『東日本大震災被災地支援競輪 函館競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 2日目編
配信日:6月12日
本日12日、北海道・函館競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・函館競輪開設61周年記念「五稜郭杯争奪戦」(GIII)2日目が開催されました。メインの優秀「巴賞」は市田佳寿浩選手が浅井康太選手の先行を利して制しました。本当に函館は相性の良いバンクですね。また、11レースに行われたレインボーカップA級ファイナルは高知の野本翔太選手が1着。2着は廣川泰昭選手、3着は松谷秀幸選手で、この3名がS級2班へ特別昇級となりました。野本選手は勝負駆け成功、お見事でした。S級でのさらなる活躍を期待したいところですね。
なお、場内では明日(13日)も大好評の豪華賞品(温泉宿泊券など)が当たる未確定レース購入抽選会が行われます。熱戦が続く函館競輪で引き続きお楽しみ下さい。明日からは通常通り11レース制で行われます。レース番号にはご注意下さい。
レインボーカップA級ファイナルゴール
レインボーカップA級ファイナル表彰
巴賞ゴール
巴賞表彰
<1R>
松山正和選手
小林弘和の先行を三上佳孝が捲り、その3番手から
松山正和(写真)
が鋭く伸びた。南関ワンツーから2日目選抜はスタート。
「昨日は踏みたいところで踏めなったので、今日は出し切ろうと思っていました。三上(佳孝)君が本当にいいところで仕掛けてくれましたね。追走も楽だったし、三上君のおかげです。昨日の分もと思って最後は思い切り踏みましたよ。また明日頑張ります」
三上佳孝
は最終的に9着大敗も徐々に手応えを掴む。
「2人(鈴木雄一朗と小林弘和)は昨日もやっていたし、モガキあった上を叩こうと思っていました。仕掛けはあそこしかないでしょ。あそこを逃したら後方になってしまいますから。古川さんは練習でもお世話になっていますしね。着は9着でしたけど、以前に比べたらレースになってきています。残り2日も頑張ります」
カマシ先行に出た
小林弘和
は8着。
「タイミングは良かったけど、VTRを見たら脚が無かったです。距離も長かったです。また明日から頑張ります」
鈴木雄一朗
は内に包まれてしまい見せ場無く7着に終わる。
「しょぼいっすね…。出てみたらガツンとくる感じが無かったから中団を取り合うのかなと思っていたら、4番(小林弘和)が来て。あそこから踏んでも遅いですよね。師匠にも1回踏んどけば良かったなと言われました。そこが僕の甘さですね。今日は脚も軽かったのになぁ」
<2R>
佐々木昭彦選手
カマした梅澤謙芝を高田大輔が捲りで捕らえて、高田を追走した51歳・
佐々木昭彦(写真)
が差し切った。
「良かった、良かった!今日は高田(大輔)君の頑張りに尽きますね。高田君、すごく良かったですよ~。本当にありがとうございます(笑)。もう少し頑張ります!」
捲った
高田大輔
は2着。ワンツー決着に安堵の表情も。
「めちゃくちゃ緊張しましたよ。ギアを落としていて、ちょっときつかったけど、決まって良かったです。ホッとしました。函館バンクはあんまり得意ではないので、もしかしたら連絡みしたのも初めてかもしれません。後ろのプレッシャーが大きいから、その分、気持ちも入って大きくいけたのが良かったのかも知れないですね」
カマした
梅澤謙芝
は(7着)。
「4番(加美山隆行)もけっこういくタイプだから、出るのにだいぶ脚を使ってしまいましたね」
<3R>
丸元大樹選手
中部近畿ライン3番手を追走した
丸元大樹(写真)
が渾身の差し切り勝ちを決める。久々の一勝を感慨深く振り返る。
「ここまで本当に長かったです…。ケガでずっと1着が獲れなくて、どうなるかと思っていたんですよ。一生懸命練習していたのに結果が出なかったしね…。骨折でここまで苦しんだのも初めてだったんですよ。最後は金田(健一郎)さんも前に踏んだのも見えていたので、自分のことだけを考えて踏んでいきました。自転車があんなに伸びてくれたのも久しぶりでした。これでまた頑張れる、そんな大きな1着ですね」
2着は本人もびっくりの伸びを見せた
品田浩二
が入った。
「思いの外、伸びましたね!今日も後方待機になって8~9着かと思っていましたよ。前の佐藤(隆二)さんが入っていくのかと思って待っていたら入っていかなかったので、あいたところを踏んでいきました。自分でも意外なほど伸びましたよ。昨日は早目に自分だけ内をいってしまったけど、調子は悪くないんです。展開が普通ならいける手応えはあります。それにしても伸びましたねぇ(笑)」
