日本競輪学校 第94回生 卒業記念レース 第1日目レポート

配信日:2008年3月25日
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内田玄希生徒による選手宣誓
内田玄希生徒
による選手宣誓
本日は日本競輪学校の400mバンクにおいて94回生卒業記念レースの初日が行われました。午前中に予選1が7個レースと日本競輪学校選抜レース1個レースが行われ、午後からは予選2が8個レース行われ、明日の午前中に行われる準決勝に進出する27選手が決まりました。
晴れ間が覗いていたと思ったら、時折、雨が降ったりと生憎の天気の初日となりましたが、1年間の競輪学校生活の集大成となる卒業記念レースとあって、生徒たちによる正々堂々の力勝負によってバンクを熱気が包みこんでいました。開催前の開会式では、日本競輪学校・大池新次校長が訓示を述べ、生徒代表として内田玄希生徒が選手宣誓を行いました。

こんにちは、KEIRINマガジンの佐々木です。明日はいよいよ94回生の卒業記念レースの準決勝と決勝戦が行われます。中でも坂本勉選手を父に持つ坂本貴史生徒が卒記チャンプに輝けば、初となる父子制覇の偉業も達成されます。未来のニュースターの熱い走りに、ご注目して下さい。

それでは本日のレースの中から、日本競輪学校選抜レースをダイジェストでお伝えします。

 
周回は鈴木雄一朗、脇本雄太、坂本貴史、不破将登、岩本俊介、鈴光洋彦、佐川将吾、藪田貴幸、阿部大樹。まず青板バック過ぎから徐々に上昇した岩本が赤板で誘導後位に入る。打鐘過ぎから佐川も巻き返し踏み込むが、これを岩本が突っ張って先行争いに。最終ホームではこれに藪田も加わって激しい先行争いとなる。この3車に続いたのが阿部で、阿部の後ろは大きく離される。最終2コーナーから阿部が捲りを放ち、一気に先頭になって押し切り1着。後方から鋭く捲り追い込んだ鈴木は2着まで、3着に鈴光が入線した。

1着の阿部大樹生徒
「今日は先行したいという気持ちが強かったんですけど、前の2人が先行争いをするというのも分かっていたので最終ホームで捲りに構えました。そこは読み通りでしたね。強い人が集まったレースで勝てたので、これはこの後の自信になりますね」

2着の鈴木雄一朗生徒
「今回は展開が読みと違いましたね。ちょっと周りを見過ぎてしまいました…」

3着の鈴光洋彦生徒
「うーん…ちょっと情けないレースをしてしまいましたね。もっと前々でレースしたかったんですけど…。着よりも内容を重視したかったです。悔しいです」

坂本貴史生徒(7着)
「あの2人(岩本生徒と佐川生徒)はいつも先行争いになるので、そうなった時にカマそうと思っていたんですけど、気づいた時にはすごく前との車間が開いてしまっていて…。そこからは追うだけになってしまい苦しかったです」

先行した岩本俊介生徒(8着)
「佐川君とは訓練の時から先行争いをしていました。今日も負けたくなかったし、突っ張りきれたことに関しては自分の競走が出来たと思います」

