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第62回朝日新聞社杯競輪祭直前展望
2020年も残すところあとわずかです。2月ぐらいから始まった?新型コロナウイルスのおかげで、長かったのか短かったのかさっぱりわからない2020となってしまいましたが、年末はやってきます。
11月ももう半ば。KEIRINグランプリ2020出場に向けて最後の大一番がやってきました。
賞金争いは激化し、今回の優勝者によっては、大きく出場選手が変わってきそうな予感もありますね。
現在15位の原田研太朗までは、成績によってグランプリ出場は可能でしょう。
さあどうなるか2020年最後のGIがスタートします。
注目選手
新田祐大 福島 90期
現在(11月4日)賞金ランキング10位。GP出場に向けてマストは決勝進出でしょう。とに角全開でここを頑張ってくるはず。気持ちがかみ合えば優勝もあると思います。東京オリンピック出場内定選手がここで負けるわけがない!はず。一戦一戦に注目して見ていきましょう!
脇本雄太 福井 94期
今までの競輪選手の中で最強といってもいいのではないかと思うのが脇本。今回も負ける要素が見当たりません。そして絶対の自信が見え隠れします。誰が脇本を倒しに来るのかも注目ですよね。絶対王者として君臨できるのか?結果が問われるレースになるでしょう。ここも優勝してKEIRINグランプリ2020に臨んでほしいですね。
和田健太郎 千葉 87期
いよいよここまできましたのが和田です。安全圏に突入するまで気を緩めることができないでしょう。よって一戦一戦が重要になってくると思います。層の厚い南関勢の力を借りて悲願達成なるか?ここも注視していきたいですよね。
山田英明 佐賀 89期
現在賞金ランキング8位の山田もまた、勝負駆けの競輪祭です。GP出場に向けて、一歩も引けない気持ちが張り詰めた状態だと思います。山田もGP出場に向けて負けられない戦いです。決勝上位に食い込んでGP出場権をものにできるか。競輪祭で強い山田を見せて欲しいですね。
ガールズグランプリトライアル直前展望
注目選手 - ガールズグループA -
児玉碧衣 福岡 108期
絶対女王が地元できっちり優勝を決めてくるでしょう。児玉はやはり児玉。しっかりここも優勝を決めてくるでしょう。地元の強さを大いにアピールして、ガールズグランプリ2020に乗り込んできて欲しいですね。
石井貴子 千葉 106期
児玉を降すとしたらやはり石井しかないでしょう。好位置から鋭い差し込みは天下一。また勝負強さを感じさせてくれるレーススタイルも良いですよね。クールな佇まいが激しい競走を更に際立てていると思います。是非レースを見て欲しい選手です。
注目選手 - ガールズグループB -
高木真備 東京 106期
今絶好調ですね。16連勝中でガールズグランプリトライアルに臨みます。今の高木を攻略できる選手は少ないですから、ここもしっかり優勝を決めてくるでしょう。とに角安定してるのが良いですよね。強いところを見せつけて欲しいです。ナショナル組を一刀両断してしまうのか期待がかかります。
梅川風子 東京 112期
ナショナル組の一員となり更にパワーアップして連勝街道を突き進んでいくイメージがすでについているのが梅川です。今回は高木真備と真っ向勝負してくるのではないかと思います(いつでも梅川は真っ向勝負をしていると思いますが)。パワーで高木を凌ぎ切れれば、ガールズグランプリ制覇も見えてくるでしょう。
第62回朝日新聞社杯競輪祭 展望
 第62回朝日新聞社杯競輪祭が競輪発祥の地・北九州市の小倉競輪場で開催される。今年もガールズグランプリトライアルレースとの同時開催で6日制のナイターで実施される。中心となるのはやはり脇本雄太と新田祐大の五輪代表コンビだが、KEIRINグランプリ2020の出場権をかけた最後の戦いであり、前半3日間は全員が予選スタートのポイント制となっているだけに初日から熾烈な生き残りレースが繰り広げられるだろう。
高速バンクの脇本雄太に死角はない