金田健一郎
は3着入線も、いぶし銀のマーク戦が光った。
「あんなもんでしょ。後ろから来るのが見えていたので、体が反応しただけです。あと2日あるので頑張ります」
<4R>
垣外中勝哉選手
直線で
垣外中勝哉(写真)
が鋭く伸びて、ゴール前の接戦を制した。
「余裕がありましたね。前も後ろも横も全部見えていた感じでした。4番(阿部秀樹)が来ているのも見えて、外を踏みました。ブロックも回している感じだったから大丈夫だったし、あとは下りなので絶対に前にいけると思っていました。前節も捲りが出ていたし、練習のタイムも出ているんですよ。昨日も動けていましたからね。今日はミス無く走れたと思います」
垣外中の前でバック捲りを打った
滝川秀嗣
(8着)。
「(近畿とは)別線でしたし、自分も前々にいくだけでした。あの展開だったら、ワンツーになっても良かったのかな。追い込みでもままならない成績なんだから、通用しなかったですね。小林(豊)さんのところで内を突こうとも考えたけど、外に踏んでいきました。もっと流れを利用していければ良かったんでしょうけど、ちょっと慌てていってしまいましたね。でも何もしないで終わるよりは良いかな。それに垣外中(勝哉)さんが1着で、そこは良かったです」
<5R>
矢口啓一郎選手
ここから二次予選がスタート。
矢口啓一郎(写真)
が中団から捲って快勝する。
「手堅く行きました。でも若干感じは良くないですね。昨日が本当に動けなかったし、それでギアを85から77に下げていきました」
矢口マークの
山口貴弘
が2着で関東ワンツーが決まる。
「靴とギア(3・85から3・77に変更)を昨日変えたんですよ。今回はこれでいこうと。靴はBONTがダメだったので、また別のものを。今日は多少慣れましたね。今日は矢口(啓一郎)君に付いて行くだけ。すんなり中団だったし、無理していかないと思いました。良い加速でしたね。自分の感じも悪くないです」
3着は
富弥昭
が入線。
「強かったですね。自分もよくあれに付いて行けたなと思いますよ(笑)。最後は内を考えたけど、良いスピードだったし、余計なことをしてはいかんと思いました」
地元期待の中村敏之輔だったが、先行して力尽き9着で勝ち上がりを逸する。
「もっとぐちゃぐちゃした展開にならないときつかったですね、矢口(啓一郎)さんがすんなり(中団)では…。焦りもありましたね」
<6R>
小島雅章選手
北津留翼と金子貴志の主導権争いの中、
小島雅章(写真)
が脚を溜めて捲り一発を決めた。
「大金星です!世界VS世界でしたからね(笑)。一緒にあがってきて、北津留(翼)もやる気だったし、金子(貴志)が来た時はそのまま飛びついてスイッチしていこうと考えていましたよ。このクラスでは僕の先行は通用しないですから。無い頭を出し尽くして頑張りました。後ろの2人も信頼していました。練習での感じはすこぶる良かったので、明日も頑張りたいです」
小島マークの
手島達矢
が2着入線。
「中団か前か迷っていた感じでしたね。でも一丸(安貴)さんも前を狙っていたみたいだったので。僕は前はどの位置でも取れちゃうんですよ(笑)。逆にそれくらいしか出来る仕事がないんです。今日はおとなしく気配を消して、走りました。小島さんのおかげです。準決勝も頑張ります」
<7R>
木暮安由選手
7番手から捲り追い込んだ
木暮安由(写真)
。抜群のスピードでゴールまで強襲した。これで二次予選は関東勢が3連勝。
「調子も良かったし、良い感じでいけましたね。レース中も余裕があったし、レースも見えていました。引いて正解でした。初日2日目と感じよく踏めているし、明日が楽しみです」
木暮マークの
兵藤一也
が2着。
「どうなるか分からないし、冷静にみて踏んでいきました。木暮は内を狙っていたみたいだったけど、引いた方が良いと思ってました」
高橋和也が先行し、番手の
原真司
が3着に入る。
「脚を使いましたね。4番(石塚孝幸)は止まったけど、その上を木暮(安由)にいかれてしまいました。普段なら3~4番手ばっかりなのに、今回は慣れていない番手。とりあえずは良かったです」
中団奪取した
石塚孝幸
は9着大敗。
「(木暮が)内をしゃくってくると思ったので、内だけは締めていました。あとは早く駆けてくれと思って。中団は取れたんですけど、もう少し待ってから仕掛けても良かったですね。反応してしまいました」
