年も徹底先行で好走を続けている。5月・全プロ記念競輪のスーパープロピストレーサー賞では平原康多、中川誠一郎、郡司浩平らの強豪を相手に大ガマシを打って優勝。小倉竜二と徳島ワンツーを決めている。日本選手権競輪では二次予選で敗れているが、全日本選抜競輪では連日の先行策で準決進出、ウィナーズカップも連日逃げまくって決勝進出とビッグレースでの成績も素晴らしい。全プロ記念競輪での優勝で大きくステップアップした太田が今大会でも華麗な逃走劇を披露してくれるだろう。

松浦悠士 広島 98期
 中四国の若手の興隆に引っ張られるようにして急上昇してきたのが松浦悠士だ。清水裕友や太田竜馬のスピードにしっかり付いていけるように自らも脚力アップに専念、今や中四国を代表する自在選手に成長した。全日本選抜競輪の準決は6番手から追い込みで3着、ウィナーズカップの準決は太田竜馬の先行に乗って1着、日本選手権競輪の準決は清水裕友の先行をマークして2着と今年はビッグレースで連続優出を決めている。もちろん今大会も清水や太田との連係から優出を決めてくるだろうし、ビッグレース初制覇にも大きな期待がかかる。

浅井康太 三重 90期
 浅井康太はウィナーズカップ決勝では脇本雄太の捲りにしっかり食らいついて準優勝とさすがの走りを見せたが、全日本選抜競輪では準決で失格、日本選手権競輪も準決で7着敗退と波に乗り切れないまま前半戦を終えてしまった。6月12日現在の賞金獲得ランキングでは10位だが、高松宮記念杯の出走がないため後半戦は巻き返しに必死になってくるだろう。5月・宇都宮記念競輪では優勝こそならなかったが、準決では4番手からの中割り強襲で1着と調子は悪くなく、今大会でも賞金の上積みを目指して強い走りを見せてくれるだろう。
渡邉雄太は上昇気配
 平原康多が課題を見つめ直して巻き返しを図る

渡邉雄太 静岡 105期
 南関東では渡邉雄太も上昇気配だ。全日本選抜競輪は二次予選で敗れているが、ウィナーズカップでは郡司浩平とともに決勝進出、日本選手権競輪では準決を捲りの2着で突破してGI初優出を決め、決勝では脇本雄太、深谷知広らを相手に果敢に先行して存在感を示した。結果は5着だったが、初のGI決勝の大舞台でしっかりと力を出し切れたのは今後の大きな糧となるはずで、今大会でもさらなる飛躍が期待できる。南関東は今大会では18人が出場予定と地区別では最多を誇っており、郡司浩平、渡邉雄太、和田真久留ら若手の牽引によって一気の台頭が十分にありそうだ。

平原康多 埼玉 87期
 平原康多は全日本選抜競輪、ウィナーズカップ、日本選手権競輪とすべて準決敗退と今年は不本意な成績が続いている。優勝も昨年9月・共同通信社杯から遠ざかっており、どこかで再浮上のきっかけがほしいところだろう。ウィナーズカップの準決では3番手の展開から伸びきれずに4着、日本選手権競輪の準決も6番手から伸びきれずに4着と、全盛期と比べると仕掛けのタイミングがワンテンポずれている印象が強いのは事実だ。それでも、平原らしい巧みなレース捌きは健在なだけに、現在の課題点を見つめ直してしっかりと立て直して図ってくれば完全復活の日も決して遠くはないはずだ。