周回
周回
青板過ぎ2センター
青板過ぎ2センター
赤板
赤板
打鐘前
打鐘前
最終ホーム
最終ホーム
最終バック
最終バック
ゴール
ゴール
 
94回生在校上位選手
鈴木雄一朗生徒在校1位:鈴木雄一朗生徒
「競輪選手になろうと思ったのは、大学に入って2年目くらいでした。大学の先輩である小嶋敬二さんに刺激を受けたのがきっかけです。師匠(高橋大作)には悔いのないように走ってこいと言われていました。(デビュー後も)在校一位に恥じないようにしていきたい。チャレンジレースで特別昇班する自信はあります」
岡光良生徒在校2位:岡光良生徒
「中学校の時に、兄が自転車競技をしていたこともあって、見ていてカッコ良いと思って自分も競輪をしたいと思いました。競輪学校に入る前は19歳からサラリーマンをしていました。選手は1回86期を受けて失敗して諦めたんですけど、年齢制限撤廃でもう一回やろうと思って決めました。在校2位は出来過ぎですね。目標でもある小嶋敬二選手は先行捲りで豪快なので、ああいったレースをしてみたいです。まずはS級に上がれるようになりたいですね」
鈴光洋彦生徒在校3位:鈴光洋彦生徒
「一度、陸上自衛隊に3年間入っていて、辞めてからトラックの運転手をやっていました。そんな時に親に競輪を勧められました。陸上をずっとやっていたので、競輪のことは知らなかったんですけど、自分がプロとしてやっていくとしたら、最後に競輪しかないと思って。体力には自信がありましたからね。師匠(内藤敦)がいなかったら競輪はできていなかったので、尊敬しています」
須永優太生徒在校4位:須永優太生徒
「父が高校生の時に自転車競技をやっていたので、自分もそうしようと思っていました。師匠が父の高校時代の先輩なので、紹介してもらいました。目標選手は吉岡稔真選手で、競輪を見ていた小さい頃からF1先行に憧れていました。課題はダッシュ力がなくて先行できなかったので、もう少し脚力を付けたかったですね。GIに出場できるようになりたいです」
岩崎大和生徒在校5位:岩崎大和生徒
「師匠(大薗宏選手)には競輪学校では先行してこいと言われていたのですが…。最初に得点上位になったので、そこから点ばかり気になってしまったので。選手を目指したのは、小6の時に吉岡稔真さんの豪快な捲りがすごいと思ったからです。目標はGIで師匠の前を走ることです」
猪狩卓男生徒在校6位:猪狩卓男生徒
「競輪選手になろうと思ったのは、小さい頃競輪を観ることがあって、そこから目立ちたくて。高校進学の時には、自転車部がある高校を選びました。在校順位だけ見れば、予想以上だったと思います。でも自分の思ったようなレースがまだできていません。将来的には追い込みになりたいですが、逃げてどこまで行けるのか知りたいので、まずはS級までは逃げたいと思います。S級に入れるように、走っていきたいです」
岩本純生徒在校7位:岩本純生徒
「競輪学校に入るまでは、サラリーマンを4年間やっていて、スポーツは会社で野球のクラブチームにずっと入って軟式野球をやっていました。キッカケは会社の同僚と競輪に行った時に、たまたま同級生の岩津(裕介)君が走っているのを見てからですね。見てから久々に連絡を取って、そこで一気に話が盛り上がりました。デビュー後は、自力で先行主体でいきたい。師匠でもあり、同級生でもある岩津君と一緒に走りたいですね」
坂本貴史生徒在校8位:坂本貴史生徒
「父(坂本勉)には、競輪学校ではとりあえず友達をたくさん作ってこいと言われました。特にほかのことは言われませんでしたね。選手は中3の進路を決める時に、プロスポーツ選手になりたかったので、身近に父という存在があったので、自分も目指そうと思ったことからです。父が偉大だと言われますが、それを逆に自分の力にできればいいし、自分は自分、父は父でお互い頑張れば良いと思います。目標は競輪選手として大成すること、父を越えたいです」
前田義和生徒在校9位:前田義和生徒
「大学の時に、自転車の全日本選手権でスプリントを稲垣(裕之)さんと走ることがあって、ボロボロに負けたんです。アマチュアではそこそこ走れる自信があったのに、こんなにもプロとの差があるんだと思ったのが選手になろうと思ったキッカケです。競輪学校では、後半の冬の寒さがきつかったですね。鹿児島にずっといたので、雪かきしたのも初めてでした。目標は澤田義和選手。以前から名前が似ているよと言われていて、実際レースを見たら自力主体で動ける素晴らしい選手だったので、自分もそうなりたいと思っています。それと、競技でも強くなりたいのでデビュー後も先行、自力主体で頑張りたい。競技も競輪もトップ取れるように、S1目指して頑張りたいです」
佐藤康恭生徒在校10位:佐藤康恭生徒
「競輪選手には小2からなろうと決めていました。小さい頃に父にいわき平競輪を見に行ったこともありました。小さいからあまり覚えていないけど、いわき平記念で見た神山雄一郎さんがものすごい捲りで1着取ったのを見たのもきっかけです。デビュー後も先行でいきたいと思います。福島では山崎芳仁選手も目標ですけど、一緒に練習させてもらっている金成和幸さんも目標です。それとGIを取るのが目標です」
岩本俊介生徒適性1位(在校12位):岩本俊介生徒
「大学まで陸上をやっていたんですけど、実業団の道がなくなり、その時に先生に競輪をやってみないかと言われて、森下太志さんを紹介されました。師匠には、自主練習と競走訓練では先行してこい!と言われていました。兄弟子の藤田大輔君が徹底先行だったので、藤田君と同じ道を行ければ良いと思います。陸上では日本一になれなかったので、競輪では日本一を目指していきたいと思います」
 
第94回生徒 卒業記念レース 準決勝進出生徒
氏名
府県
氏名
府県
氏名
府県

坂本 貴史

青森

内田 玄希

東京

脇本 雄太

福井

真船 圭一郎

福島

鈴木 雄一朗

東京

佐川 翔吾

大阪

佐藤 一伸

福島

保科 圭太

新潟

岩本 純

岡山

関根 崇人

福島

佐渡 空史

千葉

山本 奨

岡山

藪田 貴幸

茨城

岩本 俊介

千葉

鈴光 洋彦

岡山

岩崎 大和

茨城

河野 要

神奈川

宮﨑 康司

香川

岡 光良

埼玉

村本 慎吾

静岡

安部 龍文

大分

阿部 大樹

埼玉

不破 将登

岐阜

松川 高大

熊本

屋良 朝春

東京

柴田 祐也

岐阜

前田 義和

鹿児島


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