脇本雄太 福井 94期
 KEIRINグランプリの出場権をかけ今年最後のGI戦がいよいよ開幕する。今年のGIを優勝してすでにグランプリの出場権を獲得しているのは清水裕友、脇本雄太、松浦悠士の3名で、残りの6名は競輪祭の優勝者と競輪祭終了時点の獲得賞金上位者から選ばれる。昨年の大会では郡司浩平が二次予選Bで落車・欠場の大ピンチに陥ったが、最後の最後で獲得賞金額で9番目に滑り込んでグランプリ初出場を果たしており、今年もボーダーラインにいる選手にとっては一戦たりとも落とせない厳しい戦いの連続となるだろう。
 優勝候補の筆頭はもちろん脇本雄太だ。先の寬仁親王牌では圧巻の逃げ切りで今年2度目のGI優勝を飾っており、今大会も前橋と同様の高速のドームバンクが舞台となれば死角は見当たらない。9月の共同通信社杯決勝は7着、寬仁親王牌のローズカップは4着と単騎戦ではモロさも見せて反省しきりだったが、準決では東口善朋を連れ込む走りで翌日の優勝につなげており、今大会も競輪祭初優勝のために、そして年末のグランプリで少しでも有利に戦うために、勝ち上がり戦ではラインで決まる走りを心がけてくるだろう。

新田祐大 福島 90期
 新田祐大は寬仁親王牌終了時点での獲得賞金ランキングが10位に浮上してグランプリ出場が射程圏内に入ってきたが、もちろん目指すは競輪祭を優勝しての出場だ。寬仁親王牌決勝ではうまく3番手に入ったが、初日理事長杯で脇本雄太に合わされて捲り不発になったのが頭によぎったのか、仕掛けどころをミスって2着に終わっている。それでもローズカップでは新田が7番手、脇本が9番手の展開から大外を捲って1着、脇本が3着になっており、今大会も脇本に真っ向からのスピード対決を挑んで優勝を狙ってくる。

松浦悠士 広島 98期
 松浦悠士は昨年の大会で念願のGI初制覇を達成した。今年も8月のオールスター、3月のウィナーズカップを優勝、その他のビッグレースでもすべて優出と最高の充実期を迎えている。寬仁親王牌決勝では脇本雄太の仕掛けに飛び付けず4着に終わったが、オールスター決勝では中四国ラインの援護を受けて脇本に競り勝って優勝している。名コンビの清水裕友が近況やや低調なのが不安材料と言えなくもないが、寬仁親王牌での失敗を糧に打倒・脇本雄太の秘策を練って競輪祭連覇に挑んでくるだろう。
郡司浩平がグランプリへ向かって突っ走る

平原康多 埼玉 87期
 平原康多は寬仁親王牌終了時点での獲得賞金ランキングは4位につけており、グランプリ出場はかなり有望だ。ただ9月の共同通信社杯の初日に落車・欠場、その影響が大きかったのか寬仁親王牌では準決で敗退と本調子でないのは確かだ。それでも、競輪祭は14、15、16年と3年連続で武田豊樹とワンツーフィニッシュを決めている相性のいい大会で、昨年も決して万全の状態ではなかったが勝ち上がり戦は3、3、1、1着で優出を果たしており、今大会までにどこまで調子を取り戻せるかに注目したい。

郡司浩平 神奈川 99期
 郡司浩平は昨年9番目でのグランプリ出場だったが、今年は獲得賞金ランキングが5位とS級S班の名に恥じない走りで賞金を積み重ねてきており、このまま地元・平塚でのグランプリまで突っ走りたい。ランキング6位には和田健太郎がつけており、競輪祭の結果次第では2人そろってのグランプリ出場も期待できる。郡司は寬仁親王牌の決勝では6着に終わったが、初日理事長杯では新田祐大のカマシに乗る形で先行する脇本雄太に迫って2着、準決も北日本ライン追走から2着と好調でもちろん今大会も優勝候補の一角だ。

佐藤慎太郎 福島 78期
 昨年のグランプリ覇者の佐藤慎太郎は賞金ランキングが7位と微妙な位置だ。6位の和田健太郎から10位の新田祐大までが4千万円台でその差はわずか、佐藤は競輪祭までに記念を2つ出走予定なのでそこで少しでも賞金を上積みしておきたい。寬仁親王牌では準決で7着と敗れたが、二次予選Aでは新山響平の逃げに乗って1着、4日目特別優秀は吉田拓矢の後ろが取り合いで展開が大きくもつれたが、佐藤は4番手まで追い上げるとそこからインをこじ開けて2着に突っ込み、さすがの技と差し脚を披露している。

