9月12日、2016年の男子短期登録選手5名が勢揃いし、記者会見が行われました。2007年の国際競輪出場以来、約9年ぶりに日本の競輪を走るテオ・ボス選手をはじめ、今年も世界のトップ選手が参戦。各選手に競輪に向けての意気込みや、終わったばかりのリオオリンピックについてなど伺いました。
★フランソワ・ペルビス(フランス・31歳)
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─6回目の来日となりますが、まずは日本の競輪への思いを聞かせてください。
「私にとって日本の競輪への参加は、私自身をとても成長させてくれるきっかけとなりました。日本に来る前は(競技大会で)いつも2位や3位でしたが、日本での競輪を経験したあと、世界選手権などで何度も勝つことができました。体力的にも精神的にもとても強くなれたと思います。また今年も日本で走れることを嬉しく思います」
─リオオリンピックではチームスプリントで銅メダル。個人種目ではケイリン11位、スプリント16位という結果でした。
「個人種目ではメダルが獲れなくてとても残念でした。特にケイリンでは2回戦で他の選手にぶつかってこられ、決勝にいけなかったのはとても悔しいです」
─日本の競輪では競技のような大きなギアは使えませんが、そのあたりはどうですか?
「私はもともとあまり大きなギアは使いません。(競技大会でも)選手それぞれによって大きいギアがいい人もいれば、小さいギアがいい人もいます。例えばデニス(ドミトリエフ)は54×12でかなり大きいギアですが、オリンピックチャンピオンのジェイソン・ケニーは比較的小さいギアを使っているほうだと思います。私はリオでは54×13でしたが、自分は小さめのギアのほうが合っていると思うので、日本の競輪でも問題ありません」
─現在のコンディションは?
「リオが終わってからとても短い休みだったので、今のコンディションに関してはまだなんとも言えないというのが本音です。それでも少しずつトレーニングはしていたので、(初戦となる)9月27日のエボリューションに向けてコンディションを上げていければと思います」
─どんな競走を心掛けますか?
「やはり勝つことがファンの皆さんに一番喜んでもらえると思いますので、とにかく勝つことを重要視していきたいと思います。それと競技のレースでは体をぶつけることはありませんが、日本の競輪ではぶつかることも多々あるので、それにどう対抗していけるか。そのあたりも頑張りたいと思います」
─今後の競技大会の予定は?
「まず10月19日からパリで行われるヨーロッパ選手権に出場して、それ以降は来年2月のロサンゼルスのワールドカップ、そして4月の香港での世界選手権を予定しています。そのあと来年また日本に戻ってこられたらと思っています」
─日本のファンにメッセージを。
「日本のファンの皆さん、いつも応援ありがとうございます。皆さんの応援があることで、私は強くなれると思います。今年また日本に戻ってこられたことをとても嬉しく思っています。ヨロシクオネガイシマス、ガンバリマス!」
★マティエス・ブフリ(オランダ・23歳)
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─2回目の来日となりますが、昨年の活躍も踏まえ、今年はどんな競走をしたいと考えていますか?
「去年は日本の競輪に初参加して、とてもいいレースができたと思いますし、楽しめました。今年も同じようにいいレースができればと思っています。(初めてのグレードレースとなる)玉野GIIIは難しいレースになりそうですが、頑張っていきたいと思います。レースで重要視しているのは、いいタイミングで一番前にいること」
─現在のコンディションは?
「リオオリンピック後の休養が短かったので、ちょっと疲れが残っていて、まだベストなコンディションではありませんが、これからトレーニングをして初戦(玉野GIII)までには調子を上げていければと思っています」
─リオオリンピックではケイリンで銀メダルを獲得しました。二度の再発走など、決勝ではアクシデントがありましたが。
「(決勝では)極力無心で、そして冷静でいるよう心掛けました。リオにはとてもいいコンディションで臨めたので、それがいい結果を伴ったと思います」
─自転車競技のほうは11月からワールドカップが始まりますが、今後のスケジュールは?
「今年はこれから12月までの4ヶ月間、フルに日本で頑張るつもりです。そして来年2月のワールドカップ参戦を予定しています」
─日本のファンにメッセージを。
「去年と同様に今年もいいシーズンにしたいと思っています。最初はコンディションを上げるのにちょっと苦労するかもしれませんが、ベストを尽くしたいと思います。皆さんの応援よろしくお願いします。ガンバリマス!」
★デニス・ドミトリエフ(ロシア・30歳)
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「リオが終わったあと少しの休みしか取れなかったので、多少疲れはあります。でもリオはこれまでの中でもベストコンディションで臨め、まだその状態がほぼキープできているので、比較的いい状態だと思います。今後さらにコンディションを上げていければと思っています」
─リオオリンピックではスプリントで銅メダルを獲得。優勝したジェイソン・ケニー選手との対戦は、敗れはしたものの素晴らしいレースでしたね。
「ドウモアリガトウ!オリンピックではジェイソン・ケニー選手といいレースができたと思います。日本の競輪でもいいレースができればと思います」
─競技に比べ、日本の競輪で使えるギアは小さくなりますが、そのあたりはどうですか?
