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つい先日まで猛暑、酷暑と騒いでいたような気がしますが、もうすでに秋から冬へと季節が移り変わる勢いで朝晩冷え込んだ日が多くなってきました。皆さま方には体調管理に気をつけていただきたいものです。

昨年の今頃は、新田祐大率いる福島勢がこの業界を牽引していましたが、今年は、脇本雄太率いる近畿勢を中心にこの業界が回っていると言っても過言ではないと思います。今年初のGI全日本選抜競輪こそ新田選手が優勝しましたが、その後の日本選手権は、打鐘から勢いよく飛び出して先行する脇本選手を差して三谷竜生選手の優勝。続く高松宮記念杯も打鐘から先行する脇本選手を三谷選手が差してGI連覇。 そしてオールスター競輪では、先行した脇本選手が逃げ切りGI初優勝。続く寬仁親王牌でも脇本選手が捲ってGI連覇と近畿勢がGIを4連覇中です。ここで注目してほしいのが、新田選手や脇本選手と強い自力選手がいる地区が盛り上がっているということです。ナショナルチームの活動があるため、今年は、新田選手や深谷選手の参加が減っているのもありますが、脇本選手の実力が上がったため近畿地区の選手の活躍が多くなりました。やはり自力選手の活躍がその地区の選手達に勢いをつけています。

さて、いよいよ年末の大一番グランプリ出場権獲得に向けて平成最後のGI小倉競輪祭が行われます。
北日本地区は、新田選手が不参加ということで渡邉一成選手の調子が鍵を握っていると思います。
関東地区は、平原選手頼みが強く出ているような感じで、平原選手の調子が鍵を握ってますね。
南関東地区は、郡司選手の一時期の勢いが感じられないので中心となる自力選手が必要になります。100期代の自力選手、渡辺雄太選手の安定感が欲しいところですね。
中部地区は、浅井選手が上手く立ち回れるかが勝負でしょう。先行で竹内選手の好調キープも必要です。
中四国地区は、親王牌決勝で存在感のある走りが出来た清水裕友や小川、太田といった100期代の選手が頑張ってほしいです。
そして地元九州地区は、山崎賢人が順調に成長してきており、山崎選手を中心に戦っていくでしょう。
こうみると、どの地区にも言えることですが、若手の成長が必要不可欠だということです。

今年の小倉競輪祭は、初のGIナイター開催と、6日制という初ものづくし。そして決勝戦は競輪界初のゴールデンタイム生放送があります。新時代の競輪界の生き残りをかけたチャンスと思い、平成最後のGIにふさわしい記憶に残る開催を期待しています。
山田裕仁(61期 岐阜)
 1968年昭和43年6月18日岐阜県50歳 GI6勝 KEIRINグランプリを3回制覇
 その強さに「帝王」と呼ばれた 61期で同期は神山雄一郎
 2014年3月に日本選手権競輪を最後に引退し現在は競輪評論家として活躍中