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【男子ケイリン1回戦】 |
チームスプリント敗退の無念を晴らそうと、伏見俊昭と成田和也が登場。予選4組の上位2人計8人が2回戦へ進む。
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<ケイリン1回戦 スタート前の伏見> |
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まずは予選2組で成田。残り1周半で昨年の国際競輪に参戦していたホセアントニオ・エスクレド(スペイン)が先頭に立ち、グングンとピッチを上げる。成田は後方からチャンスをうかがうが仕掛けどころがない。やっとゴール前で空いたコースを見つけて突っ込むも3位に終わった。
伏見は最終4組に出場。テーン・ムルダー(オランダ)を先頭に8人中5番目の位置をキープ。一発勝負を狙う体勢は整っていた。ところが、ペーサーが待避する残り600メートルで、2番目の位置にいたクリス・ホイ(英国)が動いて隊列が崩れてしまった。伏見は7番目に下がり、そのままゴールへ。成田とともに敗者復活戦に望みをかけることになった。 |
<敗者復活戦に回ることになった伏見>
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【男子ケイリン敗者復活戦】 |
4レース行われ、各組の勝者計4人が2回戦へ進出する敗者復活戦。なんと伏見と成田が同じ2組に!日本にとっては何かを期待させる雰囲気のなかで号砲が鳴った。
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<敗者復活戦 伏見・成田のスタート> |
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成田がすぐにペーサーの後ろを確保。伏見を前に迎え入れて〝ジャパンライン〟が完成した。周回を重ねるごとに成田がジワジワと伏見との車間を空けていく。残り2周あたりで伏見がスパート。国際競輪の経験豊富なアンドレイ・ヴィノクロフ(ウクライナ)ら3選手が慌てて追おうとするのを成田が必死にけん制、そのスキに伏見は悠々とゴールを切った。 いつもの競輪ではなかなか見ることができない作戦。見事に成功して2003年シュツットガルト(ドイツ)大会の山田裕仁以来、4年ぶりに2回戦へ進出することができた。 |
<成田の好アシストを受けた伏見>
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【男子ケイリン2回戦】 |
ケイリン発祥地・日本の期待を一身に背負った伏見。しかし、この日3試合目で疲れが出たのか、力を発揮することなく敗れてしまった。
ペーサーの後ろのムルダー(オランダ)に、残り3周を過ぎに最後尾からミカエル・ブルガン(フランス)が仕掛けた。その時点で伏見は6人中5番目の位置。その後エスクレド、伏見の後ろにいたロス・エドガー(イギリス)と次々に先頭を攻めたてるが、伏見はまったく動くことなく6番手のまま終わった。
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【ケイリン7-12位決定戦】 |
2回戦で惨敗を喫した雪辱を晴らすべく、このレースに臨んだ伏見。2回戦で1人失格したため、5人で争われた。最内枠からスタートして2番手の位置に付けた伏見だったが、ペースの上がった終盤からは流れに乗ることができず、残り1周では最後方の展開に。最後の直線で1人交わして4位に入るのが精一杯だった。
「敗者復活戦は成田君のアシストのお陰で何とか勝つことができました。ただ、2回戦と最後のレースは全然レースに参加できなかった感じ。ただ、今回は疲れがあり、コンディションがあまり良くなかったですからね。十分な準備期間があればもっといい勝負ができただろう、とマニエ監督にも言われたし、これをいい経験にまた頑張っていきます」とリベンジを誓った。
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<決定戦を走り終えた伏見選手>
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【男子ケイリン決勝】 |
ホイが〝番手まくり〟で完全V。ファイナルはイギリスとオランダが2人ずつ、フランスとオーストラリアが1人ずつという顔合わせ。しかし、エドガーがペーサーの後ろを取り、ホイを迎え入れた時点で勝敗は決していたのかもしれない。
