歳をとると「時間が早く感じる」とはよく言ったもので本当に早い(笑)。
11月に競輪祭も終わり、今年全てのGIも終了してグランプリメンバーが出揃いました。今年前半苦戦していた関東勢、平原・武田選手が見事一発逆転に成功してグランプリ出場切符を手に入れましたね。おめでとうございます!
今年のGI戦を振り返ってみると、全ての優勝者が違うことが特徴的ですね。そしてダービーが2回行われたことで「賞金でのグランプリ出場が厳しくなる」と予想していたのですが、まさかダービー2着者が二人ともグランプリ出場できないなんて想像もしていませんでした。 それだけ選手の力が拮抗しているということなのでしょうか…。
グランプリに向けてもう少し細かく分析してみると、今年のグランプリ初出場者は、全日本選抜競輪優勝の渡邉一成選手、静岡ダービー優勝の中川誠一郎選手の二人です。二人は、いずれも7回あったGIで決勝に進出したのは優勝した開催のみです。これをどうみるのか?前半戦に優勝出来たことによりグランプリに向けて体作りに専念出来た一年だったのか?それともラッキーな開催だっただけなのか?それは本人のみぞ知ることで皆様のご想像にお任せするしかありませんね。
私の評価は、今年6回も決勝に進出している新田祐大選手が力は抜けているんじゃないかと思っています。そして次は、4回決勝進出している村上義弘選手、稲垣裕之選手、平原康多選手と続くわけですが、中でも後半戦に調子を上げてきた平原選手、そして後半戦安定して走れていた稲垣選手に高評価を与えていいのではないでしょうか。
ただ競輪は展開にもっとも左右されるものです。ファンの皆様はレース展開を推理し予想した車券を手にして応援してもらえれば今年のグランプリはきっと楽しく観てもらえるんじゃないかと思っています。
参加選手の皆さんは、一発勝負は相手の調子を判断して走ることは難しいのですから、まず自分の調子をベストにすることが大切です。優勝1億円ならそりゃぁベストコンディションで参加していますよね(笑)。ただ私が言えることは、慌てて練習してもすぐに強くなることはないのでオーバーワークにならないようにだけ気をつけてくださいということぐらいですね。ベストナインの戦いですからファンの皆様にガッカリされるようなレース内容にだけはならないように健闘してください。
グランプリ出場者以外の選手も年が明ければゼロスタートがこの世界です。開幕ダッシュを決めるためにも、急に寒くなってきましたが風邪などで体調崩さないように気を引き締めて練習を頑張ってください。
山田裕仁(61期 岐阜)
1968年昭和43年6月18日岐阜県48歳 GI6勝 KEIRINグランプリを3回制覇
その強さに「帝王」と呼ばれた 61期で同期は神山雄一郎
2014年3月に日本選手権競輪を最後に引退し現在は競輪評論家として活躍中