WEB月刊競輪世界選レポート(前検)
 
 
第1報 【3月23日】
 
 今年度のトラック競技を締めくくる世界選手権が、いよいよ開幕。
 3月24日から28日までの5日間、デンマーク・コペンハーゲン近郊バレラップ町のバレラップスーパーアリーナで熱戦が繰り広げられる。

 日本からは、渡邉一成、新田祐大、浅井康太、飯島誠、盛一大の5選手が参戦。出場予定だった成田和也選手は、直前にオーストラリアのパースで行われた合宿中に腰を痛めて、欠場を余儀なくされた。

 エントリーは、チームスプリントとスプリントに新田、渡邉、浅井、ケイリンには渡邉と浅井、ポイントレースは飯島、スクラッチとオムニアムに盛というオーダーになった。
 開幕前日の23日には、渡邉、浅井、飯島、盛が会場に現れた。
 飯島は午前中のローラー練習だけで軽く調整、新田は休みをとった。
走路については、渡邉と浅井が「走りやすいバンクですね」と口をそろえるが、浅井は「でも、自分たちがそう感じるってことは他の国の人たちも走りやすいんでしょうねぇ」と付け加えて苦笑い。

 会場に来た滝沢正光競輪学校名誉教官は、「成田君が欠場して厳しい状況にあるわけですけど、競技中は何があるかわからないですから。選手みんなには自信を持って走ってもらいたいですね。特に浅井君はメンタル面にも強さがあるから楽しみにしています。今後につながる走りをしてほしい」と話していた。

渡邉一成
「しっかり練習できたんで、疲れが残ってなければ戦えるかと。オリンピック(ロンドン)に向けてとなると、4月のアジア選手権も大事になりますから複雑な思いはあります。だけど、やるからには集中して頑張るつもり。チームスプリントはこの組み合わせだと、どうでしょうかね。ケイリンでは後方に置かれたら終わり。動いて、いい位置を取って…と思ってます。躊躇せずに運べるかどうかがカギですね」

浅井康太
「緊張しますね。でもそれも走る前までだと思います。スタートしてしまえば関係ない。合宿での手応えは〝普通〟でしたけども成田さんの分まで頑張りたい気持ちはあります。大きい大会は初めてで経験不足ですけど、自分らしさを出して、いい結果を」

盛一大
「練習の感じは悪くなかったです。気合を入れすぎて、のまれないようにしたいですね。スクラッチには何度も出てるんで今回は優勝を狙います。オムニアムは初めてなので、自分の力が世界の中でどのレベルかというのを確かめる狙いがあります。とはいえレベルは低くてもチャンスはゼロじゃないですし」



渡邉一成


浅井康太

盛一大

班目秀雄総監督のコメント
 「(成田の負傷には)びっくりしました。残念ですね。そんな中でも、ここでいい結果が出るよう願っています」

阿部良二監督のコメント
 「『健闘する』それを一番に。成田はギックリ腰だった。抑えて走っていたんだろうけど疲れが出たんだろうな。アジア選手権までには治るといいんだけどね」


 
~コペンハーゲンから~

皆さん、こんにちは!

いよいよ明日から、ここデンマーク・コペンハーゲンで
世界選手権が開幕します。

明日からの5日間にわたる戦いを前に、会場内の空気は選手やチーム関係者の熱気でムンムン、冬というのに会場内は半袖で十分なほどヒートアップしています。

我らが日本チームのメンバーは、16:00すぎに会場に姿を見せ、各々ローラー練習や、実際にバンクを走ったりと、レースを前にたっぷり汗を流していました。

そして明日の注目種目は、なんといってもチームスプリント!
各国強豪揃いの中、日本チームは浅井・新田・渡邉の若手選手で挑みます。
世界を相手に、どんな走りを見せてくれるのでしょうか?楽しみです。
   

2010世界選のポスター
いい男達です
もうひとつ注目したいのが、男子ポイントレース。
日本では、なじみの薄い競技かもしれませんが、じつはかなりおもしろいんです。
男子では250mバンクを合計160周走り、途中の決まった距離ごとの通過順位で、ポイントが付きます。
20名近くの選手が、小さなバンクの中を50分近くも走り続けるため、注意していないと誰がトップなのか、わからなくなることもしばしば。
最後はぐちゃぐちゃ・・・ということも。

しかし、最初から見ていただければ、だんだんと流れがつかめてきます。
ポイント獲得をめぐる駆け引きは、迫力満点!時間はあっという間です。注目の日本からは、飯島誠選手が出場します!

そして、今回の注目外国人選手は、日本の国際競輪でも活躍したイギリスの怪物、クリス・ホイ選手です!
今期は怪我に泣き、世界選手権の出場も危ぶまれていましたが、なんとか間に合いました!
どんな活躍を見せてくれるのでしょうか?楽しみです。
 


開幕前準備に追われているUCIスタッフ
会場内スタッフはみんな半袖

活躍が期待される盛一大選手
 

世界各国のメディア
いろんな言語が飛び交っています
渡邉・浅井選手に語りかける、
世界選10連覇・中野浩一氏
 
さて、私たち「WEB月刊競輪」班は、きのうデンマークに到着しました。

日本からの直行便で、およそ12時間。
日本をお昼に出発する便で、現地に着いたのが昼の3時半すぎ。
時差は、日本時間からマイナス8時間。
「12時間乗ったってことは、日本はいま夜中の0時だけど、
まだこっちはお昼だから、もう1回昼食と晩御飯が食べれるな。ラッキー」などくだらないことを考えていたのですが・・・ついに、来ました!
夕方なのにだんだんと眠くなってきて、夜更かしたときのような体の感覚・・・これが、時差ぼけですね。


自分には関係ないね、と高を括っていたのですが、やっぱり駄目でした。
夜中に突然はっと目がさめ、昼頃からだんだんと体が眠る体制にはいっていきます。

少々きついですが、慣らしてなんとか最終日までには、
体内時計をヨーロッパ仕様に変えていこうと思います。

そして、先ほどもお伝えしましたが、今日は開幕の前日。

会場に着くや、競技場に出入りするためのIDカードをいただく為、
アクレディテーションセンターに向かいました。
無事トラブルもなくIDカードが発行され、ついに会場へと足を進めました。
そして、競技場へ足を踏みいれると・・・
感動しました!感動のひと言です。

つづきはまた明日!

明日より開幕する世界選手権の熱戦の模様を、
現地デンマークよりお伝えします!
日本人選手の活躍の様子も、
できるかぎり生に近い状態で、お伝えしたいと思います!
 
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