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第6回ウイナーズカップ直前展望
久々のフルラインナップのトップ競輪選手たちによるレースが開催されるウィナーズカップ。激アツのレースが宇都宮500mバンクで繰り広げられます。
今回はなんといっても怪我からの復帰後の脇本雄太のレースが見られますし、話題絶頂の吉田有希も出場していきます。
さらに山口拳矢も出場し、でかい500バンクも熱い戦いで小さく見えるはず。
また、この大会を勝てば、KEIRINグランプリ2022の出場に賞金で数歩近づくことが出来るでしょう。
3月の連休は是非ウィナーズカップをお楽しみください!

吉田有希 茨城 119期
強いですね!特に2月の伊東で完全優勝した決勝戦はたまげました。2段駆けの新田祐大を捲ってしまうジャイアントキリングを起こしました。この強さを今回も見せてくれるなら、非常に面白いレースが連発するはずです。3月始めのレース欠場が気になりますが、元気な笑顔を見せてくれるのであれば期待大ですね。

脇本雄太 福井 94期
復帰戦の奈良記念は決勝で7着と大きな着順になっていますが、大宮FIではしっかり3連勝で優勝していますし、問題は何もないでしょう。500バンクで見せる豪快な先行、捲りで観るものを圧倒してくれると思います。豪脚の炸裂を大きく期待しましょう。

原田研太朗 徳島 98期
S級連勝記録を更新するかと思ったのですが16連勝でストップしてしまい更新ならず。残念でした。その後若干調子を落としている感じはありますが、ウィナーズカップでまた、復活し18連勝以上を狙って貰いたいですね。また今回は徳島勢の参加が7名とかなり多い参加となっています。この辺りも原田に有利になってくるかもしれません。注目しましょう!
第6回ウイナーズカップ展望
第6回ウィナーズカップが宇都宮競輪場で開催される。格付けはGIIだが、S級S班の9名に加えて新田祐大や復帰となった脇本雄太も出場予定で見どころ満載の大会となるだろう。昨年のヤンググランプリに出場した9名を始めとする若手選手が多数出場予定なのも見どころで、今年もケレン味のないヤングパワーの激走が興奮を呼び起こしてくれるだろう。
古性優作が脇本雄太との連係からビック3連覇へ
ウィナーズカップは若手選手が多数出場予定なのが特徴で、毎年トップクラスの選手たちに真っ向勝負を挑むヤングパワーの走りが大会を大いに盛り上げてくれる。昨年の準決3個レースでも10Rは115期の高橋晋也が逃げて守澤太志とワンツー、11Rは111期の門田凌が逃げて清水裕友と松浦悠士のワンツーに貢献、12Rでは117期の寺崎浩平が逃げて稲川翔の優出に貢献しており、今年も若手選手の頑張りに注目したい。

古性優作 大阪 100期
昨年のグランプリ覇者である古性優作が2月の全日本選抜を制して今年のグランプリ一番乗りを決めた。直前の奈良記念の二次予選で久しぶりに脇本雄太と連係、赤板先行の脇本を追い込めず決して万全の状態とは言えなかったが、全日本選抜決勝ではグランプリ覇者の権利である1番車のおかげで太田竜馬ー松浦悠士の3番手を取れたのが大きかった。そして松浦が新田祐大を牽制した一瞬のスキを突いての抜け出しは古性らしいさすがの俊敏さだった。今大会は脇本雄太が出場予定で、直線の長い500バンクが舞台だけにもちろん狙うは脇本を差してのビッグ3連覇だ。

脇本雄太 福井 94期
脇本雄太は仙腸関節の疲労骨折で昨年10月から長期欠場していたが、今年2月の奈良記念から復帰を果たした。決勝は中四国5車が結束して8番手となった脇本は仕掛け切れずに7着と終わったが、一次予選は7番手から捲って三谷竜生とワンツー、二次予選は逃げ切りで古性優作とワンツー、準決も逃げ切りとさすがの強さを見せていた。本人は満足のいく走りではなかったようだが、復帰戦であることを考えれば合格点と言っていいだろう。久しぶりのビッグレース参戦となる今大会での完全復活を期待したい。

