月刊競輪WEB|KEIRIN.JP
第75回日本選手権競輪(GI)直前展望
昨年のダービー中止から1年が経ちました。
ちょっとは新型コロナウイルスも改善されているかと思いましたが中々収まりませんね。
しかし、ここは踏ん張りどころです。
ゴールデンウイークは、コロナ対策をしっかりして、日本競輪の最高峰の日本選手権競輪を楽しんでください!
皆さんに楽しんで頂くために、開催もコロナ対策を徹底して行われます。
激アツなレースが京王閣バンクで繰り広げられますよ!
注目選手

郡司浩平 神奈川 99期
自力で動いても、番手でも強いのが郡司でしょう。いま特に南関の動ける選手が多い中、更にその存在が光っています。また今回は競輪の中の競輪、最高峰のGIの日本選手権競輪ですから、積極的に優勝に向かってくるはずです。今回の活躍にも期待しましょう!

野口裕史 千葉 111期
近況が非常に良いですよね。年齢的には大ベテランとなる38歳ですが、西武園記念では先行逃げ切りで優勝!これはかなり自信になったと思います。今開催も、その積極策で、先行逃げ切りを狙ってくるでしょう。気持ちのいい先行を見せて欲しいですね!

松浦悠士 広島 98期
広島の超絶テクニシャンですよね。レース勘といい、レースセンスといい見事です。特に判断が巧いし早い。これが1着をとる秘訣かと思えるほどです。今回は日本選手権競輪ということもあり、期するところがあると思います。ダービーで優勝しグランプリを決めておきたいところでしょう。良いレースに期待したいです。

平原康多 埼玉 87期
地元関東地区の雄である平原康多がここで日本一に成れるかどうか、この勝負はワクワクします。西武園記念では、なんとも不本意な準決勝となってしまいましたが、体調自体は悪くないはず。どのような組み合わせになるかはわかりませんが、そこは突破して決勝で魅せて欲しいです。
ガールズケイリンコレクション直前展望

佐藤水菜 神奈川 114期
ここにきてナショナルチームでの練習が身についてきた感じがあります。タイプといえば児玉碧衣と被るような感じがあります。ホームからかまして主導権をとってゴールまで粘る。これが今回、児玉を含めトップクラスと対戦したときにどこまで通用するかが見どころでしょう。児玉をおいて優勝もありそうな佐藤だと思います。

児玉碧衣 福岡 108期
本当に強い!ですね。先日、ちょっと気になって、ロードレースを含め世界の女子のトップクラスの自転車競技選手の報酬を調べてみたのですが150000ドルぐらいだそうです。スポンサー料とかCM料は含まれずですが、これを見ると児玉が自転車界の賞金女王だ!と思いました。正確にはわからないのでなんともいえませんが、凄いですよね!今年も世界賞金女王へ驀進するでしょう!

久米 詩 静岡 116期
競走を見ていると巧いですよね。位置取り、タイミングなど、さすが2世と思います。この巧さを活かせることが今回できたら、優勝が見えてくるでしょう。あとはパワーアップが必要だと思いますが、作戦、展開をうまくつかんで位置取りを決めてくると面白そうです。さあどうするのか、久米のレースをみたいですね。
第75回日本選手権競輪(GI)展望
 数あるGIの中でも最高峰のレースと位置づけられている第75回日本選手権競輪が東京の京王閣競輪場で開催される。脇本雄太、新田祐大、深谷知広らのナショナルチーム組が不在で勢力図的には各地区拮抗状態と言えそうだが、3月のウィナーズカップを制した清水裕友と松浦悠士の中国コンビが一歩リードか。もちろん郡司浩平率いる南関東や平原康多率いる関東も強力で北日本や近畿の伏兵陣の一発も侮れず、ダービー王の称号を巡る熱き戦いが繰り広げられるだろう。
3度目のビッグ制覇で清水裕友が完全復活

松浦悠士 広島 98期
 松浦悠士はウィナーズカップでは4日間勝ち星がなく調子はいまいちだった。初日特別選抜予選は6着、二次予選は辛くも3着、準決は清水裕友とワンツーを決めたが、四国の新鋭・門田凌の逃げに乗っての番手捲りだった。しかし、決勝は自分の調子がよくないぶん、盟友の清水を引っ張ることだけを考えて積極的に仕掛けられたのが功を奏したと言っていいだろう。雨風が強く、別線が仕掛けあぐねていたのも中国コンビに味方した。今大会も仮に完全復調とまではいかなくとも、巧みな自在脚を駆使して清水とともに主役の座を堅持していくにちがいない。