古性優作 大阪 100期
 古性優作は全日本選抜競輪では準決敗退、ウィナーズカップは初日に失格で途中欠場とやや流れが悪かったが、日本選手権競輪では決勝進出、決勝では脇本雄太のハイスピード捲りにしっかりと食らいついていった。結果は4着だったが、昨年8月のオールスター競輪決勝で脇本から離れてしまったことを考えると、確実に脚力が上がってきていることがわかる。今大会は脇本が不在だが、近畿は脇本だけではないことを知らしめるためにも、三谷竜生や村上兄弟との連係から強い走りで自身の成長ぶりをファンにアピールしてくるだろう。
プレイバック
第14回サマーナイトフェスティバル
 渡邉一成が菅田壱道後位から捲って初優勝
 深谷知広-竹内雄作-浅井康太の中部ラインが前受け、以下は菅田壱道-渡邉一成、平原康多-中村浩士、松浦悠士、古性優作と並んで周回を重ねる。青板前の3コーナーから平原が上昇開始、青板で誘導員後位に入ると深谷は7番手まで下げる。平原ラインの後ろは松浦、古性と続き、北日本コンビは5番手となる。赤板前から深谷がバンクの上に上がり、4コーナーから一気に仕掛けて前団を叩きにいく。平原も合わせて踏み込むが、深谷が先頭に立ったところで打鐘を迎える。平原は深谷後位に飛びつき、竹内を捌いて番手を奪い、深谷-平原-中村の並びで最終ホームを通過、浅井は踏み遅れてズルズルと後退していく。すかさず菅田が反撃に出て、平原の牽制を乗り越えて深谷に迫るが、深谷を捲り切れない。すると、バックから渡邉が自力に転じて捲り上げ、4コーナーで深谷をとらえてそのまま先頭でゴールイン、逃げ粘った深谷が2着、渡邉を追った松浦が3着に入る。
バンクの特徴
直線が長めで追い込み選手が有利
 風の強い日はカマシが有効
 別府競輪は直線が59.96mとやや長めだが、基本的にはオーソドックスな400バンクだ。昨年11月の改修で走路も以前より軽くなりクセもなくて走りやすい。ただ、バックストレッチ側が道路を挟んで海に面しているので、季節を問わずに風の影響が強く、バック向かい風の日が多い。
 2月に開催された全日本選抜の最終日を見てみると、2Rまでは風速が1.0mだったが、3Rが始まったときには3.0mに上がり、藤井裕のカマシが決まって後続に8車身の差をつけたまま逃げ切っている。バック追い風が強いため、後続が必死に藤井を追いかけてもまったく差が縮まらなかった。
 12Rの決勝も風速が2.0mで、中川誠一郎のカマシが見事に決まって逃げ切りで優勝を飾っている。
 バック追い風の日は先行が苦しく捲りが決まり安いというのが一般的だが、カマシが決まってしまえばバック追い風に助けられて先行がまんまんと逃げ切れてしまうのだ。
 3日目の準決3個レースも10Rは中川誠一郎が8番手からの捲りで勝っているが、11Rは山中秀将-和田真久留の南関コンビのカマシが決まり和田が番手捲りで圧勝、12Rも平原康多がカマし、平原は末脚を書いてしまったが番手から抜け出した武田豊樹が1着と、別府ではカマシがかなり有効だ。
 今大会は夏場のナイター開催なので冬場と比べると風の影響は少なく、終日風速0.0mという日も多い。ただ、6月に開催されたナイターの初日は4.0m前後の強風が終日吹き荒れていたので油断は禁物だ。
 ちなみに全日本選抜競輪の1着、2着の決まり手は次のとおりだ。全48レースのうち1着は逃げが7回、捲りが11回、差しが30回、2着は逃げが7回、捲りが10回、差しが16回、マークが15回となっている。
 直線が長めなので差しが有利だが、直線が長くても逃げがかなり健闘していることがわかる。今大会も風の強い日はあえて先行選手の逃げ切りから狙ってみるのが面白いかもしれない。

周長は400m、最大カントは33度41分24秒、見なし直線距離は59.9m。直線は長めだがとくに伸びるコースはないので、追い込み選手は3番手以内が必須条件。後方で脚をためての直線一気はほとんど見られない。たた、捲りの選手にスピードをもらった追い込み選手が大外を伸びて好配当というケースがたまに見られる。捲りは中団が理想だが、風の影響で全体のペースが上がらないので力のある選手なら7、8番手からでも捲り切れる。
ガールズケイリンフェスティバル2019展望
 ガールズケイリンフェスティバル2019が別府競輪場を舞台に男子のサマーナイトフェスティバルと同時開催される。総勢21名のガールズによる3日間の勝ち上がり戦で、男子にも負けない熱い戦いで真夏の夜を鮮やかに彩ってくれるだろう。女王・児玉碧衣が大本命で間違いないが、昨年の大会覇者の石井寛子やレース巧者の石井貴子(千葉)の逆転も侮れず、112期の梅川風子や114期の佐藤水菜の大駆けが決まれば波乱の結末も十分にありそうだ。

