競技規則等の一部改正について

配信日:2003年11月5日
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平成14年度第2回競輪政策決定会議において、ファンにとってわかりやすい競技規則の構築を図ることが決定されたことに伴い、平成15年4月実施の審判用VTRの公開と併せ、判定基準等の改正を行ってまいりましたが、さらに、わかりやすい競技規則を構築するために、ファン及び有識者等からの意見を踏まえて検討を重ねてまいりました。
一方、落車件数の増加傾向に歯止めがかからない現状を鑑み、競走上の安全性を維持するための方策に関しても検討した結果、平成15年10月21日に開催された中央判定調整会議(座長 深澤 亘 日本自転車振興会副会長)において、下記のとおり競技規則等を改正することが決定されました。
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   ください。
○改正の概要
(1) わかりやすさの提供
  競技規則第15条(内圏線踏切り)に関する改正
    ファン及び有識者から最終周回ゴール前30m線到達後に着狙いのために自ら内圏線を踏み切り、更にその状態で外帯線外側の正走路を走行する選手を追い抜く行為に対し、現行の競技規則では違反行為として認定していないことに厳しい指摘を受けていることから、当該行為を抑止するため、
   
「自ら内圏線を踏み切って外側を走行する他の選手を追い抜いて決勝線に到達した場合(最終周回の30m線到達後)」
    を失格基準として新たに設定する。
  内外線間の定義の変更
    第13条第1項(内側追抜き)の判定に関する内外線間の解釈については、現行では、「内外線間の内側から外帯線の内側」までとしているが、これを「内圏線の内側から外帯線の外側」までとする。(内外線間の幅は70cmから73cmになる)
  違反点の公開
    制裁制度の基準となる違反行為に伴う違反点の設定及び選手の違反点の累積状況については、ファンの予想行為に多大な影響を与えることから、現行非公開としているものをファンに対して公開していくことにする。
(2) 落車事故等の防止について
  「イエロー・ライン」を基準とした牽制行為の抑止
    先頭員の誘導中及び退避後の競走選手間による牽制行為(外柵走行を含む)を抑止するためにイエロー・ラインを引き、このラインを基準とした新たな競技規則、判定基準を設ける。
   
  (a) イエロー・ラインの設置場所等
  ○ 内圏線から3mの位置(内圏線の内側からイエロー・ラインの外側までが3m)
○ 黄色
○ 幅3cm
  (b) 新基準の概要
  原則として、先頭走者が、自らイエロー・ラインを下方から越えて、イエロー・ラインの外側を走行した場合は【重大走行注意】と判定する。
その状態で2秒程度以上継続してイエロー・ラインの外側を走行した場合は【失格】と判定する。
また、先頭走者以外の選手がイエロー・ラインの外側を走行し、先頭走者となった後、安全に必要な相当の距離があり、イエロー・ラインの内側に復することができるにもかかわらず、漫然と先頭を走行し、その結果イエロー・ラインの外側を2秒程度以上継続して走行した場合も【失格】と判定する。
  競技規則第58条の重注基準の変更について
    第58条(先頭員早期追抜きの禁止に関する条項)の重注基準については、各周長におけるゴールまでの残余距離を概ね同じにするため、及び先頭員の退避時期における安全の確保のため、以下のとおりとする。
   
○ 周長が333.3m及び335mの競輪場
現行「最終周回前回に入るホーム・ストレッチ・ライン」
⇒改正後「最終周回前々回の第4コーナー(標識線)」

○ 周長が400mの競輪場
現行 「最終周回前回のバック・ストレッチ・ライン」
⇒改正後「最終周回前回の第2コーナー(標識線)」

○ 周長が500mの競輪場については、現行どおり、
⇒「最終周回前回のバック・ストレッチ・ライン」
  自ら落車した場合の判定の厳格化
    現在、自ら落車した場合、後続に影響を与えていなければ重大走行注意の判定をしているが、今後はこれを失格と判定することとし、落車防止の強化を図る。また、自ら自転車を故障し、事後の競走に重大な支障を生じた場合についても同様とする。
○適用の時期
平成15年12月31日を節の初日とする開催から適用する。