デュッセルドルフ通信 2008年5月9日

オリンピックチーム確定!前進あるのみ!

 
 こんにちは!ゴールデンウィーク、どう過ごされましたか?ここ、ドイツにはゴールデンウィークはありません。こちらで日本の空港ラッシュのニュースなどを見ると、なんか、ちょっとうらやましかったです。ドイツは日本と比べると祝日は少ないんです。意外でしょ?まぁ、その分、ドイツ人は自主的な祝日が多いわけですが・・・
  それを考えると、祝日はこれくらいで十分。これ以上、休ませてたまるかと・・・(笑)こちらの労働者たちはすごいです。権利は必ず行使しますから。有給休暇を使わないで残す人などあまりいないのではないでしょうか?病院に行って休んだら、それは病気のために出勤できなかったわけで、有給休暇ではないですから当然休暇は減りませんし・・・こんな話を聞いたことがあります。有給休暇をとって10日間旅行に行ったドイツ人、旅行の途中で病気になり3日間寝込んでしまいました。出社して言うことには「3日間は寝ていたので、病気だ。だから3日間は有給休暇を返してくれ」アホかぁ~!体調管理もお前の責任じゃーい!!と言いたくなりますが、これが認められちゃったりするからすごいです。
  とにかくドイツ人、旅行に出かけたら、まぁーず、すぐには帰ってこないですから。これで、経済が持っているんですからやっぱり豊かなのかなーと思ったりして。堂々と休めるという環境だけはうらやましいですよね。
  さて、早速ですが前回、カメラマン砂田弓弦さんに関する記述に「オチャメなオジサン」というのがありました(確かに“これは書きかけ・・・加筆修正をしてくれる人、求む”と書きました)。これに対し、ご本人から「“オジサン”はひどいよー。“好青年”でよろしく」と、記事がアップされてからスグにメールが来ました。
 ロードレースの春のクラッシックで忙しいさなかに私の記事を読んでくれているなんて、うれしいですねぇ。(悪口書いてないかのチェックのためだったりして)ということで、心は半分イタリア人のダンディなカメラマンをつかまえて「オジサン」は失礼しました。つつしんで訂正いたします。砂田さんは好青年です!先の記述、「オジサン」を「好青年」に置換しますと「~エッチでオチャメな好青年」となりますが、何か?
 そうそう、イタリアといえば、最近日本でも売り始めた車、フィアットのチンクエチェント(イタリアの名車。1977年まで生産されていた。日本ではルパンⅢ世が乗っていた車としてよく知られる)のリバイバル型、乗り出しで200万円以上するのに1年待ちですって?すごい人気ですね。たしかに古新しい感じが、かわいくてファッショナブルなんですけど、本物はルパンの車みたいに崖を登ったり、重力に逆らって岩壁を走ったりできないですよ。注文した人、わかってますよね?
うーん、自分は1年待ってまで欲しくないけど、おしゃれで、きれいな女の人とかが乗ってると、絵になる車ですよね。伊東美咲似のお嬢様(イメージの世界では電車男のエルメスたん。古い?)に自由が丘とかを走って欲しいです。停まっているのを見つけて、声をかける。
「いやぁ、カワイイ車ですね。なんて名前の車ですか?(知ってるくせに)」
「あの、チ、チンクエチェントです・・・」
「え?ごめんなさい。もう一度言ってもらえます?」
「チンクエチェント・・・」
「え?え?よく聞こえなかったんですけど、とくにはじめの部分が」
と、何度も言わせたい車です。←この人、ただの変態だったことが、判明。
  さぁて、まだまだチンクエチェントの話をしていたい気持ちはわかりますが、(アンタだけや!)これからが、重要なお話ですので、先に行きましょう!とうとう、日本トラック競技オリンピックチームが決定しました。もうご存知ですよね。
伏見選手
伏見選手
渡邉選手
渡邉選手
永井選手
永井選手
北津留選手
北津留選手
 スプリント系男子は伏見俊昭選手、長塚智広選手、渡邉一成選手、永井清史選手、北津留翼選手。エンデュランス系男子は、飯島誠選手。スプリント系女子に佃咲江選手。エンデュランス系女子は和田見里美選手です。オリンピックまであとおよそ3ヶ月、お膳立ては整いましたね。
飯島選手
飯島選手
佃選手
佃選手
和田見選手
和田見選手
 これも前回のお話ですが「選手のキャッチフレーズをつけていこう」という予告をしました。まだ皆さんからは「こんなのがいい」という応募はいただいていません。私の推薦するキャッチフレーズがベストとは思えないんですけど、とりあえず「そうだ」とか「んにゃ、違う」とか議論するたたき台が必要ですもんね。ですから、ここは自信がないながらも、私の案をご披露することとします。
伏見選手は、遠くからでも「あ、あそこにいる」と、よくわかる

