月刊競輪WEB|KEIRIN.JP
競輪界の歴史を作ってきた名選手たちが所属する"名輪会"。競輪ファンに一番良く知られているのは競輪場で行われるトークショーなどですが、福祉事業などの活動にも力を入れているそうです。
井上茂徳会長に名輪会の活動内容について話していただきました。
自転車や競輪をもっと知っていただくためにも、福祉関係についても活動していきたいと思っています

会長・井上茂徳さん
「名輪会の出来たきっかけは、高原永伍さん(13期・神奈川)の引退の時に、選手会の片折行理事長とか関係者が集まって慰労会をされたそうなんです。その時に、高原さんの同年代や競輪の歴史を作ったような先輩たちが集まったんですよね。その時に片折さんの提案で、その時に名輪会という名前が出たのかはちょっとわからないんですけど、「そういう組織を作ったらいいんじゃないか。今後の競輪界に貢献できるような組織を作ろう」ということで発案されたそうです」
そうしてできた名輪会。初代会長は松本勝昭氏、2016年から井上茂徳さんが2代目会長に就任しました。
グレードレースのトークショーなどのイベントの他にも、現在は福祉関係の事業も行っているそうです。
「福祉関係についても活動していきたいということを、JKAの笹部会長を始め関係者の皆さんに話して、理解してくれたのがありがたいことですね。

今年の5月に、武雄競輪場で児童養護施設の子たちを集めて、イベントを行いました。

佐賀の養護施設協議会の会長に 児童養護施設に声をかけて我々を受け入れてもらえるなら活動していきたい気持ちを伝えたら、「それは嬉しいです」と言っていただいたんです。それで、まず競輪場に来てもらうことが一番だなと思って、佐賀県の全施設に声をかけて、今年の5月の日曜日に、各施設の幼稚園生くらいの子から高校生まで全部で約220人の子供たちがいるんですけど、その中から60人くらいの子どもたちが来てくれて、それで交流会をしました。自分の知り合いの会社からバルーン(気球)が来てくれて係留飛行をしたり、あとはバーベキューをして楽しみました。肉を頼んだら、すごくいい肉をたくさん準備してくれて、子どもたちはとても喜んでくれました。競輪場公園のミニBMXを走行もしたかったけど、雨で濡れていて走れなかったのは残念でしたが、楽しい時間を過ごしてくれたようで良かったです。

今後も、どんどん福祉関係を広げていきたいと思っています。吉井(秀仁)さんなんかはすでに千葉で色んな活動をされていたり、色んな流れが少しずつ出来ている感じですね。函館の藤巻(昇)さん、青森の坂本(勉)さんなどをはじめ全国に会員がいるし、全国で活動していければいいなと思っています」
※高原永伍 逃げの神様といわれた名選手。特別競輪(GI)のタイトルを10個獲った。