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今回生の特徴としては、まず、第4回記録会の1,000mT.T.において30名の生徒が1分10秒を切ったように、全体的に能力が高いことが挙げられる。そのことは、上野真吾(神奈川)と宮島聖悟(長野)の2名のゴールデンキャップ獲得者が出たことや、惜しくもゴールデンキャップを逃したが、それに次ぐタイムを叩き出した者が多数いたことからも窺い知れるだろう。しかし、そればかりではない。先行争いの激しい競輪学校の競走訓練で、数多く先行し、逃げ切り、なおかつ在校順位で上位に位置する強者が複数名存在するということが最大の特徴である。 |
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今回生で3強と言えるのは、今井裕介(茨城)、西谷岳文(京都)、大谷靖茂(愛知)である。その中で最も優勝に近いのが、スピードスケートで3度の五輪出場経験を持つ今井裕介だ。記録会の200mFDと1,000mT.T.では今回生トップのタイムを叩き出している。また、現時点での在校順位1位であり、先行での1着回数も今回生トップ、更には第2回トーナメントで完全優勝するなど、まさに今回生最強。逃げても良し、捲っても良しの、展開に左右されない本物の強さで卒記優勝の大本命である。
ご存知、長野五輪金メダリストの西谷岳文も遜色ない。徹底先行にこだわって勝ち星をあげる中、先行回数は今井をも上回り、今回生最多。現在は在校5位だが、先行に徹する競走でも順調に順位を上げてきており、今後在校1位にどこまで迫れるか楽しみだ。先行今井との対決にも注目したいところで、決勝で二人がぶつかれば、勝利の女神がどちらにほほえむのかレースが終わるまで分からない。
愛知の大谷靖茂も強力だ。全身の力を振り絞る豪快なフォームで、今井・西谷の両名に負けず劣らずの先行逃げ切りを見せた。混戦が予測される決勝でも、主導権を握ればチャンスは十分にある。 |
今井裕介(茨城) |
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西谷岳文(京都) |
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大谷靖茂(愛知) |
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【徹底先行の猛者達】
この3人に先行で勝負を挑めるのは、まず、ゴールデンキャップの片翼、上野真吾(神奈川)であろう。派手な逃げ切りこそ少ないが、先行回数は群を抜いており、末の粘りも増してきている。
また、バイクトライアル3年連続世界チャンピオンの経歴を持つ水谷好宏(滋賀)も強い。夏季帰省明けの組対抗自転車競技大会のスプリント種目で、200mを10秒台で走り抜けた圧倒的スピードを武器に、競走では叩き合いでの強さを証明した。 |
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上野真吾(神奈川) |
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水谷好宏(滋賀) |
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1kmタイムトライアル国体連覇の在本直樹(岡山)は、記録会では今井裕介に次ぐ実力者で、先行してゴール直前まで粘る強靭な地脚が武器。近頃の好調な走りで成績を伸ばし、第2回トーナメントでは初の先行逃げ切りを決めている。他にも、スピードスケートで五輪出場経験を持つ羽石国臣(栃木)や、父・近藤幸徳(52期)の背中を追う近藤良太(愛知)、小柄な身体で先行を挑む中野彰人(和歌山)の3名も、在校順位こそ目立たないが数多くの先行実績でその脚力を証明し、徹底先行を貫く積極性から教官の評価は高い。 |
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在本直樹(岡山) |
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羽石国臣(栃木) |
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近藤良太(愛知) |
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中野彰人(和歌山) |
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【隠れた実力者】
これ以外にも、ずば抜けたダッシュ力で存在感を光らせた者達がいる。山口の内村兄弟(哲也 62期・泰三 72期)の末弟、内村竜也(山口)は、記録会1,000mT.T.で今回生3位となる1分07秒71を記録し、訓練後期で大きく脚力を伸ばしてきた一人。競走成績もうなぎ上りで、底知れぬポテンシャルを感じさせる。
カミソリをイメージさせる捲りのスペシャリスト、佐藤清之(千葉)にも要注意だ。先行での勝ち星はまだ無いが、持久力を強化すれば先行でもその持ち味を如何なく発揮できるだろう。 |
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内村竜也(山口) |
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佐藤清之(千葉) |
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武田憲祐(神奈川)は、各種体力測定で圧倒的な数値を叩き出し、周囲の生徒に「ゴリラ並」と言わしめるほどの筋力の持ち主。その非凡さは競走での獅子奮迅ぶりから十分に窺える。
また、園田鉄兵(熊本)は、豊富なアマチュア経験で培ったレース勘としぶとさを武器に、先行から追込みまで幅広くこなし、上位で善戦している。
第93回生徒2人目のゴールデンキャップ獲得者である宮島聖悟(長野)も、成績は中位に甘んじたが、先行して逃げ切るなど、ゴールデンキャップの名に恥じない堂々たるレースを見せている。 |
武田憲祐(神奈川) |
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園田鉄兵(熊本) |
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宮島聖悟(長野) |
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【レース巧者達】
現在在校2位の三谷政史(滋賀)は、競走での先行実績こそ少ないが、捲り・追込みを主戦法に展開を読みきって戦うレース巧者だけに要注意だ。また、現在在校3位の谷田泰平(岐阜)は、適性入校の並外れた身体能力で急成長を遂げ、その瞬発力で勝ち星を量産している。2人とも在校1位・卒記優勝を視野に虎視眈々。鋭い差し脚、捲り脚も見事で、先行争いがもつれれば、ここが勝機とばかりにゴール線に飛び込んでくるだろう。
同じく、山口慎吾(北海道)、栗田貴徳(愛媛)、廣島和彦(岐阜)、北村信明(徳島)、近藤悠人(鹿児島)らも、鋭い差し脚と変幻自在な競走スタイルで上位の成績を収めており、準決勝・決勝でもあなどれない存在である。 |
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三谷政史(滋賀) |
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谷田泰平(岐阜) |
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山口慎吾(北海道) |
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栗田貴徳(愛媛) |
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廣島和彦(岐阜) |
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北村信明(徳島) |
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近藤悠人(鹿児島) |
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