児玉碧衣 福岡 108期
 児玉碧衣は3月のコレクション大垣ステージは小林優香に屈して準優勝に終わったが、その後は4月の平塚でナターシャ・ハンセンを捲りで下すなど4場所連続完全優勝を達成、そして4月のコレクション松戸ステージでは鮮やかに逃げ切ってスピードの違いを見せつけた。もちろん今大会も児玉が大本命であることは間違いない。ただ、6月の四日市決勝では雨のナイター開催でバンクが重かったせいか小林莉子に差し込まれて準優勝に終わっており、今大会では女王の座に甘んじることなく気合いを入れ直して貪欲に優勝を狙ってくるだろう。

石井寛子 東京 104期
 石井寛子は3月のコレクション大垣ステージは3着、4月のコレクション松戸ステージは4着に終わったが、今年5までの優勝が9回とハイベースで勝ち星を量産しており好調だ。4月の松山決勝では新星・柳原真緒の番手をあっさり取りきり、ゴール前で差しきって優勝と相変わらずの巧さを発揮した。大垣と松戸のコレクションでは小林優香と児玉碧衣のスピードに対処できずに敗れたが、同じ過ちを何度も繰り返すことはないはずで、今大会ではしっかりと好位置を狙って大会連覇を目指してくるだろう。

梅川風子 東京 112期
 梅川風子は4月に高知で開催されたデビュー2年未満の若手による単発レース「第1回ガールズフレッシュクイーン」で、前受けから逃げる佐藤水菜の番手に飛びつき、最終2センターから力強く抜け出して見事に初代チャンピオンの座に就いた。それも含めて今年は5月までに優勝が7回と調子も上々だ。初出場だった昨年のガールズグランプリはなにもできずに5着と凡走してしまったが、3月のコレクション大垣ステージは結果は7着ながら果敢に先行して見せ場をつくっており、今大会でもトップクラスを相手に好走が期待できるだろう。

佐藤水菜 神奈川 114期
 114期の新星・佐藤水菜は今年6月までの優勝が早くも9回と急上昇中だ。5月の川崎決勝ではマチルド・グロ、ロリーヌ・ファンリーセンの外国勢を相手に積極的に仕掛けてそのまま逃げ切り、ホームバンクで大金星を挙げている。ただ、5月の高知のガールズフレッシュクイーンでは結果は5着ながら先行して見せ場をつくっているが、コレクション初出場となった4月の松戸ステージではなにもできず7着に敗れトップクラスとの力さを痛感させられただけに、今大会でも金星を目指しての積極的な走りを期待したい。

石井貴子 千葉 106期
 石井貴子は3月のコレクション大垣ステージではいつもどおりの巧みな位置取りで児玉碧衣の捲りを追走していったが、珍しく児玉から離れてしまい6着と敗れてしまった。4月の伊東温泉のガールズケイリンインターナショナルでもカマシ先行に出て鈴木奈央を追走し最終バックから番手捲りを打ったが、小林優香の捲りに屈して4着と悔しい結果に終わっている。もちろんこのままで終わるわけにはいかず、今大会までにしっかりと立て直しを図り、持ち味のレース勘の鋭さをフルに発揮して優勝争いにからんでくるだろう。

小林莉子 東京 102期
 ガールズ1期生の小林莉子はガールズクランプリの栄えある初代チャンピオンだ。その後はビッグレースでの優勝はないが、昨年のガールズケイリンフェスティバルで2着、2着の勝ち上がりで決勝進出と後輩選手たちに負けずにしっかりと実績を残している。5月のコレクション松戸ステージでは勝負どころで立ち遅れて5着に終わっているが、今年は6月までに優勝が4回と調子は悪くない。6月の四日市決勝は児玉碧衣、石井寛子、梅川風子と豪華メンバー揃いだったが、児玉の逃げを差して優勝しており今大会も逆転一発が十分にありそうだ。

奥井迪 東京 106期
 奥井迪は今大会の出場予定メンバーの中では最年長だが、レースでは相変わらずの積極性が高く競走スタイルは若々しい。今年6月までの優勝も6回と成績も良好だ。さすがに若手が多く登場してきて決勝では捲りまわるケースが増えてきているが、仕掛けのタイミングは先行と変わらぬほど早いし、勝ち上がり戦では逃げの決まり手もあって先行力は健在だ。ビックレースは昨年8月のいわき平のガールズドリームレース以来となるが、今大会も児玉碧衣や梅川風子らを相手にもがき合いも辞さない真っ向勝負を挑んでファンの期待に応えてくれるだろう。