伏見選手は、遠くからでも「あ、あそこにいる」と、よくわかる
 まずアテネではチームスプリントで銀メダルをとり、今度の北京大会は、個人種目のケイリンでメダルを狙う伏見選手から行きましょう。伏見選手といったらやはり「華」ですよね。伏見選手には持って生まれた華やかさがあります。是非北京でも華麗な競走で魅せて欲しいですね。ということで、一輪咲きならぬケイリン咲き。「バンクに雄々しく咲く華 伏見俊昭」でいかがでしょう。北京は中人民共和国だけに幸先がイイゾ!
長塚選手とテオ・ボス。ようやくこういうシーンがまた見られるかも知れない。これまで、テオからも「ナガツカはどうした?」とよく聞かれた

長塚選手とテオ・ボス。
ようやくこういうシーンがまた見られるかも知れない。これまで、テオからも「ナガツカはどうした?」とよく聞かれた
 続いて・・・やっと出てきました!アテネでは、最速ラップを叩き出し、チームスプリント銀メダルの立役者となった長塚選手。「多才」、「異色」、「サイバー」など、彼を修飾する言葉はたくさん思いつくのですが、やはり、競走においては真骨頂「ロケットスタート」を超えるフレーズはないように思います。そこに万感の思いを込めて「帰ってきた」をつけたいですね。「ロケットスタート・イズ・バック 長塚智広」
渡邉選手。外国の選手とも積極的にコミュニケーションをとるのも、彼のいいところ

渡邉選手。
外国の選手とも積極的にコミュニケーションをとるのも、彼のいいところ
 渡邉選手は、ダッシュ力やスピードにも定評がありますが、なんと言っても印象的なのは勝ったときに見せる笑顔です。あの子供のように屈託のない笑顔からUCI個人ランキング スプリント世界7位の実績は想像できません。あの笑顔は彼のまっすぐな性格を象徴しているのですが、「その笑顔に油断するとやられるぜ」ってことで「キラースマイル(Killer Smile) 渡邉一成」でどうだ!
永井、北津留両選手。初出場のオリンピックで、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみだ

永井、北津留両選手。
初出場のオリンピックで、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみだ
 次に永井選手。アテネオリンピックの時は、最後の最後で代表選考にもれ、悔しい思いをしました。負けず嫌い。だけどそれを顔には出さない。闘志はあくまでポーカーフェイスの奥。仮面に隠れた闘魂ということで「仮面ライダー輪王 永井清史」(ん?テレ朝以外の局が使いづらいか?←使ってもらおうとでも思っているのか?)
  どんどん行きましょう北津留選手。渡邉選手、永井選手とともに、この北京オリンピックが初出場になりますが、彼ほどナショナルチームに入る前から、まだ出たことのないオリンピックについて「北京、北京」とまわりが騒いだ選手はいないでしょう。まわりの期待の大きさゆえに昨シーズンは悩む姿を何度か目にしました。オリンピックでは、そのプレッシャーをエネルギーに!練習なども常にサポートしているご両親の期待が彼の名前にも表れています。大きくその翼を開いて滑空するときだ!「ジェット・ウィング 北津留翼」
飯島選手。必ず「出し切る」競走を見せてくれる。見るものを納得させるレーサー

飯島選手。
必ず「出し切る」競走を見せてくれる。
見るものを納得させるレーサー
  最後に飯島選手。スプリント系、エンデュランス系を問わず皆から慕われる、頼れるアニキ。1月のワールドカップ ロサンゼルス大会で前方の危険走行に巻き込まれて落車。肩を負傷し、オリンピック出場が危ぶまれるも、執念で出場権をゲット。競走スタイルもまさにネバーギブアップそのものです。「俺の辞書に“あきらめ”不掲載 飯島誠」
 こんな感じですが・・・どんなもんです?女子の選手は、女性ですし、いろいろ気を使うところもあり(本当に?)国際大会もそんなに来てくれるわけではないので、もう少し観察期間を(夏休みの「あさがお」じゃないんだから)ください。
その代わりといっては何ですが、他の国の選手も何人か近況を伝えるとともにやってみましょうか。
テオ・ボスVSクリス・ホイ。オリンピックでは、またこのカードが見られるだろうか。お互い、「コイツさえ、倒せば・・・」と思っているに違いない

テオ・ボスVSクリス・ホイ。
オリンピックでは、またこのカードが見られるだろうか。お互い、「コイツさえ、倒せば・・・」と思っているに違いない
 では、やはり、この人から。オランダのテオ・ボス。世界選手権での敗退をまだ引きずっているようで、ついこの前電話をしてみたときはあまり元気がありませんでした。でも「練習はたくさんしてるよ。もうあんな風に(世界選のこと)負けたくないからね」とリベンジを誓っていました。テオのキャッチフレーズは、なんのかんの言っても「テオ様」しかないんでしょうね。頭の回転が速く、脚の回転も速い。そして何よりあの高身長、バランスのとれたスタイルに甘いマスク。
やっぱり、「テオ様」だよなぁ・・・
クリス・ホイ。目下、敵なし。なんとか、日本が攻略したい

