2015年トラック世界選手権 2月20日(金)3日目レポート

配信日:2015年2月21日
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 女子スプリントに前田佳代乃(京都府連盟)と石井貴子(JPCA)が出場し、200メートルのフライングスタートのタイムトライアルで行う予選に臨んだ。出場30人中、上位24人が1回戦に進む方式で、前田は11秒406で28位、石井は11秒590で最下位の30位。2選手ともタイムを伸ばせず、予選敗退の厳しい結果となった。
 昨年は予選を突破した前田だが、世界との差は開いている印象だ。「正直、もっとタイムが出るかと思っていたので、かなり悔しい。なかなか結果につながってこないもどかしさがある」と表情はさえなかった。坂本監督は「ここ2、3年伸びていない。何か変えていくしかない状況にきていると本人には言った」と変化の必要性を説いた。
 石井はアルペンスキー出身で、競輪には昨年デビューしたばかり。今季はプロ選手として初めてのシーズンで、自身の体の変化を感じ、年間スケジュールを戦いながら覚えていく1年となったようだ。「このメンバーの中で走れたのは、経験としては大きい。1年間やってみて、たくさんのことがわかった」と悔しさの中から手応えもつかんだ。
 男子の40キロポイントレースは窪木一茂(和歌山県庁)が序盤から積極的な動きを見せた。20周目を1位通過で5点、30周目も2位通過で3点を加えたが、その後は脚が鈍ってペースアップについていけなかった。最終結果は11位。「前半はすごくよかったと思うが、中盤にペースが上がって、いっぱいになってしまった」と残念そうだった。大会初日の女子ポイントレースで銀メダルを獲得した上野に続くことはできず「自分もやってやろうという気持ちになれてよかったんですけど。しっかり反省したいと思う」と話した。
 男子1000メートルタイムトライアルは、最終走者の地元フランスのフランソワ・ペルビスが圧巻の走りで頂点に立った。前日19日のケイリンと合わせて2種目制覇を成し遂げ、観客の万雷の拍手に自転車を持ち上げるパフォーマンスで応えた。2大会連続3冠の偉業達成は果たしてなるのか。スプリントは21日の予選から始まり、決勝は最終日22日に行われる。

【選手のコメント】
 前田佳代乃
 「目に見える成長がつかめていないところがある。他の国の選手が(状態を)上げてきている中で、突き放されてしまっている」

 石井貴子 
 「ことしを踏まえてやっていきたい。(世界選手権に)出るだけでは、どうしようもない」

 窪木一茂 
 「もう一つ我慢が足りなかった。しっかり出直してきたい」