「競技大会のようにハイスピードになる木製トラックではなく、日本の競輪はオープントラックで風があったり、寒かったりと色々な状況があるし、競輪で使う51×13も決して小さいギアではないので、ギアの変更に関してはそれほど問題はないと思います。競輪の上がりタイムから考えてもちょうどいいと思うし、いつもそのくらいのギアや、もっと小さいギアを使っての練習もしているので、大丈夫です」
─今後の競技のほうのスケジュールは?
「玉野GIIIに出場したあと、10月のヨーロッパ選手権に出場するために一旦モスクワに帰ります。そのあと来年また他のレースに参加する予定です」
─日本のファンにメッセージを。
「日本の皆さん、こんにちは。また日本の競輪に参加できることを嬉しく思っています。皆さんが『ドミちゃん、頑張って!』と応援してくれるのが私にとってはとても嬉しいです。今年もいいレースができるかと思いますので、ぜひ競輪場に来て応援してください。ヨロシクオネガイシマス!」
★シェーン・パーキンス(オーストラリア・29歳)
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─7回目の来日となりましたが、まずは今回の意気込みを聞かせてください。
「今年もいいレースができることを望んでいます。また、今回はGIIIレースに参加できることを嬉しく思いますし、日本のレースを走るのが楽しみです」
─現在のコンディションは?
「リオには出られなかったのですが、日本の競輪に向けてトレーニングは積んできました。その成果を出して、結果を残せればいいと思います」
─リオオリンピックは不参加となり残念でしたが、今後に向けて今どんな思いがありますか?
「リオに出られなかったことは残念ですが、(出場は)自分が決められることではないですし、これも一つの経験だと思っています。もちろんそこで止まっているわけではなく、もう次に向かってのトレーニングをしています。こうやって日本の競輪も走りますし、競技のほうでは(今季所属しているUCIトラックチームの)ドリームシーカーでワールドカップも走る予定でいます。2018年のコモンウェルス、その先の東京オリンピックも目指して頑張っていきたいと思います」
─11月からワールドカップが始まりますが、今季のスケジュールは?
「まだ全部は決まっていませんが、11月は日本の競輪を中心にやっていきたいので、ワールドカップへの出場は難しいかもしれません。でも来年2月のワールドカップには参加したいと思っています。あとは12月にオセアニア選手権、来年2月のナショナル選手権を予定していて、4月の世界選手権にも出場できればと思っています」
─日本のファンにメッセージを。
「日本の皆さん、いつも応援ありがとうございます。皆さんの前にまた戻ってこられたことを嬉しく思います。日本は私にとって第二の故郷と思うくらいの場所です。ぜひ競輪場に応援にきてください。ガンバリマス!」
★テオ・ボス(オランダ・33歳)
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─日本の競輪は2007年以来の参戦となりますが、どんな心境ですか?
「また参加できることを嬉しく思うとともに、驚いてもいます。(ブランクがあるので)今の自分がどのくらいのレベルにいるのか、ちょっと心配なところもありますが、最初の何レースかで様子を見ながら、頑張っていきたいと思います。しばらくはナーバスになるかもしれませんが、楽しみながら、日本の競輪選手といいレースができればと思います」
─一旦ロードに転向し、再びトラック短距離に復帰することになったわけですが、その経緯を教えてください。
「北京オリンピックのあとにロードに転向したのですが、それは北京でいい結果が出せなかったことや、もともとジュニアの頃からロードをやっていて、ロードレースに出ることが夢でもあったので、今度はロードでいい結果を収めたいと思ったのが理由です。ロードを経験できたことはとてもよかったと思っています。リオオリンピックが近づいてきて、昨年団体追い抜きでトラックに復帰したのですが、自分はやはり短距離が好きで、あまり時間はありませんでしたが、短距離種目でリオを目指そうと準備を始めました。そしてリオにも参加することができたのですが、こんなに早く短距離に戻ってこられたことは自分でも驚いています。まだ確実に決めているわけではありませんが、今後はトラックに集中し、基本的にロードは走らないつもりです」
─現在のコンディションは?
「コンディションはいいと思います。(来日前に)軽めのトレーニングをしてきましたが、これからまた伊豆でのトレーニングを経て、初戦にはさらにいい状態で臨めればと思います」
─競輪ではどんな戦い方を考えていますか?
「やはり私は先行逃げ切りが強いと思っていますし、ロードでの経験を活かしてロングスプリントも使っていければと思っています」
─日本のファンにメッセージを。
「また日本の競輪に参加できることを嬉しく思っています。ぜひ競輪場に来て応援してもらえたらと思います」