2015年4月12日、今年の短期登録選手5名が日本に到着しました。今回が初参戦となるマティエス・ブフリ選手を中心に、来日直後の選手たちに競走への意気込みなどを伺いました。
─日本の競輪は今回が初めての参戦となりますが、来日自体初めてですか?
「はい、初めてです」
─日本にはどんな印象を持たれていますか?
「来日前はとても豊富な文化があることと、それから人が親切だというイメージを持っていました。私は1日早く日本に到着したので、東京周辺に出掛けて色々な人と会ったりしたのですが、実際に思っていた通りで素晴らしく、とても楽しく一日を過ごせました。それと、東京はすごく大きな街だろうとは思っていましたが、想像よりももっと大きかった」
─日本滞在中に行ってみたいところや、してみたいことなどはありますか?
「時間があれば東京にはまた行ってみたいですし、それから京都はとても文化的で素晴らしい場所だと聞いているので、ぜひ訪れてみたいです。ただ、もちろん日本の競輪で良い結果を出すことが自分にとって一番やりたいことですし、長期間家を離れるということも初めてなので、日本でのこの5ヶ月間で自分が成長できればいいなと思っています」
─競輪参戦が決まったときの気持ちは?
「とても興奮しました! 自分もいつかは日本の競輪に参戦したいという気持ちはありましたが、良い選手がたくさんいるので(自分が選ばれるか)どうだろうかと思っていました。日本の競輪に来ることはひとつの夢だったので、それが叶ってとても嬉しく思います」
─日本の競輪について情報収集などはされましたか?
「はい。以前、競輪に参戦していたテーン・ムルダー選手やテオ・ボス選手の映像や、昨年のペルビス選手のドキュメンタリーも観ました。それと、競輪のホームページ『KEIRIN.JP』を訳して読んでみたり、そこから色々なレース映像も観ることができました」
─映像で観た日本の競輪はどんな印象でしたか?
「競技の国際大会ではバンクは250mが中心ですが、日本の場合は周長も長いし、コンクリート。ラインを組んで、国際大会よりも人数の多い9人でレースをするので、勝つためにはちょっと苦労をするかなというイメージはありました」
─そんな中でどんな戦い方を考えていますか?
「まずは日本の選手を知るということが大事だと思いますが、今の段階では戦法としては捲りでしょうか。先行するとやはり最後までは難しいかもしれないので、捲りでちょっとやってみようかと思っています」
─自身の持ち味やアピールポイントを教えてください。
「スピードですね。一度スピードを上げてから一旦緩めて、再び加速するような、いわゆる踏み直しができるタイプなので、そのあたりも強みだと思います。レースがスピード系になれば勝つ自信はあります」
─日本の競輪での目標は?
「日本の選手がどのような戦い方をしてくるのか分からないし、今の段階ではまだどうなるとも言えないので、まずは1勝。1勝できれば2勝、3勝と繋がって行くと思うので。実際に走ってみてから色々考えて頑張っていきたいと思っています」
─オリンピックへの出場ももちろん目指していると思いますが、リオデジャネイロオリンピックが来年に迫っています。そのあたりは?
「オリンピック出場も自分の夢のひとつです。オランダとしてはチームスプリントに力を入れているので、そこでメダルを獲得したいですね。それと個人としてはできればケイリンに出場して、良い結果が出ればいいなと思っています」
─日本のファンの皆さんにメッセージを。
「日本のファンの方に最高のレースを見せられるように頑張ります。私のレーススタイルが気に入って頂ければすごく嬉しいです。頑張って勝てるようなレースをしたいと思います」
フランソワ・ペルビス
(フランス 30歳 来日5回)
─日本の競輪への参戦は今年で5回目となりますが、昨シーズンを振り返るといかがですか?
「素晴らしいシーズンでした。昨年は80%くらいの勝率があったと思います。もちろん毎回全レースに勝つつもりで来ているので、今年もその気持ちで臨みます」
─競輪での今年の目標は?
「昨年よりもっと勝つことです! 昨年と同じくらいの結果でもそれは嬉しく思うんですけど、やはり欲を言えばもっといい結果を出したいと思っています」
─競技のほうでは地元フランスで開催された今年の世界選手権で、ケイリンと1kmタイムトライアルで優勝。フランスの英雄とも言える人気ぶりでしたね。
「アハハ、ヒーローかどうかは分かりませんが(笑)。今回の世界選手権は、昨年の冬からちょっと体調が良くない中、それでも2つの種目で優勝できたので良かったと思います。自国開催ということもありましたが、応援してくれるファンの方もすごく増えていました」
─来年のリオデジャネイロオリンピックへの期待も高まりますが?