清水裕友 山口 105期
 清水裕友は昨年2月の全日本選抜で初タイトルを獲得、7月のサマーナイトフェスティバルも優勝したが、その後は低迷してビッグレースでの優出がなくなってしまった。しかし、今年2月の全日本選抜で1年ぶりのGI優出を決め、昨年後半に苦しみながらも先行主体で頑張ってきた成果がようやく実を結んだ。松浦悠士の捲りに乗り3度目のビッグレース優勝を飾ったウィナーズカップでは4日間とも追い込みだったが、全日本選抜では2日目スタールビー賞が捲って2着、準決も松浦を連れての捲りで1着になっており完全復活と見ていいだろう。

平原康多 埼玉 87期
 平原康多は今年1月の立川記念と大宮記念を連覇して好スタートを切り、3月の大垣記念で今年3度目の優勝と好調をキープしているが、ウィナーズカップでは準決で敗れており、地元地区で開催される今大会で関東復権を目指すためにはもう少し修正が必要だろう。ウィナーズカップの二次予選では黒沢征治の逃げに乗って勝ち星を挙げているが、準決では寺崎浩平と主導権争いとなった吉田拓矢と連係を外してしまったのが一番の敗因だ。今大会も関東の若手をうまくリードし、他地区に負けない強力ラインを形成することが最重要課題となってくるだろう。

諸橋愛 新潟 79期
 諸橋愛もウィナーズカップの準決では平原康多と共倒れで5着に敗れたが、二次予選と4日目特別優秀で2勝しており調子に問題はない。二次予選では目標の眞杉匠が野口裕史に叩かれて主導権を取れなかったが、眞杉の位置をしっかり確保して自身は4番手に収まり、最後は中割り強襲で1着とさすがの走りを見せた。今大会も関東は吉澤純平、吉田拓矢、坂井洋、森田優弥、眞杉匠と若手機動力型が揃っており、彼らも諸橋が番手なら安心して仕掛けられるはずで、昨年の競輪祭、今年の全日本選抜に続く3大会連続の諸橋のGI優出が期待できる。
郡司浩平がGPに向けて南関東勢を引っ張る

郡司浩平 神奈川 99期
 郡司浩平はウィナーズカップの決勝では雨走路のなか目標の深谷知広が8番手と最悪の展開となってしまい、最終4角から懸命に追い込むも5着に終わった。それでも、個人上がりタイムは10秒5だから調子が悪いわけはない。今大会は深谷知広が不参加だが、初日特別選抜予選は2段駆けの平原康多を5番手から捲って2着、2日目毘沙門天賞は3番手で内に詰まる展開から直線伸びて1着と、今の郡司はラインの先頭で戦ってももちろん強い。すでにグランプリを決めている郡司は1人でも多くの仲間を連れていくために、今大会も南関東勢を力強く引っ張っていく。

岩本俊介 千葉 94期
 ウィナーズカップは雨や強風の日が続いて天候には恵まれなかったが、その中で大会の一番時計である11秒0をマークしたのが一次予選の岩本俊介と決勝の清水裕友の2人だ。岩本は二次予選も捲って2連勝で準決に勝ち上がっており、以前よりも強さと思い切りのよさが増した走りで今大会も好走してくれるだろう。同じ千葉の根田空史や野口裕史も勝ち上がりに失敗したが連日の主導権取りで見せ場をつくっていた。心配なのはグランプリジャージのプレッシャーに押し潰された印象のある和田健太郎だが、後輩たちの活躍に刺激を受けての奮起を期待したい。

古性優作 大阪 100期
 近畿では古性優作が復調気配で、出脚に切れ味が戻ってきている。ウィナーズカップでは準決は流れ込みの3着だったが、一次予選は捲って2着、二次予選も捲って1着で、決勝は最終4角6番手から中コースを抜けて2着に突っ込み、これぞ古性という走りを見せつけている。稲川翔も2月の全日本選抜では勝ち上がりに失敗したが、ウィナーズカップの準決では寺崎浩平の逃げに乗り、深谷知広-郡司浩平に捲られながらも2着に突っ込んで優出している。古性と稲川は昨年の競輪祭でも2人揃って優出しており、今大会も鋭脚発揮で勝ち上がっていくだろう。