クリス・ホイ。
目下、敵なし。なんとか、日本が攻略したい
 一方、オリンピックではその「テオ様」の最大のライバルとなり得るでしょう“キング”クリス・ホイ。アテネ1kmTTのキングは、1kmがオリンピック種目でなくなった今、ケイリン・スプリントそしてチームスプリントとスプリント種目すべてのキングを狙っています。筋骨隆々そしてあの獲物を狙うような競走のときの表情。(もちろん競走以外の時はファニーで、礼儀正しいナイスガイです)まさにライオンをイメージさせるので、“ライオン・キング”としたかったのですが、徹底先行の彼にライオンのような“追う”というアクションはありません。一般にはカッコいい言葉でなくても自転車競技においては、最も勇ましく美しい言葉の一つ“逃げる”そして“逃げ切る”のほうが、合ってるんですよね。でも「エスケイピング ライオン」じゃあまりに情けないし。そこで、逃げ切る=つかまらないということで、MCハマーの曲にかけて「”U can’t catch this” クリス・ホイ」でいかがかと。もうひとつの候補は”Flying Scotsman”往年のイギリスの超高速機関車ですね。スコットランド、エディンバラ出身のクリスにはこちらがぴったりかも?常に競走の先頭に立って豪快に他の選手を牽引するようにも見えるそのスタイルにも合いますよね。このフレーズは、イギリスではよくクリスを指すときに使っているみたいです。彼の近況ですが、オリンピック後のスポンサー関係のイベントなどいろいろなスケジュール関係の調整や、スポンサーとの交渉に忙しいみたいです。「もうオリンピック後のことを考えているの?」と思いますが、アレだけ強いと、スポンサーもメダルは織り込み済みなんでしょうね。
アルノー・トゥルナン。コペンハーゲンのケイリンイベントでは、堂々の1位。ケイリン種目に出てくる可能性が高い
アルノー・トゥルナン。
コペンハーゲンのケイリンイベントでは、堂々の1位。ケイリン種目に出てくる可能性が高い
フランスはアルノー・トゥルナンで行きましょう。1kmTT世界記録保持者。もうすぐ結婚するとの噂もあり、一方北京オリンピックで引退するかもしれないという話も聞こえてきます。まだまだメチャ強いのに現役を退くのは勿体無さ過ぎますねぇ。ちょっとフェロモンが漂う系のルックス、少し神経質な面がありつつも、競走のスタイルはきわめてアグレッシブ。中世の貴族、しかもメッチャ強い騎士なんかにイメージがかぶります。身体にまとった筋肉の鎧。高貴な戦士が馬から自転車に乗り換えた。トゥルナン卿いざ出陣!ということで、「バロン・トゥルナン」なんていかがでしょう?セ・ボン?私的には結構いい線行ってると思うんですが・・・シャトー・ド・バロン・トゥルナンなんて、なんか上等なワイン作ってそうじゃないですか?(なんのこっちゃ)
 さて、日本トラックチームはこれから完全にオリンピックモードにシフトします。この後は日本(6月中旬と直前8月上旬ごろ)やヨーロッパ(6月終わりごろから7月にかけて、ほぼ1ヶ月間、フランス・ボルドー)で合宿を行い、本番を迎えます。いや~、「ついに来た」という感じでゾクゾクしますねぇ。
 ん、空耳か?「日本の自転車競技応援してんのはお前だけじゃねーぞ!」って、声が聞こえました。そうですよねぇ、皆で応援しましょ!6月26日(木)にオリンピック・パラリンピックの日本自転車競技代表選手の壮行会を兼ねたイベントが東京ドームで開催されます。選手たちはもちろん大挙会場へ。ゲストもたくさん。今話題のあの人もゲストに予定されているみたいですヨ!も~しかして、国歌斉唱かぁ??これは、見逃すまじ!いやぁ~、ドイツから駆けつけようかな。もう、今のうちから手帳にマークしておいてくださいね。
 選手たちには皆さんの応援が一番のパワー。たくさん声をかけてもらうことは、コントロールに引っかからない「ドーピング」です!当日は「みんながついてるゾ!」と是非激励してあげてくださいね!
 え?あの人って誰か、もったいぶらずに言えって?いやー、私もそんなちゃんとした情報もってるわけじゃないんですよ・・・♪ んなことより、お前のほうは元気か?ちゃんとメシ食ってるか?チクショー、やっぱ言えねーや! ♪
 
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