『函館競輪場開設56周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:8月16日



 開設56周年函館記念『いさり火杯争奪戦』は、今日が大会3日目。準決勝4個レースをメインに開催された。トップクラスの激突で見応えのあるレースの連続となったが、神山雄一郎、武田豊樹、金子貴志、佐藤慎太郎らビッグネームが順当に勝ち上がった。明日はいよいよベストナインによる決勝戦が行われる。最終日も場内では4日分ハズレ車券で大抽選会や競輪OB会による模擬レース&1着当てクイズなど各種イベント、サービスが盛りだくさん。是非、この機会に本場まで足をお運び下さい。


<8R>
藤井孝則郎選手
藤井孝則郎選手
   1着権利の準決勝Cを制して決勝一番乗りを果たしたのは藤井孝則(写真)だ。東口善朋の先行をフルに生かし、直線シャープに伸び切った。  「今回は本当にツキがありますね。昨日も先行一車のメンバーだったし、番組に恵まれている。今日は東口君のお陰に尽きます。後ろが友定君だったので、少し早めに踏ませてもらった。FⅠでも数えるほどしか決勝に乗ったことがないし、記念の決勝はもちろん初めて。ここまで来たら明日も一発を狙いたい」 友定祐己が近畿コンビ追走から2着に流れ込んだ。  「今日のメンバーならチャンスがあると思っていた。展開は向いたが、内をすくわれたらお終いだし、結構きつかった。勝てなかったけど、今回のデキで最終日の順位決定Aを走れるなら上出来でしょう」  逃がされる形になった東口は「打鐘で誰も押さえに来なかったし、駆ける展開になると思いました。残れなかったのは自分の力不足です」と肩を落としていた。


<9R>
金子貴志選手
金子貴志選手

佐藤慎太郎選手
佐藤慎太郎選手
   中村一将と金子貴志(写真)の二分戦となった9R。最終ホーム過ぎに大河原和彦が落車するアクシデントがあったものの、金子が後方から落ち着いて仕掛け、前団を一気に飲み込んだ。 「ホームで緩んだ時に行こうと思ったけど、前の大河原さんがバランスを崩していたので、踏むのを止めたら、やっぱり転んでしまいましたね。立て直して2コーナーから仕掛けましたが、今日が一番軽く感じた。北日本の人が後ろを固めてくれたので、走りやすかったです」  2着入線の佐藤慎太郎(写真)は金子の強さを絶賛していた。  「金子さんは本当に強い。トップスピードに上がるまでの時間が短い。大河原さんが前で転んでいるのを見てびっくりしてしまい、千切れそうになってしまった。ぴったり付いていければ、飛び付かれないんだけど、ちょっと遅れたから(三宅)伸さんに飛び付かれてしまった」


<10R>
村上博幸選手
村上博幸選手
   10Rは武田豊樹の後位で村上博幸(写真)がイン粘りに出ると、手島慶介を競り落として番手を奪い、ゴール寸前で粘る武田を差し切った。  「昨日の57のギヤでも良かったんですが、今日は自分が前だし、手堅くいつも使っている62のギヤにしました。今日は強力なメンバーで正直厳しいと思っていた。自分は警戒されていないからカマシも考えていたんです。でも武田さんがゆっくり押さえてきたし、引いてもチャンスがないと思って、番手で勝負させてもらいました。番手を取り切って武田さんを差せたし、嬉しいです。練習通りの力を実戦で出せています」  2着に逃げ粘った武田も手応えを感じている様子だ。  「今回は久々に57のギヤを試しているんですが、函館は重いバンクなのに、すごい軽く感じます。今日は走る前は疲れが残っている感じだったけど、実際走ってみたら結構楽に踏めました。でも、まさか抜かれるとは思わなかったですね。明日は強い自力型2人との対戦なので、先行基本に頑張ります」  手島も村上後位で立て直し、何とか3着に入った。  「ヨコには自信があるけど、タイミングが取れなくて、踏み遅れてしまった」と悔しがる。


<11R>
神山雄一郎選手
神山雄一郎選手

山口幸二選手
山口幸二選手
   最終11Rは萩原孝之マークの神山雄一郎(写真)が鋭脚を発揮し、混戦を断ち切った。 「自分の脚には余裕があったし、萩原君がバック線ぐらいから仕掛けてくれれば、その勢いに乗って3着までには入れる手応えがありました。厳しいレースだったけど、乗り切れたし、状態はいいですね。今回は来る前から練習の感じがかなり良かったし、普通に走れば、ある程度の成績は残せると思っていました」  渡部哲男の番手から2着に入った山口幸二(写真)は「だんだん調子が上がってきた。神山が来たことに全く気付かなかった。ライン3人で決まったと思ったんですけどね」とレースを振り返る。  渡部は地元の菊地圭尚の逃げを早めにまくり切って3着。 「最悪の展開になったけど、7番手になったら、ホーム辺りから無理やりでも仕掛けようと考えていた。2着までには残れると思ったけど、神山さんが強かったです。疲れはありますが、今日が一番軽かった。明日は相手が強いので、良く考えて走ります」  まくり不発に終わった萩原は「もうちょっとでしたね。もう少し仕掛けを待って2センターからまくり追い込んだ方が良かったかも」と唇を噛む。

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