寺崎浩平 福井 117期
 寺崎浩平はウィナーズカップの初日特別予選こそは野口裕史に主導権を取られ、自身は3番手に収まってからの捲り追い込みで1着だったが、残り3日間はしっかり逃げて次につながる競走ができた。2日目毘沙門天賞はおそらく先行も考えていたはずの郡司浩平を赤板から突っ張りきっての9着、準決はいったん吉田拓矢に叩かれるも内から抵抗して吉田ともがき合い、最終的に主導権を取りきっての9着だ。寺崎の頑張りに応えるべく2着に突っ込んだ稲川翔の走りも素晴らしく、今大会も寺崎は近畿勢を盛り上げる逃走劇を披露してくれるだろう。
不完全燃焼の浅井康太が勝ち星を目指す

浅井康太 三重 90期
 ウィナーズカップでは地元地区から浅井康太と山口拳矢の2人が準決に駒を進めたが、準決では山口が高橋晋也の逃げを叩けず山口が5着、浅井が6着に終わった。浅井は初日特別選抜予選が寺崎浩平の捲りを追走から2着、2日目毘沙門天賞は清水裕友、吉田拓矢との捲り合戦で2着と調子はよかったが、地元戦でせめて1勝をと臨んだ4日目特別優秀も展開に恵まれず9番手からの捲り追い込みで2着と不完全燃焼に終わった。そのため今大会ではまずは勝ち星を、そして決勝への強い気持ちでゴールを目指してくるだろう。

高橋晋也 福島 115期
 北日本では高橋晋也がウィナーズカップで期待どおりの活躍を見せ、昨年に続いての優出を果たした。一次予選は堂々の逃げ切り、二次予選も古性優作に捲られたが逃げ粘りの3着、準決も逃げて2着に粘り守澤太志とワンツー決着、決勝も番手に松浦悠士に入られる不運はあったが、4日間の主導権取りは文句のつけようのない見事な走りだった。2月の全日本選抜も準決で敗れたが3日間逃げて守澤の優出に貢献と確実にパワーアップしており、もちろん今大会も連日の主導権取りで優出を目指してくる。

守澤太志 秋田 96期
 守澤太志は2月の全日本選抜では高橋晋也との連係から準決を1着で突破して優出、ウィナーズカップの準決も高橋とワンツーを決めて優出とS級S班の名にふさわしい走りを見せている。初日特別選抜予選では目標の渡邉一成が動けずに7番手となったが、そこからコースを選んで3着とタテの脚も鋭い。ただ決勝で松浦悠士に高橋の番手に割り込まれてしまったのはいただけなかった。守澤自身も自在性があるだけにヨコが苦手なのが弱点で、今大会では北日本の番手死守を第一課題に汚名返上の走りを見せてくれるだろう。

山田英明 佐賀 89期
 山田英明は全日本選抜では準決で失格と残念な結果に終わったが、気落ちすることなく次場所の広島記念では決勝4着と健闘し、ウィナーズカップでも優出を果たしている。初日特別選抜予選では4番手からの追い込みで2段駆けの吉田拓矢を交わしての1着と体調面でもまったく問題はなかった。ただ単騎戦となった決勝は中国コンビを追走と狙いはよかったが、最終バックから懸命に捲るも前を捕らえることができずに4着とビッグレース制覇にはあと一歩足りない印象が強かっただけに、今大会は気合いを入れ直して今度こそのタイトル奪取を目指してくるだろう。
プレイバック
2016年 第69回大会
村上義弘が4度目のダービー制覇
 新田祐大-岩津裕介の即席ラインが前受け、3番手に竹内雄作-深谷知広-金子貴志、6番手に三谷竜生-川村晃司-村上義弘、9番手に単騎の野田源一で周回を重ねる。青板の1センターから三谷が上昇して3番手に並ぶと、竹内は7番手まで下げて三谷が3番手に入る。三谷は最終ホームから一気に前を叩いて先行、近畿トリオがきれいに出切るが、野田は踏み遅れて新田が4番手、野田が6番手となる。三谷はペースを緩めることなくハイピッチで逃げ、打鐘過ぎの4コーナーから竹内が猛然と捲り3番手まで迫るが、合わせて川村が最終ホーム過ぎから番手捲りで発進、竹内は外に浮いて後退する。続いて深谷が自力に転じて捲っていくが、合わせて新田も捲りを打つ。しかし、村上が新田を大きくブロックして止めると、空いたインに岩津が突っ込み、下りた村上と岩津がもがきあったまま最後の直線に入る。川村はゴール前まで力強く粘るが、岩津を抑え込んだ村上が鋭く伸びて優勝、川村が2着、新田が3着に入る。

