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ルーキーシリーズ名古屋レポート
ルーキーシリーズ2回目は名古屋競輪場で行われました。
120期の方は静岡も走った選手が何人もいましたが、119期はこれが初めての選手がほとんどでした。やはり初めてのレースの選手たちはガチガチに緊張しており、静岡を走った選手たちの方が少し落ち着いてレースに臨めたようです。
120回生の注目選手は、静岡を優勝した内野艶和と在校1位の吉川美穂、卒業記念レースチャンプの西脇美唯奈。119回生は静岡を優勝した犬伏湧也を中心に、在所中に自力で好成績を残していた志田龍星、山根将太らに注目が集まりました。
卒業後の力を出し切ろうと全員が力を出す力走の中から、7名ずつが勝ち上がり、また決勝で好走をみせてくれました。
120期の決勝メンバー
中村鈴花(熊本)
太田瑛美(三重)
内野艶和(福岡)
山口真未(静岡)
山本さくら(愛知)
西脇美唯奈(愛知)
吉川美穂(和歌山)

レースは、山口、内野、山本、中村、太田、西脇、吉川の並びで周回を重ねました。残り2周から西脇がじわりと上昇し、山本の横まであがる。打鐘4コーナーから吉川がスパートし、それに合わせて山口と太田も踏む。最終2コーナーから4番手の内野が捲っていく。それを山本が追走。そのまま内野が押し切って2度目の優勝を飾りました。2着は山本。3着は山口と西脇の接戦になりましたが、地元の西脇がわずかに先着しました。

卒記の決勝にも似た面々がそろってきましたが、その中で落ち着いた走りで内野がしっかり優勝を決め、卒記の雪辱を晴らしました。

赤板前


打鐘

最終ホーム


最終バック前

ゴール

■レース後コメント

優勝の内野艶和
「今回は色々と初めてのことも多くて戸惑うことも多かったんですけど、無事に落車もなく終えて、まずはひと安心しています。正直、今回はメンバーが濃い中だったので優勝は難しいかなと思っていたんですけど、決勝はしっかり自分のタイミングで踏めていけたことはよかったと思います。静岡の方が緊張していたので、今回は落ち着いて走れました。次の和歌山に出られたら、また優勝を狙って頑張っていきたいと思います」

2着の山本さくら
「自力を出して先行しようと思っていたんですけど、打鐘前に西脇さんが並んでいて、たぶん出られないなと思い、早めに出たら脚を使っちゃうと思ったので、ちょっと待ってから行きました。自力を出せなかったのは後悔ですが、着に残れたことはよかったと思います。今回、どれだけ自分が成長しているかがわかったので意味のあるシリーズになったと思います。また練習して強くなって、お客様の車券に貢献できるようにもっと頑張ります」

3着の西脇美唯奈
「自分で動くことが目標だったので、後ろを取ったし、迷わず前にいったんですけど、ちょっと後ろ見るのが遅くなりました。最後は脚がパンパンだったので、修正していきたいです。今回、初日は顔見せから軽かったから行けるかなという思いと新車にして不安もいっぱいあった中で、1着になったことが自信になりました。でも、2日目は人気になってプレッシャーがすごくてどうしていいかわからなくなっちゃったけど、決勝は落ち着いていけたかなと思います」

4着の山口真未
「前々で展開しようと思っていたので、前を取れたのはよかったし、吉川がカマしたところにつけたのはよかったけど、一回休んでしまって、いつもよりも焦っていたのか内野が来るっていうのが頭から飛んでしまっていて、それで踏み遅れてしまいました。メンバーも卒記とほとんど同じでハイレベルでしたね。次の和歌山でまた頑張ります」

5着の中村鈴花
「後ろで前を見過ぎてしまいました。前がごちゃついた時に脚は全然残っていたし、自分でもっと仕掛けるべきでした。次の和歌山は自分から積極的に動けるように頑張りたいと思います」

6着の太田瑛美
「初日は自力を出してよかったんですけど、2日目は相手を意識し過ぎて自力が出せてなかったのが反省点でした。その反省点を決勝で活かして自力で戦おうと思ったんですけど、吉川さんとかぶってしまって、3番手におさまったんですけど、脚がたまる前に捲りが来て、出られなかったので、反省点がたくさんありました。次は3日間とも自力を出していきたいと思います」