太田竜馬 徳島 109期
太田竜馬は全日本選抜では18年11月の競輪祭以来となる2度目のGI優出を果たした。決勝は9着だったが、新田祐大、平原康多、深谷知広らの名だたるトップレーサーたちに反撃を許さない素晴らしい逃げだった。若手は勢いだけで1度はGI優出を果たすもその後は鳴かず飛ばすのパターンが多いが、全日本選抜の走りを見れば太田は今後のさらなる飛躍が期待できるはずだ。ウィナーズカップも19年の大会で1度優出があるだけだが、今大会はスピード満点の先行・捲りで決勝へ勝ち上がっていくだろう。

松浦悠士 広島 98期
松浦悠士は昨年後半からやや調子落ちとなりグランプリも5着に終わったが、12月の広島記念では町田太我の捲りを差して優勝、今年2月の奈良記念は中四国5車結束から宮本隼輔の番手捲りを差して優勝と勝てる走りの感触を取り戻してきている。全日本選抜決勝は番手絶好の展開から2着と惜敗したが、初日特別選抜予選は山崎賢人の番手に飛びつき捲って1着、2日目スタールビー賞は深谷知広の逃げを5番手から捲って2着と自力脚も健在で、今大会も中四国の若手選手との好連係から勝利を目指す。
機動力充実の地元・関東勢が巻き返す

平原康多 埼玉 87期
全日本選抜では関東勢からは平原康多ただひとりの優出と寂しい結果となってしまっただけに、全日本選抜に続いての関東地区での開催となる今大会での巻き返しを期待したい。平原の決勝は単騎戦で苦しい戦いを余儀なくされたが、初日特別選抜では新山響平の逃げを4番手から捲って11秒4の好タイムをマークしており調子はいい。吉田拓矢は連日の展開負けで二次予選敗退したが3日目特選で捲って1着と意地を見せているし、宿口陽一も準決進出を果たしている。そして宇都宮がホームパンクの眞杉匠と坂井洋の2人も揃って準決進出を果たしており、今大会も地元ファンの期待に応える走りを見せてくれるだろう。

吉田有希 茨城 119期
関東期待の新星は119期・茨城の吉田有希だ。昨年5月にデビューすると強力な地脚を武器に10月には18連勝でチャレンジからS級まで一気に駆け上がり、今年2月までのS級優勝が5回だ。2月の伊東温泉FIの決勝では新田祐大が番手戦でやや脚を使わされたとはいえ、番手捲りの新田の上を捲り切り、新田を3車身離しての完全優勝と大金星を挙げた。その強さはS級S班である兄・拓矢以上との声が高く、ビッグレース初出場となる今大会でも全国のファンの度肝を抜くような走りを披露してくれるだろう。

郡司浩平 神奈川 99期
郡司浩平の全日本選抜は準決で敗れて連覇はならなかったが、同期同県の和田真久留を連れ、打鐘から一気に前団を叩いての主導権取りと気迫溢れる走りを見せている。今年は平塚でグランプリが開催されるので今大会も優勝賞金を狙いにくる。昨年のグランプリは3着に終わったが、1月の和歌山記念では古性優作、松浦悠士を相手にグランプリの雪辱とばかりに完全優勝を飾っており、準決では話題の新星・吉田有希の逃げを捲ってS級S班の貫禄を見せつけている。ウィナーズカップも17年の第1回大会の覇者であり、第3回、第5回大会で優出と相性はいい。

深谷知広 静岡 96期
深谷知広も昨年は地元・静岡でのグランプリに出場できなかっただけに、今年は5年ぶり出場を狙っていきたいはずだ。全日本選抜の決勝は昨年8月のオールスターと同様に単騎戦となってしまい5着に終わったが、初日特別選抜予選は逃げて3着で南関東上位を独占、2日目スタールビー賞も逃げて8着、準決も逃げて3着と競走は相変わらず若々しい。せっかくの大砲が移籍してきてくれたのだから南関東の選手たちの奮起を願いたいところだ。昨年のウィナーズカップでは郡司浩平とともに優出しおり、今年も南関東の仲間を連れて逃げまくってくれるだろう。
新田祐大がさらなる進化を遂げる