表彰

ゴール

バンクの特徴
バンクは重めで追い込みが圧倒的に有利
 直線の長さは普通で、走路もクセがなくて走りやすいが、カントが若干緩く、捲りは3角で膨れやすいので自力選手にとっては仕掛けどころが難しいバンクとなっている。
 またバックスタンド裏が道路を挟んで多摩川の河川敷となっているためバンクが重く、ホーム側に5階建てのメインスタンドが建ってから1角付近が向かい風になりやすく、先行選手は踏み出しで脚力をロスしてカマされたり、最後の直線で末脚を欠いてしまったりするケースが多い。
 17年5月に開催された第71回日本選手権競輪の決まり手を見てみると、全66レース(ガールズケイリンコレクション1個レースを除く)1着は逃げが3回、捲りが18回、差しが45回、2着は逃げが8回、捲りが12回、差しが25回、マークが21回で追い込みが圧倒的に優勢となっている。
 ちなみに15年3月に開催された第68回日本選手権競輪の1着の決まり手は逃げが3回、捲りが25回、差しが38回で、このときは捲りもかなり健闘していて決勝も新田祐大が6番手から捲って優勝している。しかし、決勝当日の天候は晴れだったが風速は4.0mと強く、新田の上がりタイムも11秒7でバンクが重かったのがわかる。
 13年9月に開催された第56回オールスター競輪の1着の決まり手は全55レースのうち逃げが4回、捲りが18回、差しが33回で、やはり捲りの18回はGIの大会では少なめである。
 17年の大会では6日間のうち初日と4日目は晴れだったが、残り4日間は雨こそ降らなかったが曇り空が続き、連日2.0mから4.0mの強い風が吹いていた。そのため初日こそは捲りで上がり11秒0の好タイムが出ているが、ほとんどのレースは11秒後半から12秒台後半で、自力選手が苦労していたことがよくわかる。ちなみに3日目12Rのガールズケイリンコレクションは長澤彩が追い込みで優勝しているが、上がりタイムは13秒5だった。
 今大会もゴールデンウィーク開催と時期的には絶好だが、天候と風の強さには注意したほうがいいだろう。

 周長は400m、最大カントは32度10分34秒、見なし直線距離は51.5m。直線ではとくに伸びるコースはないが、最終4角過ぎから車を外に持ち出してイエローラインを踏んでいくとゴール前での大外強襲が可能だ。カントが緩くバンクが重めなので自力選手の消耗が激しく、ゴール前では後方から追い込んできた選手たちが横並びになるパターンが多いため、GIレースに出場するトップクラスの選手たちならば4、5番手からでも頭に突き抜けることができる。
ガールズケイリンコレクション2021 京王閣ステージ展望
ガールズケイリンコレクション2021京王閣ステージが第75回日本選手権競輪を開催する京王閣競輪場に於いて3日目12Rに開催される。1月に取手、別府、平塚の3場で開催されたトライアルレースで優秀な成績を挙げた7人によるファイナルバトルだ。女王・児玉碧衣が断然の優勝候補だが、ビッグレース初出場の久米詩と太田美穂の走りも見どころで、勝負強い尾崎睦や着実に力をつけてきた佐藤水菜の一発も侮れない。

