第56回全プロ選手権自転車競技大会レポート

配信日:2009年5月18日
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第56回全日本プロ選手権自転車競技大会が花月園競輪場で17日(日)に行われました。
雨と強風で、コンディションの悪い中の大会でしたが、選手達はベストを尽くし花月園競輪場に集まったファン約1900名の前で、選手達はベストを尽くしました。



各競技のレポート

スプリント
 昨年この競技の覇者・渡邉一成は、200mTTのゴール前に強風にあおられ落車したが、10秒70で一番時計を出し、1/8決勝に進出したが、菅田和宏と対戦し、追い込まれ早くもここで敗退してしまった。他の強豪選手は順調に勝ちあがり、1/2決勝は、金子貴志VS北津留翼、成田和也VS菅田和宏となった。これを勝ちあがったのは北津留翼と成田和也。
決勝では、北津留が2本先取し、嬉しい全プロ大会初優勝となった。
北津留翼
 「予選(200mFTT)を本気で行きたかったんですけど、風や濡れた路面が怖かったんでスタンディングで行けなくて、ずっと座って行く感じでした。でも、途中で路面が乾いてきたんで、自分の後輪が飛ぶような乗り方で走れたので、それが良かったんじゃないかと思います」
スプリントゴール スプリント表彰
北津留選手
ケイリン
  決勝に進出したのは酒井耕介、武田豊樹、岡部芳幸、村上博幸、村上義弘、平原康多、有坂直樹、海老根恵太、小林大介。レースは先行した小林の後ろの平原が番手から抜け出しゴールに突進したが、平原の後ろについていた武田が、ゴール前に差し1着。これで4連覇となった。
武田豊樹
 「誰も捲って来なかったですからね。平原(康多)が強いですね。どうせだったらワンツー決めたかったので、きっちり決められて良かったです! 勝負運がなくならないように両方とも一生懸命走ったので、勝てて良かった!」
ケイリン ケイリン決勝ゴール
ケイリン表彰
1kmタイムトライアル
 どうしてもこの競技に勝ちたかったのが新田祐大。競輪で強くなるためにも、また世界で活躍するためにも、ここで結果を残したかった。その通り実力を発揮し、ただ一人1分4秒933をだし優勝を飾った。昨年の覇者・稲垣裕之は1分06秒588で6位に終わった。
新田祐大
 「変な風が吹いていて、あまりスピードに乗らなかったですけど、前回のチャレンジ・ザ・オリンピックもすごい風だったので、あれが予行練習だったと思って走りました。前回の経験があったので、今回もこういう風が吹きそうだって予測ができました。スタンディングも風でふらついちゃって、ロスした部分は大きかったですね。力まずに走れたと思います。チャレンジ・ザ・オリンピックでの課題を師匠に見てもらって、それが改善できて今回につながったと思います。先輩たちと、ファンの方々が応援してくれたので、すごく高いモチベーションを保ちながら走ることが出来ました。日本記録を目指しているので、3秒、4秒では喜ばず、1秒、2秒と世界で通用するようなタイムを出していかないといけないです。でも、今日の結果が寬仁親王牌につながったので、後は思いっきり頑張ります」
新田選手 1kmタイムトライアル表彰
4km個人追い抜き
 内田慶メモリアルと銘打たれた4km個人追い抜きは、内田が出現するまでの覇者・飯島規之が4分46秒527を出し、再びチャンピオンに返り咲いた。
飯島規之
 「良かったです」と言葉は少ないが笑顔を見せた。
2位に入った中長距離期待の新人・脇本雄太
 「真っ直ぐに走れないくらいの風もあったんですけど、なんとか前の選手に追いつこうという勢いで行きました。来年は優勝……は言いすぎなんで(笑) とにかく上を目指して頑張ります!」
飯島選手 4km個人追い抜き
ポイントレース
 17名で行われたポイントレースは、序盤からポイントに絡んでいた倉野隆太郎が、後半、快調に飛ばしポイント周回でトップ通過を繰り返し、2位の岡村潤に2ポイント差で優勝を飾った。倉野はポイントレースを走ったのはこれで2回目。快挙と言えるだろう。
倉野隆太郎
 「最初は鰐渕(正利)さんと連係だったんですけど、途中で岡村(潤)さんと一緒に逃げて、岡村さんが逃げろって言ったような気がしたんで逃げたら一人になっちゃって。そしたら遅れている人たちがちょうどいて、それに追いついて休めました。最近ずっと落車続きだったんですけど良かったです。風が怖かったですね。ポイントレースに出場したのはこれが2回目で、鰐渕さんにどうしたらいいかとか聞いたり、岡村さんがレース中に『2人で逃げるぞ』とか色々言ってくれました」
ポイントレース 倉野選手
ポイントレース表彰
チームスプリント
 柴崎淳、柴崎俊光、浅井康太で出場した中部(三重)が、1分14秒886で優勝を飾った。昨年はスタートでペダルが外れるアクシデントもあり、今年こそは優勝を獲りたいと狙っていた。前回覇者の四国(松山)は1分16秒839で3位となった。
柴崎淳
 「良かったです! ホームが風強くてヤバいなと思ったんですけど、1コーナーで風が止んだので良かったです。ガマンした分良かったかなって。寬仁親王牌が特選スタートだし、兄ちゃんがちょっと出遅れているんで(笑)、1位とれて良かったです」
柴崎俊光
 「嬉しいです! スタートで離れて焦ったけど、なんとか追いつけました。2人に助けられました」
浅井康太
 「特にこれに向けて練習はせず、ぶっつけ本番で走りました。少し俊光がタレましたけど、でも、信頼して走りました。目標が優勝だったので、達成出来て嬉しいです」
チームスプリント中部 チームスプリント表彰
4km団体追い抜き
 九州(大分)が序盤から良いペースで駆け、4分33秒910で優勝を飾った。前回覇者の関東(群馬)は6位に終わった。
加藤大輔
 「6年間かかりましたけど、やっと全プロで優勝できて嬉しいです」
安東宏高
 「4人が良いチームワークで走れた結果なんですごく嬉しいです。キャプテンとかはいなくて、1人1人の意識が高かった結果だと思います」
鈴木栄吉
 「皆の力で頑張りました。僕は初めてだったんですけど、初めての経験で優勝出来て嬉しいです」
小岩大介
 「今日は風が強かったけど、いつも通り走れて、優勝できて良かったです」
4km団体追い抜き九州 4km団体追い抜き表彰
交歓競技・日韓ケイリン
 吉川誠が先行し、捲ってくるパク・ビュン・ハに合わせて松坂洋平が番手から出る。しかし、ゴール前でキム・ヒュン・キュウンが追い込み1着。2着は五十嵐力。3着はイ・ヨン・ヒが入った。
日韓ケイリン 日韓ケイリン
日韓ケイリンゴール
交歓競技・女子ケイリン
 篠崎新純が先行し、捲り追い込んだ女王・石井寛子が1着。2着は前田佳代乃。3着に篠崎が逃げ粘った。
女子ケイリン 女子ケイリン
女子ケイリンゴール