新田祐大 福島 90期
新田祐大は全日本選抜では初日特別選抜予選こそは捲り不発の8着だったが、二次予選と準決は捲りの2連勝でスピードの違いを見せつけていた。近況は以前のように簡単に引いたりせずに好位置にこだわる走りを見せており、GIタイトル8個のトップスターながらまだまだ進化を止めようとはしない。だが、上手いレースを意識しすぎるあまり凡ミスを犯してしまうケースも少なくなく、全日本選抜決勝も太田竜馬の想定外の掛かりのよさに仕掛け遅れてしまった。それでも3着に突っ込んできたのはさすがであり、もちろん今大会も優勝候補の一角だ。

高橋晋也 福島 115期
ウィナーズカップといったら忘れてならないのが高橋晋也だ。ビッグレース初出場だった一昨年の第4回大会では準決を逃げ粘りの2着で突破して決勝が3着、昨年の大会も準決で逃げて2着に粘り守澤太志とワンツーを決めて決勝は8着と大会との相性は抜群だ。近況の成績は決してよいとは言えず昨年も優勝は1回のみにとどまっているが、ヤンググランプリでは前受けから町田太我に飛びつき、追い上げてきた山口拳矢をどかして小原佑太とワンツーを決めており今大会も高橋の大駆けが侮れない。

浅井康太 三重 90期
浅井康太は全日本選抜では昨年5月の日本選手権以来のGI優出を決めた。ただ4走とも前任せの競走だったので好不調の判断が難しく、今後も追い込み主体でやっていくのかもわからないが、決勝に乗ったのだから悪くないのは確かだ。今大会も中部勢は出場予定選手が8名のみとライン的には苦しく、頼みの綱の山口拳矢も落車の影響で万全の状態とは言えないので、全日本選抜のときと同様に好番手、好位置狙いの競走が現状は正解なのかもしれないし、今大会も浅井らしいクレーバーな走りでの勝ち上がりが期待できるだろう。

園田匠 福岡 87期
九州ではベテラン健在の園田匠の鋭さを狙っていきたい。全日本選抜では二次予選で落車と残念な結果に終わったが、一次予選では最終バック8番手の展開から直線鋭く伸びて1着、上がりも11秒2と好タイムをマークしている。3日目特選も最終バック8番手となったが直線外伸びて2着と、昨年11月の競輪祭で決勝3着と健闘したときの好調さを維持している。山崎賢人や北津留翼などの九州の機動力型が決して好調とは言えない状態だが、今の園田ならばどんな展開になっても最後は必ずゴール前勝負に絡んでくるだろう。
思い出のレース
第5回ウイナーズカップ
松浦悠士の捲りに乗って清水裕友が初優勝
深谷知広-郡司浩平の南関東コンビが前受け、松浦悠士-清水裕友の中国コンビが3番手、単騎の山田英明が続き、6番手に高橋晋也-守澤太志の北日本コンビ、8番手に古性優作-稲川翔の近畿コンビで周回を重ねる。青板2コーナーから上昇した古性が赤板ホームで誘導員を切って前に出る。深谷が引くと同時に今度は高橋が古性を押さえて1センターで先頭に立ち、古性が3番手、3車身ほど離れた5番手に松浦、7番手に山田、8番手に深谷となるが、打鐘とともに松浦が一気に巻き返す。合わせて高橋も踏み込むが、守澤が踏み遅れて口が空いてしまい、それを見た松浦が高橋の番手に割り込んでくる。遅れた守澤は清水と並走となり、その後ろに山田、古性の並びで最終ホームを通過する。松浦は最終バック手前から番手捲りを打って先頭で最後の直線に入ってくるが、松浦はゴール前で失速し番手から抜け出した清水が先頭でゴールイン、山田も伸びを欠き古性が2着に突っ込み、松浦が3着。