<8R>
伏見俊昭選手
先行した永澤剛の番手から
伏見俊昭(写真)
が捲りを打って押し切る。
「(永澤剛が)頑張ってくれましたね。止まったと思ったから、合わせて踏んでいきました。高木(隆弘)さんに踏まされた感じですね。あとは一将だけ気をつけていました。昨日はギアが79で流れなかったので、86に戻しました。こちらのギアに慣れすぎていましたね。余裕があれば耐えられたんでしょうけど、昨日は周回中からも流れていませんでした。オッズは見なかったけど、人気に応えられて良かったです」
伏見追走の
高木隆弘
が2着。2車単200円のワンツー決着。
「4コーナーで自分のコースを作るので精一杯でしたよ。伏見(俊昭)もいくと思ったら、後ろを警戒する感じで踏んでいったから、詰まってしまってきつかったですよ。抜けはしないが、脚は大丈夫(苦笑)。(3着入線も失格の)鈴木(愼二)がもったいなかったね…」
3着入線の鈴木が失格で
中村一将
が繰り上がり3着。
「これは内容のない3着ですね。ただやられただけで…。修正は苦手ですけど、気持ちを入れ直して明日頑張ります」
中団を奪った
松田優一
だったが、仕掛けを逸して4着惜敗。
「2車だったし、うまく中団を取れたらと思っていました。レースの流れは良かったんですけど、いくタイミングを逃してしまったのが大きいですね。見過ぎてしまいました。脚の感じは良かったのに…」
伏見俊昭に任され主導権を握った
永澤剛
(5着)。
「カマシが来ると思っていたから、踏んでいかないとと思っていました。もう少し踏むのが遅かったらカマされていましたね。良かったとは思います」
<9R>
坂口卓士選手
主導権を握った筒井裕哉をマークした
室井健一
が1着。
「海老根(恵太)が絶対に来るはずというのが、ずっと頭の中にあって。3人で来られたら話にならんし、どうしようと思っていた。悪いことをしたが、踏ませてもらった。そうしたら予想以上に来なかったな…」
筒井裕哉の3番手追走の
中谷渉
が2着に入線。
「一番向かい風が強いところで(筒井が)カマしてくれたし、強かったね。海老根(恵太)の一捲りかとも思ったけど、かかっていました。ああいう先行をしてくれて感動しましたよ。ありがとうございますの一言です。追走も楽でした」
竹山陵太をマークした
坂口卓士(写真)
が3着で準決勝進出を決める。
「恵まれました。流れが来てます。その流れに逆らわないようにしてました。普通ならワンテンポはやく内に行くんですけどね。最後は横見たら紫(海老根恵太)が見えたから、4着だ~と思ったら3着で。竹山(陵太)君も海老根(恵太)さんより先に動けばチャンスあると思っていました。付いて行くので一杯で、3コーナーで余裕が出来ました。今回来る時も伏見(俊昭)さんに『決勝に乗るつもりで来ました』と言っていたんですよ。明日はチャンスですね、チャンス到来!ステージが上がると千切れてしまうことがあるので、千切れないようにしっかりラインに貢献したいです」
主導権を握った
筒井裕哉
は8着に終わる。
「いったところで仕掛けていく作戦。余裕はなかったですけど、あとは後ろの力を借りないとどうしようもなかったです…。内容には納得していますが、結果がね。厳しかったです」
<10R>
山崎芳仁選手
8番手から持ち味の捲りで
山崎芳仁(写真)
が豪快に決めた。
「緊張して、脚が硬直(笑)。石川(雅望)が先行する流れになって、待ってから仕掛けていこうと思いました。かなり待ちましたね。中途半端になるくらいなら、待った方が良いですから。脚を使って、切って切ってで8番手に戻るくらいなら脚を使わないようにと。1コーナーで詰まりすぎましたけど、山を登った割にタイム(上がり11秒1)も出ていました。フレームは良いけど、小さいのでセッティングが出しにくいです」
山崎芳仁をマークした
小林孝文
は5着に終わる。
「離れてしまってダメでした。またしっかりと練習してきます」
山崎より前で先捲りを打った
荒木伸哉
が2着に入る。
「前を切ったら引き出し役になりますしね。(山崎を)後方にして、なるべく遅く仕掛けていかないといけないですから。(山崎は)内を突くような選手ではないけど、すぐ後ろだったから、きつかったです。(山崎のいない)8車立てなら、1着でしたね(笑)。流れも向いているし、またもう一回頑張ります」
荒木マークの
細川洋
が3着で準決勝進出を決める。