ちょうど6周で先頭に立ったブルガンをそのまま追走。1周後に6人中5番目の位置からテオ・ボス(オランダ)が仕掛けてくると、ブルガンは抵抗して互いに脚力を消耗する。それを見定めていたホイは残り半周で一気にスパート。イギリス応援団の大歓声の中、Vゴールへ飛び込んだ。
ホイは「本当に良かった。イギリスは2人いたけど、特に作戦を練っていたわけじゃない。どちらかが犠牲になる、というのは好きじゃないからね」とニッコリ。「ケイリンには自信を持っているので、次は北京に向けて頑張りたい」とエドガーと肩を組んで応援団に手を振っていた。 |
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<ケイリン決勝ゴール> |
<勝利の雄叫びをあげるクリス・ホイ> |
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<男子ケイリン表彰台> |
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【男子スクラッチ予選】 |
1周250メートルのバンクを30周する7.5kmで争われた予選。14人中上位11人が決勝に進める1組の盛一大(24歳・愛三工業)は2位の好成績で突破した。
朝から微熱があったという盛。体調が心配されたが、不安をものともせず、最初から積極的に飛ばしたのが功を奏した。最後はベラルーシの実力者、キリエンカと2人が飛び出す格好となり、楽々と決勝に進んだ。世界選への初出場となった前回大会のポイントレースでいきなり7位と健闘。雰囲気にも慣れた2度目の大舞台で、好成績の予感を持たせた。 |
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【男子スクラッチ決勝】 |
決勝は距離が伸びて60周の15kmで実施された。駆け引きの応酬で目まぐるしく位置取りが変化。盛はときどき先頭に立ってはあえて下がり、じっくりと待機していた。52周目あたりで昨年開かれたドーハ・アジア大会覇者の黄金宝(香港)がスパートしてレースが一気に動いた。盛は集団の中位で様子を見て終盤に仕掛けようとした。しかし残り5周を切ったところで、内側を駆け上がろうとして痛恨の転倒。あえなく途中棄権扱いとなってしまった。盛が転んだ後に大人数が巻き込まれる大規模な落車が発生。黄の一人旅となってそのままゴールし、世界選で奇跡の初優勝を飾った。日本のロードレースでも優勝経験を持つ34歳の黄は「最初は予選を通れればと思っていた。ラッキーもあったけど、まさか優勝できるなんて。うれしくて今夜は眠れなさそう」と興奮冷めやらぬ表情だった。 |
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<男子スクラッチ 盛一大> |
<終盤に落車してしまった盛> |
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<男子スクラッチ表彰台> |
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【男子団体追い抜き】 |
4000メートルを4人1組で走り、3番目にゴールした選手のタイムで競うこの種目。先頭の走者を何度も入れ替えるなど、スピードとまとまりを要する難しさがあるが、個々に力のある選手が見事なチームワークを披露した英国の力が群を抜いていた。
予選ではただ1チームだけ4分を切る3分59秒579で1位突破。ウクライナとの決勝でも序盤から圧倒。オーストラリアの持つ世界記録にあと1秒と迫る3分57秒468の好タイムをマークし、ウクライナに約6秒の大差をつけた。昨年は決勝でオーストラリアに屈していただけに喜びもひとしお。前日の個人追い抜きに続く金メダルを獲得した主力のウィギンズは「この感動を何と表現したらいいのか。みんなが一つとなって走ることができた。最高のチームだ」と勝利の美酒に酔った。 |
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【女子個人追い抜き】 |
予選でトップタイムを叩き出したサラ・ハマー(アメリカ)が決勝でもレベッカ・ロメロ(イギリス)に3秒以上の大差を付けて完勝。世界選連覇を飾り、ゴール後はガッツポーズで何度も観客の声援に応えていた。「対戦相手のことをとても尊敬しているし、去年とはモチベーションも違った。しかも勝つことができて本当に嬉しい」。
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<優勝のサラ・ハマー>
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