2016年トラック世界選手権 3月1日(火) 前検日レポート

配信日:2016年3月2日
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 自転車トラック種目の世界選手権は2日、ロンドンで開幕する。大会後にはリオデジャネイロ五輪ランキングが確定し、これをもとに同五輪への出場枠が各国・地域に割り当てられる。日本は男子の短距離種目や男女のオムニアムでの枠取りに期待がかかる。
 1日に行われた約2時間の公式練習では各選手が軽めの内容で体を動かし、ロンドン五輪でも使用されたバンクの感触を確かめた。日本代表の坂本勉監督は「みんな状態はいいと思う。とにかく五輪の枠取りが最大の目標。可能性があるものは、枠をとれるようにしたい」と言葉に力を込めた。中長距離を担当する飯島誠コーチは「団体では難しいので、個人種目のオムニアム男女で枠を確保する。アジア選手権で男女ポジションを上げることができたので、わりと余裕を持ってスタートラインに立てる。本来の走りをしてくれれば問題ない」と語った。
 男子スプリントで当落線上にいる中川誠一郎(JPCU)は「自分のベストの走りができれば(枠を争う)ライバルには負けない」と意気込んだ。男子オムニアムで枠取りが有力の窪木一茂(NIPPO VINI FANTINI)は「最後の枠取りなので、そこだけに集中してやるだけ。僕の最後のミッションだと思って、次につなげられたらいい」と力強く語った。男子ケイリンで期待される脇本雄太(JPCU)は「難しく考えずに、一つでも上の着を目指すつもりで頑張る。五輪に向けた大事な大会だし、この雰囲気を味わって戦いたい」と話した。
 第1日には男女のチームスプリントが行われる。男子は五輪出場枠の獲得が厳しい状況にあるが、渡邉一成(JPCU)は「ここまでやってきたことを全てだして、悔いのないように終えたい。3人ともベストに近いタイムを出せば、最後まで何があるか分からない」と話し、雨谷一樹(JPCU)は「厳しいのは分かっているが、ベストを尽くして一つでも順位を上げたい。ここに全てをぶつけたい」と前向きだった。女子は同種目での五輪行きは絶望的で、石井貴子(JPCU)は「次につなげられるような大会にしたい」と話した。


【上記以外の選手のコメント】
 橋本英也(鹿屋体大)「調子は悪くない。(出場予定のポイントレースは)けっこう穴場な種目なので、そこでメダル獲得を目指していきたい」
 梶原悠未(埼玉・筑波大付属坂戸高)「ジュニアの時は世界選手権で悔しい思いをして、また戻ってくると誓った。シニア1年目で世界選手権に戻ってこられてうれしい」