児玉碧衣 福岡 108期
 児玉碧衣の首位は不動だ。児玉は昨年のガールズグランプリ2020で3連覇の大記録を打ち立て、1月・別府のトライアルレースでは捲りの3連発で完全優勝を達成している。決勝では佐藤水菜との捲り合戦を制し、上がりタイムもグランプリのときと同タイムの11秒7とスピードも圧倒的だ。今年初のビッグレースとなったガールズケイリンコレクション松阪ステージも雨中での戦いとなったが、佐藤水菜の逃げを早めの巻き返しで捲って優勝、それが通算100回目の優勝となっており、もちろん今回も高速捲りでコレクション連覇を達成するだろう。

尾崎睦 神奈川 108期
 尾崎睦は昨年のガールズグランプリは残念ながら補欠で出場はならなかったが、1月にホームバンクの平塚で開催されたトライアルレースでは予選2は3着ながら予選1と決勝が1着で京王閣ステージの出場権を獲得した。決勝は山原さくらに捲られながらも山原追走の中川諒子をどかして番手に切り替え、ゴール前では1車身差をつけての差し切りで優勝と強さを見せつけた。尾崎は今回で11回目のビッグレース出場となるがまだ優勝はなく、今年こそはグランプリ出場を決めるためにも持ち味の勝負強さを発揮して優勝を狙いにいく。

久米詩 静岡 116期
 久米詩は116期の新鋭で今回の7人の中では最年少の21歳だ。1月・取手のトライアルレースでは予選1は逃げて3着だったが、予選2は太田美穂の逃げを差して1着、決勝も高木真備、石井貴子、小林莉子とトップレーサー揃いだったが、太田美穂の逃げを3番手から捲って優勝と大金星を挙げている。ビッグレースは今回が初出場となるが、昨年10月の防府のガールズ フレッシュクイーンでも大本命の佐藤水菜を下し、野本怜菜の逃げを3番手から差し切って優勝と波乱を呼び起こしており、今回も一発大逆転があるかもしれない。

荒牧聖未 栃木 102期
 荒牧聖未は1月・平塚のトライアルレースでは予選1は3番手から捲りきるも末を欠いて3着、予選2は尾方真生の逃げを追走するも山原さくらに捲られて3着だったが、決勝では尾崎睦の捲りをうまく追走して2着に入り京王閣ステージの出場権を獲得した。荒牧はこれまでにビッグレースに4回出場しているが、17年5月のコレクション京王閣ステージでは優勝した長澤彩を追走から2着とバンクとの相性はいい。トライアルレースのあとも3月・取手で今年初優勝を完全優勝で飾っており、ビッグレース初制覇に向けて体調は万全だ。

太田美穂 三重 112期
 太田美穂は1月・取手のトライアルレースでは予選1が捲って2着、予選2も捲って2着だったが、決勝では高木真備を始めとするトップレーサーたちを相手に果敢に先行して2着に粘りビッグレース初出場の権利を獲得した。トライアルレースのあとも1月・四日市の決勝では番手追走の石井貴子を振り切っての逃走劇で今年初優勝、2月・大宮の決勝でも石井貴子との捲り合戦を制して優勝、500バンクの大宮で男子にも負けない15秒8の好タイムをマークしており、今回も女王・児玉碧衣に対して真っ向勝負を挑んでくるだろう。

細田愛未 埼玉 108期
 細田愛未は1月・別府のトライアルレースでは予選1は佐藤水菜に逃げ切られて5着だったが、予選2は佐藤水菜の逃げを追走して2着、決勝は児玉碧衣の11秒7の捲りに食らいついて2着に入り京王閣ステージの出場権を獲得した。コレクションは初出場となるがガールズケイリンフェスティバルには4度出場しており、19年7月の別府開催では決勝進出を果たしている。近況では昨年12月の平塚から今年1月の久留米まで4場所連続優勝を達成しており、今回も対戦相手は強いが侮れない1車となるだろう。

佐藤水菜 神奈川 114期
 佐藤水菜は昨年7月に念願だったナショナルチーム入りを果たして着実にパワーアップしており、昨年のガールズグランプリでは結果は6着ながら大ガマシを打って見せ場をつくった。1月・別府のトライアルレースでは決勝は児玉碧衣の捲りに屈しての3着と辛くも出場権獲得だったが、予選1と2は堂々の逃げ切りだ。3月のガールズケイリンコレクション松阪ステージも児玉に捲られて3着に終わっているが、スピード比べならば決して児玉に引けを取っておらず、打倒・児玉に執念を燃やしてビッグレース初優勝を目指してくるだろう。