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イヤ~暑い ホント毎日暑い日が続いていますね。皆様、体調管理は出来ていますか?
熱中症等にならないように日々の生活気をつけてくださいね。

暑いといえば、日本の真裏、リオデジャネイロでオリンピックが始まりましたね。こちらでは熱い戦いが連日続いていますが日本勢のみなさんに一つでも多くのメダルを持ち帰ってきてもらいたいです。日本から応援することぐらいしか出来ませんが毎日テレビの前で盛り上がりたいと思っています。自転車競技に競輪選手が参加しています。この原稿を書いている時にはまだ結果は出ていませんが本当に吉報を願っています。

このリオオリンピックが終わるといよいよ四年後は東京五輪です。自国東京でのオリンピックなのでメダルラッシュを期待したいものですが、残念ですが現状の自転車競技界ではそのような情景が遠いのかも・・・。

私は、競輪選手になるにあたって適正試験で競輪学校を合格して選手になりました。適正試験とは自転車競技経験が無くても身体能力測定をして合否を決める試験です。私は自転車競技経験が全くなく競輪選手になったのです。ですからスプリントやポイント競走をはじめとした自転車トラック競技と呼ばれる種目のテクニックはまったくありません。自転車競技のプロと言っても「競輪」しか出来ないということですね。

現役時代には自転車トラック競技ナショナルチームに入っていましたが「ケイリン」しか出場したことがありませんでした。そんな私でも世界で戦ってきて感じることは根本的に世界との脚力が違い過ぎるということでした。スプリントにおいても、本戦に出場する前のタイムトライアルで終わってしまうこともありました。「ケイリン」にしても、日本の「競輪」では戦術やライン競走でなんとか誤魔化し勝負が可能ですが世界では単騎で縦勝負なのでどうしても持ちタイムが必要になってくるんですね。
野球界ではメジャーに挑戦して成功すれば破格の年俸を手に入れることが出来ます。サッカー界でも海外に出てプレーする選手が増えて個々のレベルが上がり日本のチームレベルアップに成功しています。他の種目の日本レベルはどんどん世界で通用するレベルになってきています。同じ公営競技の競馬界でも世界レベルの馬を日本で生産、育成出来るレベルまできています。では自転車競技界はというと、選手レベルは外国の方が数段高いのですが、日本の競輪賞金が良いので海外の選手が日本に来て賞金を稼いで帰る状況です。

自転車競技において 日本の選手が世界で対等に戦う為には現時点では戦術なんて二の次でまずは脚力アップすること。その為にはどうしたらいいのかそこから始めなきゃいけないレベルだと思います。ハロン9秒台で走れる為の練習メニュー、またその素質がありそうな選手を高校生の時から見つけておく必要もありますよね。野球だってスカウトマンが高校生の地方予選から観に行っているんですから。ジュニアからの強化は必須で早急な課題だと思います。
現状では世界レベルに育成するためのシステムがまだ確立されていないようですが、あと4年東京では自転車競技のメダルラッシュに期待したいですね
山田裕仁(61期 岐阜)
 1968年昭和43年6月18日岐阜県48歳 GI6勝 KEIRINグランプリを3回制覇
 その強さに「帝王」と呼ばれた 61期で同期は神山雄一郎
 2014年3月に日本選手権競輪を最後に引退し現在は競輪評論家として活躍中