月刊競輪WEB|KEIRIN.JP
競輪界の風物詩となった競輪グランプリがいよいよ立川競輪場で開催されますね。グランプリの出場選手は、競輪祭後の出走が無く、約一カ月の調整期間があります。今では優勝賞金1億超となり、普段以上に気合いの入った練習となり、練習十分といったところでしょう。
しかし、この一発勝負のレースで本当に怖いのがこの練習十分という言葉です。この練習十分という言葉がオーバーワークという調整ミスに変わってしまう可能性があるからです。基本的に練習をしっかりやったからと言って、たった一カ月で見違えるほど強くなるわけがないんです。練習を一カ月しっかりやって即強くなるのでしたら全ての選手は努力してるでしょう。継続は力なりという継続が一カ月程度のことで結果として出るようなら、誰でも集中力の持続が可能な期間だと思います。グランプリの出場権をとれる選手なのですからもともとの能力は高いのです。この一カ月の練習は、練習不足だと感じない程度で十分だと思います。「普通」が一番だということです。
このように大舞台での一発勝負とは、個人的に調整方法が難しく、そして相手の仕上がり具合がわからないからレースの組み立ても難しく、勝つということは簡単そうで難しいレースです。今年もナショナルチームで活動してる脇本選手や新田選手がどの程度の調子なのか全く読めないから戦いづらいと思います。そのことは、予想する側にも言えることで難しいレースだということです。
この競輪グランプリが終わった後は、脱力感でモチベーションを保てないと思う人もいるようですが、それは違います。グランプリに出場した選手は必ずと言っていいと思いますが、また来年もグランプリに出たいと思うからです。シーズンオフの無い競輪界は、このグランプリが終わった瞬間から翌年のグランプリに向けての戦いがスタートしてしまいます。現役選手でいる間は、身体も心もゆっくり休めることが少ないということです。それに、翌年一年間はSS級としてのプライドを持って戦うことになり、そう簡単には負けることも出来ないでしょうし、ましてやチャンピオンジャージを着てる選手は、負けれないプレッシャーとも戦う一年になるのです。
今年のグランプリメンバーをみて、過去何度も優勝者を出してきた私の中部地区の選手が一人もいない、しかもヤングにもガールズにも中部の選手がいないことは悲しい事です。
インフルエンザが今年も流行しています。選手の皆様には、体調管理に注意して、くれぐれも入れ込み過ぎないよう練習に励んでもらいたいです。
山田裕仁(61期 岐阜)
1968年昭和43年6月18日岐阜県・GI6勝・KEIRINグランプリを3回制覇。その強さに「帝王」と呼ばれた。61期で同期は神山雄一郎。2014年3月に日本選手権競輪を最後に引退し現在は競輪評論家として活躍中。