7着の吉川美穂
「ちゃんと前に出るつもりでいたので…、これが競輪なんだなっていう感じですね。あそこから踏み切る力がなかったのは力不足でした。お客さんの前で初めて走って、養成所とはちがったし、周りが強くなっているのもあるだろうし 自分のレース勘がちょっと変わっているように思えました。地元に帰ったら先輩たちがまた練習をつけてくれるので、また頑張っていきたいと思います。次はもう少しいいレースができるように頑張ります」


優勝の内野艶和


2着の山本さくら

3着の西脇美唯奈

119期の決勝メンバー
犬伏湧也(徳島)
田川翔琉(熊本)
上野恭哉(福岡)
志田龍星(岐阜)
山根将太(岡山)
石塚慶一郎(和歌山)
上杉嘉槻(福井)

レースは、石塚が前を取ってスタート。周回は石塚、上杉、田川、犬伏、志田、上野、山根で並ぶ。赤板から上野がゆっくり上昇していくが出切る前に、打鐘前から最後方の志田が一気にカマしていった。それを石塚が追う。打鐘2センターから山根も仕掛けようとするが、これを119期で一番位置取りがうまいと言われる石塚が牽制し、山根は車をさげる。最終ホーム過ぎから犬伏が捲って、最終バックで志田、石塚をとらえる。そこから後方をぐいぐいと引き離して優勝を決めた。2着は志田が逃げ粘った。3着に石塚が入線。

圧勝した犬伏。在所当時から強かった山根、志田らに勝てたこと自信につながったそうで、さらに強くなりたいとレース後に話していました。

赤板前


打鐘

最終ホーム


最終2コーナー過ぎ

ゴール

■レース後コメント

優勝の犬伏湧也
「ちょっとは養成所の時よりはレベルアップできていると思うので、この名古屋で優勝できたことはかなり自信につながりました。やっぱり山根や志田と強い選手がそろっていたので、その中で優勝できたということは自分の自信になりますね。養成所時代は全然優勝したことがなかったので嬉しいです!和歌山までに徳島の先輩にまた鍛えてもらって、また頑張りたいと思います」

2着の志田龍星
「決勝は、長い距離を踏んで自分のペースで行けたらいいなと思ってました。犬伏が来るのはわかっていたし、できたら4コーナー勝負がしたかったけど、それができなかったのは力が足りませんでした。持たなかった分はあとは脚をつけるだけなので、帰ってまた練習します」

3着の石塚慶一郎
「自分より力が上の選手ばかりなので前でうけてたつような感じで、前を取って、作戦的には来た選手に飛びつくか、場所によっては突っ張って先行するつもりでいきました。前の志田君もかかっていて、車も出せずにいっぱいいっぱいで、ちょっとしんどいレースでした。次は地元の和歌山なんで、もっともっと脚をあげて、ファンの皆様の前で完全優勝できるように頑張りたいです」

4着の上杉嘉槻
「犬伏さんの番手についていって捲りか、カマしていけたらと考えていたんですけど、犬伏さんが早かったので無理でした。練習あるのみですね! 自分に自信なかったけど、今回の2日目にいい走りができたのでそれを修正して、また頑張りたいと思います」

5着の田川翔琉
「犬伏さんが一番強いのはわかっていたので、犬伏さんよりも前でレースをしよう、集団がごちゃついたところを行こうと思ってました。でも、皆が犬伏さんを見るので、その分、横に広がって自分が後手になってしまったので、その時点で負けたなっていう感じでした。そうならないように周りをよく見て、早く仕掛けて、もつ脚をつけられたら勝てると思うので、もっと脚をつけて頑張ります」

6着の上野恭哉
「決勝のメンバーは皆が強いのはわかっていたけど、走ってみて、その強さを感じました。今回、思っていたより自力も出せたので次につながる走りはできたと思うけど、決勝で何もできなかったので、また一から練習して頑張っていきたいと思います」

7着の山根将太
「決勝戦は何もできなかったので悔しかったです。行きたかったけど、ちょっと迷ってしまって、そこが敗因だったと思います。今回は反省点がいくつもみつかったので、次に向けて頑張りたいと思います」


優勝の犬伏湧也


2着の志田龍星

3着の石塚慶一郎