表彰

決勝ゴール

バンクの特徴
500バンクだが先行選手も十分に健闘できる
周長は500m、最大カントは25度47分44秒、見なし直線距離は63.3m。かつての宇都宮はホーム側のゴール前にスタンドがなく、バック側にメインスタンドがある全国でも珍しい競輪場だったが、09年のメインスタンドの改築工事に伴いホーム側とバック側が入れ替えられ、ゴール前の見なし直線距離も4mほど短くなった。そのため追い込み有利の500バンクであることに変わりはないが、先行選手も十分に健闘できるバンクとなっている。
20年5月に開催された記念競輪の決まり手を見てみると、全48レース(1回の1着同着を含む)のうち1着は逃げが5回、捲りが14回、差しが30回、2着は逃げが7回、捲りが8回、差しが14回、マークが18回となっている。
先行は2コーナーにある大型モニターで隊列を確認しながら最終ホームで先頭に立ち、そこから徐々にスピードを上げて最終1コーナーからスパートすればゴールまで粘れるし簡単には捲られない。ただし最終ホームで別線に押さえられて先行争いになったり、ダッシュのいい選手にカマされたりすると万事休すで巻き返しは難しいので、宇都宮では最終ホーム手前が最大の勝負どころとなる。
逆に捲りは最終1コーナーから先行選手にスパートされると簡単には捲れないので中団より前の位置が絶対に条件になるし、中団が取れても無理に仕掛けようとはせずに最終3コーナー過ぎからの捲り追い込みを狙ったほうがいい。
20年の記念の準決を見てみると、10Rは5番手となった中川誠一郎が最終4コーナーから捲り追い込んで1着、11Rは3番手を取った松浦悠士が最終バックから捲って圧勝、12Rも3番手を取った野原雅也が最終3コーナーから捲り追い込んで1着だが、嵯峨昇喜郎の先行に乗った大槻寛徳が2着に粘り込んでいる。
そして決勝も野原雅也の先行に乗った浅井康太が番手絶好の展開から優勝と、宇都宮バンクでは先手ラインの健闘が決して侮れない。

宇都宮バンク
ガールズケイリンコレクション2022 宇都宮ステージ直前展望
今回のガールズケイリンコレクションはかなり面白いメンバーとなりましたね。
現役ナショナルチームメンバーが3名、生粋のガールズ選手が4名となっています。また、ビッグレースのタイトルを獲っていないのは尾方真生だけというトップガールズメンバーが出場となって、ここで尾方が優勝することが出来ればトップガールズ選手の一員に加わるでしょう。とはいえ非常に強いメンバーで激戦必至。誰が勝つのかしっかり予想してください。

佐藤水菜 神奈川 114期
ガールズ選手の中で一番強いと思うのが佐藤です。理由は使用できるギヤが一番合っているからなのです。パワーとギアが一番マッチしているのが佐藤と思います。簡単に言えば他のナショナルはパワーが優ってギアが軽いでしょう。逆に生粋のガールズ選手はギアにパワーが追いついていないと思います。そのちょうど良さを活かし切れれば優勝が見えるはず。

児玉碧衣 福岡 108期
パワーもスピードも圧倒しているのが児玉。今回は強敵が多くそのパワースピードを活かすことが出来るかどうかに勝ちが見えてくると思います。ガールズグランプリの二の舞となるかそれとも勝つのか。かなりワクワクできると思いますよ。

小林優香 福岡 106期
パワーをみれば多分、ガールズ1番のはず。が、やはり今のガールズで使用できるギアより重いところでのパワー出力が大きいと思うので、ギアを落としたガールズ仕様のギアでどこまで仕上げて来ているかがポイントとなるでしょう。この辺りでしっかり優勝を狙って来ていると思います。その仕上がりに期待したいですね。
ガールズケイリンコレクション2022 宇都宮ステージ展望
今年最初のビッグレースとなるガールズコレクション2022宇都宮ステージが、第6回ウィナーズカップが開催される宇都宮競輪場に於いて最終日の9Rに実施される。ガールズグランプリ2021の覇者である高木真備と王座奪還を目指す児玉碧衣の対決が見どころだが、佐藤水菜、小林優香、尾方真生らのスピード自慢が勢揃いで激戦必至だ。直線の長い宇都宮バンクを利しての石井寛子の差し脚や一発の魅力を込めた梅川風子の強襲も侮れない。