山田英明 佐賀 89期
 山田英明は賞金ランキングが8位だ。共同通信社杯では九州勢から4人が決勝進出、山田は無念の1着失格に終わったが中本匠栄が繰り上がりで優勝、共同通信社杯決勝では英明と庸平の山田兄弟の連係が実現と、このところ元気のなかった九州勢に少しだけ追い風が吹いてきているだけに今大会も地元・九州勢の頑張りに期待したい。共同通信社杯の準決では4番手からの流れ込みで3着と辛くもの優出だったが、初日特別選抜予選は6番手から捲って1着と引き続き好調で、08年の井上昌己以来の地元勢での競輪祭制覇を目指す。
深谷知広が徹底先行で勝ち上がる

深谷知広 愛知 96期
 深谷知広は寬仁親王牌では準決では後手を踏んでの7着と敗れたが、残り3走はすべて逃げ切りと抜群の走りを見せていただけに悔やんでも悔やみきれない一戦となった。本人はもちろんファンも決勝の舞台でナショナルチームの仲間である脇本雄太、新田祐大とのスピード対決を望んでいたはずで、今大会も決勝進出を目指して連日の力強い逃げを披露してくれるだろう。競輪祭は3年ぶりの出場となるが、17年の大会では勝ち上がり戦をオール2着で決勝進出を果たしており小倉バンクとの相性もいい。

吉田拓矢 茨城 107期
 吉田拓矢も寬仁親王牌では二次予選Aで7着と敗れたが、4日間主導権を取り切る好気合いの走りを見せた。3日目特選では逃げ粘りの2着、4日目特別優秀では後続のもつれを尻目に逃げ切っている。8月のオールスターで落車して1か月の欠場を余儀なくされたが、9月の共同通信社杯では準決まで勝ち上がっており調子は上昇気配だ。昨年の競輪祭では予選を捲りで2連勝、4日目ダイヤモンドレースは逃げて3着、準決も逃げて3着で決勝進出を果たしており今年も活躍が期待できるだろう。

坂井 洋 栃木 115期
 坂井洋は関東期待の新鋭だ。GI初出場となった8月のオールスターでは初日に落車したが、2日目選抜では河端朋之のカマシの番手にはまり追い込みでGI初勝利を挙げた。共同通信社は一次予選で敗れたが、2日目特一般と4日目一般で先行して4着と3着、そして寬仁親王牌も一次予選で敗れたが、2日目特一般で逃げ切り、3日目選抜で逃げて3着、4日目は逃げ切りと2勝をマークしている。もちろん上位相手のレースではまだまだ力不足だが、今大会も予選では関東勢をぐいぐい引っ張って好走してくれそうだ。

松井宏佑 神奈川 113期
 松井宏佑は寬仁親王牌では二次予選Bで逃げて7着と敗れたが、一次予選は逃げて3着、4日目選抜は逃げて4着と期待どおりに徹底先行を貫いている。共同通信社杯も二次予選で逃げて7着に敗れているが、一次予選と3日目は逃げ粘りの2着だ。ナショナルチームに属し自転車競技で一躍その名を知らしめた松井だが、近況は競輪での先行もかなり板に付いてきた。昨年の競輪祭では予選を突破できなかったが、敗者戦ながらも後半3日間は逃げ切りで3連勝しており、今年は昨年以上の活躍が期待できるだろう。

寺崎浩平 福井 117期
 寺崎浩平はGI初出場となったオールスターでは一次予選は逃げて2着で東口善朋とワンツー、二次予選は太田竜馬の逃げを7番手から捲って上がりタイムは10秒8をマークし、いきなりの準決進出と期待どおりの走りを見せた。共同通信社杯では一次予選が7番手から捲って1着、二次予選Aは9着に沈んだが、脇本雄太との連係が外れて裸先行の形になりながらも松井宏佑ととことんもがき合って主導権は取り切っており、2度目のGI参戦となる今大会も若手らしい積極的な走りでの勝ち上がりに期待したい。
思い出のレース
2016年 第58回大会 平原康多
平原康多が捲って武田豊樹と3年連続のワンツー
 新山響平-新田祐大の北日本コンビが前受け、平原康多-武田豊樹-芦澤大輔の関東トリオが中団、深谷知広-金子貴志の豊橋師弟コンビに稲垣裕之、近藤隆司の単騎2人が続いて周回を重ねる。青板周回の1センターから深谷がゆっくり上昇して戦闘開始、3コーナーで誘導を下ろして先頭に立つ。稲垣が豊橋コンビを追い、平原が4番手に入り、近藤が6番手、新山は8番手まで車を下げる。打鐘前の2コーナーから新山が反撃開始、合わせて深谷もスパートして打鐘とともに両者のもがき合いとなるが、新山は叩ききれず深谷が主導権を握る。新山は後退、新田も4番手外併走から車が伸びず、最終バック手前から3番手の稲垣が捲って出る。稲垣は金子のブロックを乗り越えて最終2センターで先頭に立つが、稲垣を追った平原がすかさず捲り直線鋭く追い込んで先頭でゴールイン、平原を追った武田が2着に入り3年連続の関東ワンツー、ゴール前で末を欠いた稲垣が3着。


