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 7月23日、元競輪選手で日本名輪会会員の吉井秀仁(千葉)さん他競輪関係者5名が、松戸市の児童養護施設「晴香園」を訪問した。
 晴香園は、さまざまな事情により、家庭による養育が困難なおおむね2歳から18歳の子どもたちが生活している施設である。
 吉井さんが、晴香園を訪問したのは今回が4回目で、社会福祉に貢献したいとかねてから思っていたところ、松戸市から紹介されたのがこの園であったということです。
 初めに園の室内において、吉井さんとこのイベントにご支援いただいている誠建クリエイトさんから、「今日は自転車を持ってきました。自転車で何か分からないことがあれば聞いてください。また、熱中症に気を付けて、楽しく元気にやりましょう。」と話しかけると、子どもたちも「よろしくお願いします。」と大きな声が返ってきた。
 挨拶の後、吉井さんが3つ目のタイトルを獲得した昭和59年の西宮オールスター優勝時のビデオによるレース紹介を行った。
 レースを見た後、子どもたちから「自転車のタイヤは大きいですか」と質問を受け、吉井さんが「それじゃ、実際の競輪の自転車を見てみよう」とレーサーを持ってくる。子どもたちが興味深くタイヤを触ると「カチカチだね」。今度はレーサーを持ってもらうと「軽いね」と驚く。
 次に相樂修選手(78期・A2)に実際にローラーに乗ってもらう。相樂選手が漕ぎ出すと園児が「すごい」と驚く。
 「大きくなったら競輪選手になりたい人、オリンピックを目指したい人」と聞くと、男子が一人、女子が一人手を挙げて「かっこいいから」と答えた。
 武井大介選手(86期・S1)の見本で、子どもたちがローラーに挑戦する。一生懸命に自転車を漕ぐと、補助してもらわなくてもすぐにローラーに乗れるようになり、周りのみんなからパチパチと拍手が鳴る。7人目に女の子が自転車にまたぐと、「ガールズケイリン」と声がかかった。
 室内での実技の次は、外で「スイカ割り」に挑戦となった。炎天下の中、誘導の声掛けに反応するもスイカの手前をたたいたり、左右に外したりする子もいれば、真ん中にあてて割った子もいて、終始笑顔が絶えなかった。
 途中で割ったスイカを切って、女の子が食べてくださいと配ってくれた。子どもたちは、スイカ割りが楽しいのか何回も挑戦し当ると満足していた。
 野口裕史選手(111期・A1)と子供たちが、スイカを冷やしていたプールから水を獲り、水鉄砲で水をかけあったり、シャワーホースでかけあい、みんなずぶ濡れになりながら真夏のひと時を過ごした。
 参加したのは吉井さんの他に、千葉の競輪選手の相樂修選手、武井大介選手、野口裕史選手、松戸市職員の遠藤博幸さん、立松光貴さんである。なお、名輪会では今後も社会貢献ができるような活動を行っていきたい。