「荒木(伸哉)君のおかげです。ホームで3番(石川雅望)が仕掛けてくれたのが良かったですね。あそこでいってくれないと、山崎(芳仁)君がカマしてくると思っていましたから。良かったです」
<11R>
野本翔太選手
松谷秀幸選手
レインボーカップA級ファイナルは矢野昌彦を佐川翔吾がホームで叩いて先行。佐川の番手から廣川泰昭が差し脚を伸ばすが、矢野を追走した
野本翔太(写真)
が中を一気に突き抜けて1着。見事勝負駆けを成功させてS級へジャンプアップを果たした。
野本は「矢野(昌彦)さんに全部任せていましたし、付いていくだけでした。3着ということにこだわらず、どこかで良いところを見せようと思っていました。同期について良かったです。やっぱり同期は大事ですね(笑)」
2着の
廣川泰昭
は「特昇はもちろん嬉しいですよ…。でもあの展開だったら勝たなくてはいけなかったです。(佐川の)ダッシュが良かったから、そこで脚を使ったのかな…」と悔しい表情を浮かべる。
3着は
松谷秀幸(写真)
が入線で特昇を決めた。8番手という絶望的な位置から巧みなコース取りを見せた。
「勝ちに行く走りをしようと思っていたんですけど、8番手になってしまって。それからは内だけを見ていました。空いたらすかさず突っ込んでいこうと。自力型が多いから、絶対に空くとは思っていました。でもあんな展開になるとは思わなかったし、位置取りは失敗ですね。踏めるチャンスもあったんですけど」
一方、野本と同じく勝負駆けだった
片折亮太
は中団から仕掛け遅れ6着、
安藤孝正
は7着に終わる。
片折は「着を意識しすぎてしまいましたね…。普段通りの積極的なレースが出来なかったです。またもう一度、上がれるように頑張ります」。
安藤は「(片折に)任せていました。自分も道中余裕がありすぎて、内のコースもあったけど、外に踏んでいきました。内のコースを6番(松谷)より先に入っていればいけたかもしれませんが…」
主導権争いが注目された
矢野昌彦
(5着)と
佐川翔吾
(8着)の2人。
矢野は「後ろからいつも通り先行しようと。でも出る時にもう少し吹かせればよかったです。佐川君が3番手でしたからね。3番手入った後も、脚を使っていたから車の出が悪かったです」。
佐川は「もう前が緩んでいたし、自分もいけると思ったから仕掛けたんですけど、最後は3コーナーから粘れなかったですね。こんなに垂れるようじゃ(来期からの)S級で通用しないので、しっかり練習してきます」
<12R>
市田佳寿浩選手
大塚健一郎選手
メインの優秀「巴賞」。浅井康太が主導権を握り、番手絶好となった
市田佳寿浩(写真)
が勝利した。
「まさか浅井があんなにいってくれるとは思いませんでした。脚にも問題ないですね」。明日の番組を見せられると「久しぶりに自分の競走になりそうですね。勝つ競走をします」。
大塚健一郎(写真)
は3番手からゴール前詰めるも2着まで。
「悪くなかったけど、市田(佳寿浩)さんがすんなりだった、自力屋ですからね。でもとりあえずは3番手の仕事をしっかりした上でのレースは出来たので、そこは良かったです」
前々自在の組み立てで
神山雄一郎
(3着)は「あれだけ車間を切られてしまっては届かなかったね。明日また頑張ります」。
先行した
浅井康太
(6着)は後ろ攻めの時点で作戦を決めた。
「突っ張られたらヤバイと思って、抑え先行に決めました。友和さんが嫌がるタイミングで駆けようと。向かい風がきついのも分かっていたけど、うまく読んでから行きました。ちょっと最後は粘れなかったですけど、明日も頑張ります」
佐藤友和
(9着)は仕掛け所で高橋大作と接触したことが響いた。
「仕掛けようとした時に、前と接触しました。あれで止まってしまいましたね。抑えてきたから、切らせてから行こうと思っていたんですけど。相手のスピードを殺せば、ラインで決まったと思ったのに。昨日は良かったけど、今日は接触もあって踏み切れなかったですね。でもあの接触で落車しなかったのは、ツキがあると思っています」
佐藤と追走した
菊地圭尚
は7着。
「友和が大作さんと絡んで止まってしまって。でも、その後もチャンスはあったんですよ。内と外どちらに行こうと思っていたんですが…このクラスは1回で決めないといけないですね。修正して明日は頑張ります」
神山雄一郎を追走の
高橋大作
は5着。
「前の煽りがあって、浮いた時に接触してしまって…。落車しそうになりました」
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