2003年オープンヨーロッパ選手権障害者自転車競技大会レポート

配信日:2003年9月26日
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保坂晴稔(JPCAコーチ)


期 間: 2003年9月11日(木)~23日(火)
場 所: チェコ共和国 プラハ(トラック)、テプリッチ(ロード)

9月11日(木)
 東京成田国際空港に9時に集合しましたがタンデム組の水澤耕一・葭原滋男組は欠場しました。選手7名 スタッフ11名で11時30分発の全日空便でフランクフルトに出発しました。
 フライト時間11時間30分、現地時間夕方4時20分にフランクフルト着。フランクフルトからロード開催地のテプリッニにバスで移動しましたが、ドイツの高速道路(アウトバーン)が渋滞して390kmを10時間かかり夜中の3時にホテルに到着しました。

9月12日(金)
 12時30分 トラック開催地のプラハに移動し、夕方4時30分からの指定練習で軽く汗を流しました。今日からはプラハにホテルを移動しました。

9月13日(土)
Track
 12時から1時30分の指定練習。
 アップ Blue Line20Lap、Sprint Rein 20lap、S.S100mx1set W.S 100mx1set。
 タンデムはF.S 100mx1set S.S 100mx2set。
 午後から雨になってきました。

9月14日(日)
Tandem
 大会初日。
 タンデムスプリント予選の丹沢秀樹・大城竜之ペアーは7位(11.378)で1/4決勝へ進出。トップはAUS チームの10.794。
 1/4決勝ではイギリスチームと対戦して2本連取され、惜しくもストレートで敗退しました。
 LC1 1kmの佐久間明夫は1.19.707で11位。高橋朝之は1.21.453で16位。トップはオーストリアのエイベック・ウォルフガングの1.12.595でした。
 LC2 1kmの大橋俊明は1.26.040で10位。トップはチェコのイェゼック・ジリの1.14.266。
 CP4 1kmの江嶋元気は1.27.077で9位。トップはオーストリアのクリストファー・スコット。
 タンデム4km組は4.54.70の7位で2日目の1/4決勝に進出。予選トップはオーストラリアチームの3.49.458でタンデムチームの7位は過去に無い良い成績でした。

9月15日(月)
Roao LC2
 タンデムチームの2回戦はスペインと対戦しましたがラスト410mで追抜かれ7位に終わる。
 CP4 3kmの江嶋元気は4.44.080で9位。トップはオーストラリアのクリストファー・スコットの3.46.915。
 LC2 4kmの大橋俊明は6.12.125で9位。トップはスペインのロベルト・アルカドの5.07.317。
 LC1 4kmの佐久間明夫は5.43.874で15位。高橋朝之は5.47.778で17位。トップはオーストリアのエイベック・ウォルフガングの5.01.790。
LC1の佐久間明夫は自己新記録を出しましたが目標の10位以内には入れませんでした。
 今日は天気も良く気温は25度近くまで上がりました。

9月16日(火)
Ceremony
 今日も昨日と同じく気温が25度近くまで上昇しました。
 メダル獲得が期待されるタンデム1kmTTは12時5分から競技開始。日本チームは19チームエントリーの中で17番スタート。この時点でのトップタイムは4番目スタートのイギリスチームが出した1.05.920です。
 最初のラップは0.14日本チームがリード、2ラップも0.04リード、最終ラップで0.50逆転されイギリスチームとの差は0.353。日本チームはこの時点で2番手となる1.06.273のタイムを出し残り2チームの結果を待ちます。
 最終スタートの優勝候補オーストラリアチームが、1回目のスタートはスプロケットのゆるみ、2回目はバックステーの亀裂により残念ながらスタートできず棄権となり、日本チームの銀メダルが確定しました。今回はオーストラリアチームの失敗で銀メダルがとれましたが、練習次第では世界が狙える位置にきました。
 夕方ロード会場のドイツに近いTeplice(テプピッチ)に移動しました。

9月17日(水)
 7時朝食。9時からコースを3周回~5周回練習。午後2時30分からタンデム組、小川睦彦がコースでトレーニング。

9月18日(木)
  7時朝食。9時から全員でコースを3周回~5周回練習。夕方5時から監督会議。

9月19日(金)
Hano サイクル
 ロードレース初日。ロードコースは1周回7km。
 10時からタンデムロードレース15周回が105kmで行われ、早い周回では11分台で回り後半では9分台に入りました。日本チームは2時間40分59で参加28チーム中19位。優勝はカナダチームの2時間30分38秒でした。
 午後3時45分からCP2(脳性麻痺)3輪レースがあり小川睦彦は参加12人中5位に入りました。

9月20日(土)
 9時から全種目のタイムトライアルが始まりました。
タンデムは2周回で行われ日本チームは20分00秒33で参加28チーム中18位。優勝は17分38秒39のスペインチーム。
 LC1の佐久間明夫は23分09秒52で参加25チーム中23位。高橋朝之は23分28秒54で25位に終わった。優勝は19分05秒15のイタリアチーム。
 LC2の大橋俊明は24分32秒05で参加24チーム中22位。優勝は19分59秒89のエジプトチーム。
 CP4の江嶋元気は26分08秒80で参加15チーム中15位。優勝は20分08秒55のオーストラリアチーム。
 CP2の小川睦彦は14分55秒34で参加12チーム中5位。優勝は13分19秒64のアメリカチーム。

9月21日(日)
Road Training
 9時からLC1のロードレースに高橋朝之と佐久間明夫が出場しました。
 周回は11Lap 78.1km。高橋朝之は2周回で集団から遅れ21位、佐久間明夫は終始集団で走行し最終回でアタックをしましたが20位に終わりました。
 優勝は常にトップを走っていたフランスのマリー・ビショット。毎週回10分40秒台から10分50秒台での周回でした。
 CP4の江嶋元気は12時15分のスタート。周回は7Lap49.7kmです。早い周回で集団から離れましたが健闘し14位で完走しました。優勝はオーストラリアのピーター・ホーマン。毎周回11分40秒台で走行していました。
 LC2の大橋俊明は14時45分のスタート。周回は9Lap63.9kmです。このクラスも10分30秒台で周回し、大橋俊明は早い周回で離れると、最後1周回で周回遅れになり23位でゴール。 優勝はゴ-ルスプリントに勝ったルーマニアのヤー・モルテン。

9月22日(月)
 朝7時、ロード会場のテプリッチかプラハを経由しドイツ南のルーテンブルグ経由でフランクフルトに10時間かかって到着。フランクフルトから夜8時20分に出発し成田国際空港に23日午後2時40分に到着しました。

 今回のヨーロッパ選手権には、アテネパラリンピック出場権をかけて38ヶ国から500名が参加しました。
 日本チームの健闘が光りましたが、中でもタンデムの丹沢秀樹・大城竜之ペアーの銀メダル、脳性麻痺の小川睦彦の三輪のロードT.T 5位、ロードレース5位は見ごたえのあるレースでした。
 今大会への参加をサポートして頂きました、アラヤ工業、マヴィック、ダイナソア、メダリスト・・・皆さんに感謝します!

日本障害者自転車協会HP http://www.jcadweb.com/