第1回競輪政策決定会議の審議結果について

配信日:2003年7月9日
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本日、平成15年度の第1回競輪政策決定会議(議長 小川邦夫 日本自転車振興会会長)が開催され、顧客サービス・経営基盤強化推進委員会からの中間報告がなされ、今後の取り組むべき主な事業が、以下の通り決定されましたのでお知らせいたします。


 
1.競技規則を抜本的に見直します
失格基準の明確化等お客様にとってわかりやすい競技規則にするため、専門的検討機関を設置し、平成16年1月からの新規則適用に向けた改正作業を進めます。



2.電話投票・インターネット投票がより便利になります
本年10月から、インターネット銀行を利用できるよう取り組んでいます。
この実現により、24時間、365日コンビニ等で投票資金の入出金ができるようになります。また、会員になるまでの期間も大幅に短くなるため、より便利になります。
これに加えて、以下の改善を行います。
・本年12月より、現行1回25ベットから1回999ベットに拡大
・平成16年3月より、携帯電話の適用機種をEZweb、J-スカイにも拡大



3.競輪グランプリ'03での全場場外発売へ向けて取り組んでいます
本年12月30日に開催される「KEIRINグランプリ'03」(京王閣競輪場)において全競輪場・全専用場外での発売を目指します。



4.専用場外車券売場がさらに増えます
本年8月オープン予定のサテライト宮崎(宮崎県)など6場の開設が予定されており、ますます車券が買いやすくなります。



5.在席投票(「すわって投票」)システムをより発展させます
現在、モデル5競輪場に導入されている在席投票(「すわって投票」)システムについて、より多くのお客様にご利用いただけるよう競輪場内における導入エリアの拡大・モバイル対応の実現に向けた改善を行います。



6.全国共通ポイントカードを拡大します
本年9月にオープン懸賞を実施するなど、ファンの皆様に楽しんでいただけるような企画を展開します。



7.競輪開催業務の民間委託化を推進します
競輪事業を受託する民間事業者の参入を促すための諸施策を実施し、より効率的な事業運営を目指します。





お客様本位の魅力ある競輪の実現
1.わかりやすさの提供

(1) GI・GIIの選手選考基準の見直し
  ストーリー性及び個々の特徴をより明確にさせるため、GI・GIIの選手選考基準の見直しを行い、本年11月に開催される第19回全日本選抜競輪(高知)の選手選考から随時適用する。
なお、主な改正点は以下の通りである。
 
1.
全てのGI競走に前年の競輪グランプリ出走者を選抜
 
2.
オールスター競輪については、ファン投票の得票上位者から選抜
 
3.
日本選手権競輪については、賞金獲得上位者から選抜

(2) 競技規則の抜本的見直し
  お客様にとって簡明でわかりやすい競技規則の構築を図るため、専門的検討機関として「規則改正委員会」を新たに設置し、平成16年1月からの新規則適用に向け、今後、引き続き改正作業を進める。
なお、改正の骨子は以下の通りである。
 
1.
競走における失格基準の明確化
 
2.
先頭固定競走を基本とした競技規則の構築
 
3.
落車防止に関連する制裁制度の見直し


2.便利さの提供

(1) 電話・インターネット投票サービスの機能向上
  顧客サービス推進委員会の下に電話投票活性化ワーキンググループを設置し、特に電話投票会員に対するサービス向上(動画配信を含め総合案内サイトの構築)、システム運用面でのコスト削減(アンサー局の整理縮小)を中心とする電話投票全般の中長期的な事業目標を策定し、その実現に取り組む。
本年度については、次に掲げる施策を実現する。
 
1.
インターネット銀行を利用した投票システムの導入
利用者の利便性向上のためインターネット銀行の導入について精力的に検討を重ねた結果、システム開発が順調に進み、当初予定(本年12月)より前倒し本年10月からのサービス開始を目指し関係者と引き続き協議する。
このことにより、インターネット銀行加入者であれば、申し込みから利用開始までの期間が大幅に短縮され、入会した日に利用が可能となることに加え、銀行の休業日でも入出金が可能となる。
 
2.
「Yahoo!」との連携による情報提供の充実
かねてよりインターネット利用者が急速に拡大する中でネット上における競輪情報の質的向上を検討してきたが、7月4日から「Yahoo!スポーツ」に競輪コンテンツを開設することとなった。
このことにより、若年層・競輪未知層に対する浸透を図るとともに、競輪関連サイトへの到達の容易化、インターネット投票会員新規獲得の促進を図る。
 
3.
ベット数の拡大
本年12月より、現行1回25ベットから1回999ベットに拡大する。
このことにより、1回の投票操作で3連単全通り(504通り)の購入が可能となる。
  4, 携帯電話によるインターネット投票適応機種の拡大
平成16年3月より現在のiモードに加えEZweb、J-スカイにおいてもサービスを開始する。