佐藤水菜 神奈川 114期
佐藤水菜は昨年5月のコレクション京王閣ステージでビッグレース初優勝を飾り、8月のアルテミス賞レースも優勝しているが、パリ五輪出場を目指す競技との兼ね合いで3年連続のガールズグランプリ出場はならなかった。その代わりに昨年10月にフランスで開催された世界選手権の女子ケイリンで銀メダルを獲得、世界選手権での短距離種目では日本人女子で初めてのメダリストとなる快挙を成し遂げている。ガールズも今年は1月の平塚、2月の西武園を完全優勝と好調で、今回も世界が認めたスピードを見せつけてくれるだろう。

小林優香 福岡 106期
昨年の東京五輪に出場したオリンビアンの小林優香は11月のトライアルレースを優勝してガールズグランプリの出場権を獲得、本番のレースでは結果は5着ながら意表を突く先行策で見せ場をつくった。その直前にはパリ五輪を目指すことを表明しており、グランプリでの積極的な走りは固い決意の表れだったのかもしれない。今年1月の小倉は予選2こそ2着だったが予選1と決勝は1着で優勝、2月の西武園では捲りの3連発で完全優勝と体調面は万全で、今回も積極的な走りで19年3月のコレクション大垣ステージ以来のビッグレース優勝を目指す。

高木真備 東京 106期
高木真備はデビュー以来の最大の目標であったガールズグランプリ優勝をついに達成、新女王の座に就いた。16年8月のコレクション松戸ステージで初優勝を飾って以来の5度目のビッグレース制覇だった。だが、1月の取手は決勝2着、次場所の宇都宮が決勝3着、その後はトレーニング中に肉離れを起こして3場所を欠場と今年はまだ思うような走りができていないのが不安材料だ。2月も斡旋停止で出場予定はないが、その間にしっかり練習を重ね、グランプリ優勝に続く次なる目標も見つけて、今回はきっと復活の走りを見せてくれるだろう。

児玉碧衣 福岡 108期
児玉碧衣はガールズグランプリ4連覇とはならなかった。完全に想定外だった小林優香の先行で万事休すの6番手となってしまい、3着に突っ込むのが精一杯だった。レースではなにが起こるかわからいことを改めて思い知らされた児玉だったが、それが次なる成長への大きな糧になることはまちがいない。年が変わってからは1月の高知、四日市、2月の佐世保、松山と4場所連続優勝を飾っており調子自体はまったく問題はなく、今回はガールズグランプリの反省を胸に、さらなる高みを目指す走りを披露してくれるだろう。

梅川風子 東京 112期
パリ五輪出場を目標にナショナルチームに所属する梅川風子は競技との両立のために昨年は4年連続のガールズグランプリ出場は叶わなかったが、世界の大舞台を目指して戦うことで着実に成長を遂げている。昨年11月に開催された全日本選手権の女子スプリントでは決勝で小林優香を破り、初優勝を飾っている。ガールズに関しては、昨年は落車が多くて平穏無事な1年とは言えなかったが、それでも11場所走って完全優勝が5回とさすがの強さを見せている。もちろん今回は対戦相手が強豪ぞろいだが、持ち味の積極的な走りで勝機を掴んでくるだろう。

石井寛子 東京 104期
石井寛子は昨年7月のガールズケイリンフェスティバル決勝では佐藤水菜の捲りを3番手から追い込んで2年ぶりのビッグレース優勝を達成したが、ガールズグランプリでは小林優香の先行を追い切れずに7着に終わっている。それでも今年は1月の岸和田が2日目以降中止、次場所の川崎も3日目が中止となったが、2月の前橋と立川は完全優勝と昨年と同様に連勝街道を突き進んでおり調子はいい。今回もスピード自慢の選手がそろって石井にとっては苦しい戦いも懸念されるが、宇都宮の長い直線を利して自慢の差し脚を発揮してくれるだろう。

尾方真生 福岡 118期
尾方真生はデビューからわずか1年半でガールズグランプリ出場を果たしたが、姉弟子の小林優香に主導権を取られて見せ場なく6着に終わった。ビッグレース初出場となった昨年7月のガールズケイリンフェスティバルも予選を1着、3着で突破して決勝進出を果たしたが、決勝は佐藤水菜に主導権を奪われて6着に終わっており、今回は力を出し切れる走りを目標にレースに臨んでくるだろう。1月の小倉決勝では先行するも小林優香に捲られて4着だったが、次々場所の広島では予選1が逃げ切り、予選2と決勝が捲りで完全優勝している。