表彰

ゴール

バンクの特徴
無風の高速バンクで捲りが優勢
 グリーンドーム前橋に次ぐ2番目のドーム競輪場として1998年に誕生した小倉バンクは、天候に左右されることなく常にベストの状態で戦えるのが最大の特徴だ。走路にはややガタがあるが、軽くてタイムの出やすい高速バンクなのでスピードのある自力選手に向いている。
 昨年の大会では4日目2Rで根田空史が8番手から捲って10秒6と、バンクレコードの10秒5にコンマ1秒まで迫る素晴らしい上がりタイムを叩き出している。ちなみに大会の2番時計をマークしたのは初日4Rの新山響平で、7番手から捲って10秒8だ。女子では2日目10Rの児玉碧衣と3日目12Rの小林優香がともに捲りで11秒8をマークしている。
 昨年の大会の決まり手を見てみると、男子は全60レースのうち1着は逃げが7回、捲りが24回、差しが29回、2着は逃げが4回、捲りが20回、差しが17回、マークが19回だ。女子は全12レースのうち1着は逃げが3回、捲りが7回、差しが2回、2着は逃げが1回、捲りが4回、差しが2回、マークが5回となっている。
 カントがきつめの高速バンクなのでやはり捲りが優勢だが、先行もかなり健闘しており男子では先手ラインの選手が1着になったのは全体の3分の1の20回だ。
 先行は打鐘から仕掛けて最終ホームで一本棒に持ち込んでマイペースで駆けられれば2着、3着に粘り込める。
 捲りは400バンクの定石どおりに最終2角から仕掛ければ7、8番手からでも捲り切れるし、捲りと捲りの力同士の決着も多い。ただし3、4番手の好位置にハマってしまって仕掛けが遅れると、最終3角のカントを乗り越えられずに不発に終わってしまうこともある。
 追い込みはもちろん番手有利が基本だが、ラインの3番手の選手は意外と伸びきれず、5、6番手あたりから大外を伸びてきた選手やインに突っ込んでゴール前で中割りを決めた選手が連に絡んで好配当になるケースもよく見られる。
 周長は400m、最大カントは34度01分46秒、見なし直線距離は56.9m。1998年にリニューアルオープンした小倉バンクは全国の競輪場のデータをもとに「走りやすさ」を追求して設計された国内でも有数の高速バンクだ。男子のレースでは上がりタイムは11秒前半が普通で、バンクレコードは06年7月にスペインのホセ・アントニオ・エスクレドが叩き出した10秒5。直線は外帯線から1、2mのところを外に膨れないように締めて回って追い込むとよく伸びる。

小倉バンク
ガールズグランプリトライアル展望
 今年で3回目となる「ガールズグランプリトライアルレース」が男子の競輪祭と同時開催で小倉バンクを舞台に3日制で実施される。28名の出場選手がA、Bの2グループに分けられ、各グルーブの優勝者2名にガールズグランプリ2020の出場権が与えられる。同時に3日間のレース終了後の獲得賞金額で残り5名のガールズグランプリ出場選手が決定されるので、今年も初日予選から熱き戦いが繰り広げられるだろう。
ガールズグループA

児玉碧衣 福岡 108期
 児玉碧衣は昨年のガールズグランプリで連覇の偉業を達成すると今年3月のコレクション福井ステージも優勝しているが、7月のガールズケイリンフェスティバルでは決勝3着、8月のガールズドリーレースは2着と惜敗が続いている。獲得賞金額でガールズグランプリの出場はほぼ確定しているが、3連覇の大記録を目指すためにもトライアルレースをきっちり優勝して暮れの大一番に向かいたい。昨年のトライアルレースは決勝2着だったが、予選2では捲りで11秒8の上がりタイムを叩き出しており小倉バンクとの相性も抜群だ。