(2) 競輪グランプリ'03の全場場外発売の実施
  GP、GI、GIIの全場場外発売について検討を重ねていたが、本年12月30日に開催される「KEIRINグランプリ'03」(京王閣競輪場)において全競輪場・全専用場外での発売を目指し、関係者との調整に努める。なお、引き続きGI、GIIにおいても、全場場外の実現に向け検討する。

(3) 専用場外車券売場の設置推進
  専用場外車券売場の設置については、お客様の利便性向上、売場の適正配置という観点から引き続き競輪空白地帯における推進に取り組んでいる。
なお、平成15年度の開設予定は、以下の通りである。
 
1.
サテライト安田(高知県)・・・本年8月
 
2.
サテライト宮崎(宮崎県)・・・本年8月
 
3.
ハイビジョンシアター門司(福岡県)・・・本年8月
 
4.
サテライト双葉(山梨県)・・・本年9月
 
5.
サテライトしおさい鹿島(茨城県)・・・本年12月
 
6.
サテライト大和(宮城県)・・・平成16年2月

3.快適さの提供

(1)在席投票(「すわって投票」)システムの導入
  本年4月から6月にかけてモデル5競輪場に導入された在席投票(「すわって投票」)システムは、利用者アンケートを実施した結果、「窓口に並ばずにすわったまま投票できる。」「キャッシュレスで買える。」「オッズや払戻し情報を自由に見られる。」などの高評価を得ている。
今後は、競輪場内における導入エリアの拡大・モバイル対応の実現に向けた改善改良を行う。


(2)競輪場サービス状況の把握と改善支援
  競輪場のサービス実態について、ハード・ソフト・ヒューマン面から調査分析し、それを踏まえサービス改善に必要な助言・支援を行う。



4.面白さの提供

(1)新投票方法(新賭式)の全競輪場導入
  前年度に未導入であった15競輪場について順次導入を進め、本年10月をもって新投票方法(新賭式)の導入が完了する。


(2)国際競輪のあり方について
  国際競輪シリーズに新たに導入された「ワールドグランプリ」(青森)の開催結果及びファンアンケートを踏まえ、国際競輪のあり方について出場選手・日程・対戦システム等の観点から検討を行い、16年度に向け改善を行う。


(3)全国共通ポイントカードの拡大推進
  施行者が行う来場ポイントに応じた景品については、ファンのニーズに即した専門紙や特別観覧席入場券、食堂や売店の利用券、競輪グッズ等を提供するとともに、中央支援としても本年9月にキャンペーンクイズを行い、さらなる新規加入の促進を図る。


5.世界への挑戦 - メダリストを目指して

(1)自転車競技者層の拡大
  本年4月1日付けで、未開設であった10県10ヶ所に愛好会練習所が新設された。これにより、練習所の全都道府県開設が完成した。
今後は、全国52ヶ所の練習所を活動拠点として、会員の拡大に注力する。


(2)世界レベルの選手育成・強化策
  世界的レベルの競技者の育成のためUCI(国際自転車競技連合)が開設したWCC(ワールド・サイクリング゙・センター)に日本から派遣されたジュニア競技者2名のうち、永井清史(88回生)が本年度ワールドカップ第4戦オーストラリア大会においてチームスプリント(長塚智広、永井清史、伏見俊昭)で金メダルを獲得するなど強化策の成果が見られることから、来年のアテネ五輪に向けて引き続きJCF(日本自転車競技連盟)と連携し、世界レベルの選手の育成・強化に努める。

競輪事業の経営基盤の強化
競争原理の導入

(1)開催業務の民間委託化推進
  自転車競技法の改正により本年4月から包括的民間委託が可能となったことを受けて、花月園競輪場(神奈川県競輪組合)が初の民間委託場としてスタートした。その運営状況を踏まえ、6月に大阪と東京で施行者説明会を開催し、民間委託化の促進を図っている。
今後は、開催業務の外部委託推進に関する助成制度の新設を検討するとともに、受託側である民間事業者の参入を促すため「民間委託標準仕様書」の作成及び現場説明会を実施する

(2)場間場外発売における委託方式の見直し
  近年、車券売上げの重要な販路となっている場間場外売場の開設にあたり、受託場のコストダウン及び効果的・効率的な運営を促すため定率制による委託方式の採用に向け、引き続き関係者の理解・協力を求めるための協議を行い、早期実現に取り組む。

(3)施行者支援事業への取り組み
  前年度に引き続き、施行者による経営基盤の強化・確立を目指す各種調査、競輪事業の活性化並びに地域振興・地域共生に資する各種リニューアル事業への経費の一部助成及び企画レースに対する選手あっせんなど多面的な支援を行う。