「そうですね。できればケイリン、スプリント、そしてチームスプリントの3つで金メダルが獲れれば嬉しいと思います」
─日本のファンの皆さんにメッセージを。
「また今季も競輪に参戦できて、大好きな日本に帰ってこられてとても嬉しいです。私の最高のレースを見て頂けるよう頑張りますので、皆さん応援よろしくお願いします」
シェーン・パーキンス
(オーストラリア 28歳 来日6回)
─競輪参戦は今年で6回目となりますが、昨年を振り返ると?
「色々ありましたが、いいシーズンだったと思います。来日した当時はちょっと腰を痛めていて、大変なところもありましたが、それでも結果的にはいい成績が出たのですごく嬉しく思います」
─今年の目標は?
「出場する全てのレースで勝つことですね」
─競技のほうの昨シーズンはパーキンス選手にとって少々物足りない結果だったのではと思いますが、そのあたりはどうですか?
「確かに競技のほうでは全体的にはあまり良いシーズンだったとは言えませんが、ただ今季の日本の競輪では良い状態に持って行けると思います。来年のリオオリンピックももちろん目標としてやっていますが、日本で競輪に参戦することがオリンピックに向けてのひとつの力になると思います」
─日本のファンの皆さんにメッセージを。
「いつも応援ありがとうございます。今回で6年目になりますが、毎回自分のベストを尽くして良いレースをするつもりですので、これからも応援よろしくお願いします」
デニス・ドミトリエフ
(ロシア 29歳 来日2回)
─昨年初めて日本の競輪に参戦しましたが、振り返ってどんなシーズンでしたか?
「昨年は何もかもが新しいことばかり、初めての経験ばかりだったので、良いこともあったし、中にはちょっとネガティブなこともありました。全体的には最高のシーズンではなかったと思いますが、食べ物に例えるなら、昨年は色々なものを食べて消化するのにちょっと時間がかかったという感じでしょうか。でもだんだん消化できてきて、今季はそれが力になって良い結果が出てくるかなと思っています。色々な情報が入ってくるので考えることがたくさんあって、頭が膨れ上がっていましたが、それもある程度解消できたので、今までよりリラックスしてレースに臨めると思います」
─今年の目標は?
「もちろん全てのレースで勝てれば嬉しいです。(昨年は優勝がなかったので)優勝もしたいですね」
─リオデジャネイロオリンピックも来年に迫りましたが?
「今回日本の競輪に参戦して良い結果を出して、それを力にしてオリンピックに行きたいと思っています。日本の競輪は本当にタフですが、そういうレースを経験できることは、オリンピックに出場するためにも大きな力になっていると思います。オリンピックまでもう一年とちょっとですが、日本の競輪で良い成績を残して、気持ち良くオリンピックに参戦できればと思っています」
─日本のファンの皆さんにメッセージを。
「今年も応援よろしくお願いします。できれば競輪場に来てもらったり、テレビでレースを観てもらえれば。良い結果が出せるよう頑張ります。また、多少なりとも皆さんの車券に貢献できれば嬉しく思います」
シュテファン・ボティシャー
(ドイツ 23歳 来日2回)
─日本の競輪参戦は昨年が初めてでしたが、振り返ると?
「昨年は初めてのシーズンでしたが、とても良い結果を出せたので良いシーズンだったと思います。日本は大好きだし、また今年も同じようなシーズンが迎えられたら嬉しく思います」
─昨年は連対率が90%以上と、抜群の安定感でしたね。
「そうですね。すごく良いレースができているということなので、今年も私の車券を買って頂いているファンの皆さんに楽しんでもらえるようなレースをしたいです」
─今年はどんな戦い方を考えていますか?
「昨年の成績を見てもらっても分かる通り捲りが得意なので、今年も捲りが多くなるとは思いますが、もしかしたら先行するレースもあるかもしれません。それはレースによって違ってくるとは思いますが」
─来年のリオデジャネイロオリンピックについては?
「(ドイツ国内の選考があるので)まだ参戦できるかどうかが…。6選手のうち、4選手しか出場できないので、その中に入れれば嬉しいんですが、今の段階では何とも言えないので。もちろん出場できたらメダルを獲れればいいなと思っています」
─日本のファンの皆さんにメッセージを。
「いつも素晴らしいレースができるように心掛けているので、皆さんに私の走りを楽しんで頂ければ嬉しく思います。良い結果が出せれば私自身も楽しくレースができると思いますので、昨年同様応援のほどよろしくお願いします」