石井貴子 千葉 106期
 石井貴子は昨年のガールズグランプリでは2年連続の2着に終わり、今年3月のコレクション福井ステージも2着、7月のガールズケイリンフェスティバルも決勝2着だったが、8月のガールズドリームレースでは児玉碧衣の逃げを差し切って優勝、11秒6の上がりタイムを叩き出している。9月のコレクション伊東温泉ステージはレース巧者の石井には珍しく7着と大敗したが、10月の松戸では再び児玉碧衣の捲りを差し切って優勝と調子は上々だ。今回も好位置奪取からの鋭い差し脚で優勝を狙ってくる。

尾方真生 福岡 118期
 Aグループの一番の注目選手は118期の新鋭・尾方真生だ。尾方は高校時代に陸上競技で活躍、自転車経験は浅かったが、陸上競技で鍛えられた瞬発力を武器に日本競輪選手養成所では在所2位の成績を収め、卒業記念チャンピオンにも輝いた。記録会の200mタイムトライアルでは石井寛子が保持していた記録を破って新記録を樹立とスピードは折り紙付きだ。デビュー戦となった5月・小倉の競輪ルーキーシリーズで完全優勝、予選2では11秒9、決勝では11秒8をマークしており、今回も児玉碧衣に負けぬスピードを見せつけてくれるだろう。

尾崎睦 神奈川 108期
 今年は平塚競輪場でガールズグランプリが実施されるが、ホームバンクでの出場に向けて闘志をかき立てているのが尾崎睦だ。尾崎はビッグレースでの優勝経験はないが、今年は3月のコレクション福井ステージで3着と健闘、10月までの優勝回数が7回と好調で獲得賞金ランキングも5位と当落線上に付けている。昨年のトライアルレースでは予選1が児玉碧衣との捲り合戦で2着、予選2が最終バック7番手からインを強襲しての2着で優出を果たしており、今回も尾崎らしい気合い溢れる走りを見せてくれるだろう。
ガールズグループB

高木真備 東京 106期
 高木真備は7月のガールズケイリンフェスティバル決勝では最終4角5番手からの大外強襲し先頭でゴールイン、3年ぶり2度目のビッグレース制覇を完全優勝で飾った。8月のガールズドリームレースは内に詰まった苦しい展開で4着に終わったが、9月のコレクション伊東温泉ステージでは梅川風子の逃げを追走からきっちり差し切って優勝と完全に勢いに乗っており、獲得賞金ランキングもトップを独走している。昨年のトライアルレース決勝では小林優香に捲られて3着だったが、今の勢いならば十分に優勝が狙えるだろう。

梅川風子 東京 112期
 梅川風子はガールズグランプリトライアルレースを連覇しており大会との相性は抜群だ。第1回大会の決勝では完全に伏兵的存在だったが、2番手からのイン捲りで優勝、第2回大会の決勝では児玉碧衣の捲りを差し切って優勝している。今年8月のアルテミス賞レースでは2番手から先捲りの大久保花梨を5番手から捲り切ってビッグレース初優勝、9月のコレクション伊東温泉ステージでは番手追走の高木真備に差し切られたが逃げ粘って2着と健闘しており、今回も梅川らしい積極的な走りで大会3連覇を目指す。

佐藤水菜 神奈川 114期
 佐藤水菜は昨年のガールズグランプリトライアルレースでは勝ち上がりに失敗したが、獲得賞金ランキング5位でガールズグランプリ初出場を果たしている。今年はビッグレースの出場はガールズケイリンフェスティバルのみでやはり勝ち上がりに失敗したが、それでも10月までの優勝が10回と年間を通して好調を維持しており、獲得賞金ランキングも6位とグランプリ連続出場に望みをつないでいる。10月・武雄の決勝では小林優香を相手に先行して捲られたものの2着に粘り込んでおり、今回も積極的に仕掛けられれば勝ち上がりが期待できる。

小林優香 福岡 106期
 小林優香は昨年のトライアルレース決勝では上がりタイム11秒8の捲りで圧勝してガールズグランプリへの切符をもぎとっている。今年も昨年同様にガールズケイリンの出走回数が少ないのでガールズグランプリに出場するにはトライアルレースで優勝するしかない。7月のガールズケイリンフェスティバル決勝は後手を踏んでの5着、8月のガールズドリームレースも展開負けの6着と今年は本来の力を発揮できずに終わっているが、小倉の高速バンクで今回こそは世界レベルのスピードをきっと披露してくれるだろう。
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