『東日本大震災被災地支援競輪 函館競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 3日目編
配信日:6月13日
本日13日、北海道・函館競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・函館競輪開設61周年記念「五稜郭杯争奪戦」(GIII)3日目が開催されました。メインの準決勝3個レースは、トップクラスの大熱戦となりました。それぞれ山田敦也選手、木暮安由選手、佐藤友和選手が1着で準決勝を突破し、S班5選手を中心に楽しみなメンバーが決勝に出揃いました。
なお、場内では明日(14日)も大好評の豪華賞品(温泉宿泊券など)が当たる未確定レース購入抽選会、気になる着順はやっぱり知りたい!函館記念競輪レース予想会が行われます。ご来場の際は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。明日がいよいよ最終日、激闘間違いなしの函館競輪にご注目下さい。
<1R>
鈴木雄一朗選手
3日目は一般戦からスタート。中団奪取から
鈴木雄一朗(写真)
が豪快な捲りで後続をぶっちぎる。
「迷ったけど、こういう時しか出来ないレースをしました。落ち着いていけましたけど、加美山(隆行)君がペースに入ったら嫌だし、かぶるのも嫌なので、飯田(威文)さんも付いていてくれていますし、2コーナーで踏みました。踏み出しはちょっと悪かったけど、牽制も考えて外に踏んでいきました。止まったら終わりなので、最後まで回せ!回せ!という感じでしたね。感じは良かったです。でも少し逃げの決まり手を付けるようにしたいんですけどね。今回は師匠(高橋大作)に話を聞け!と言われたのもあって神山(雄一郎)さんと話す機会があったんですよ。まだまだ若いし、練習あるのみということですね」
先行した
加美山隆行
は2着に粘り込む。
「1レースということもあってちょっと重かったですね。2着に残れたのは付いてくれた先輩達のおかげです。でも叩かれなかったのは3日目にして初めてだったし、力は出し切れましたね。鈴木(雄一朗)さんはさすがでした。あと1レース、明日も頑張ります」
最後方に置かれた
三浦稔希
だったが3着入線。好感触を徐々に掴む。
「ちょっと遠かったね(苦笑)。伸び自体は良かったし、感触は戻ってきていると思います。持ち味を発揮できていなかったから、今回はちょっと収穫はありましたね」
<2R>
阿部秀樹選手
叩かれるも3番手に入った
阿部秀樹(写真)
が4回転で捲り追い込み1着。
「ギアをかけているから、いききれなかったですね。3番手に入ってからは落ち着いていこうと、2センターくらいから踏んでいきました。でもギアが重かったですね(笑)」
阿部マークの
小橋明紀
が2着で青森勢が上位を独占した。
「(阿部が)強かったですね。阿部とはいつも練習しているし、強いのは知っているんですよ。八戸でも上位の強さですからね。それなのにレースでそれが出ていなくて、もったいないとずっと思っていました。それで今日のこのメンバーの自力に負けるようなら、厳しいですけど自力を辞めた方が良いと。捲り追い込みでしたけど、レースで勝つことで良い薬になってくれるといいですね。僕の方も、抜けなかったですけど、調子は大丈夫です」
<3R>
佐藤隆二選手
捲った森田康嗣を追走した
佐藤隆二(写真)
が番手絶好をモノにする。地元記念1勝でこのポーズ。
「やっぱりあいつ(森田康嗣)は平面からのダッシュは凄いね。強いや(笑)。もう絶対に捲りは来ないと思ったし、かかりも良かったです。本人は垂れてきたと言ってましたけどね。あとは車間を切って、それくらいやらないとなと思って(笑)。良かったです。調子は変わらず普通ですね」
2着は
山岸博勝
が入線。
「(森田の)ダッシュが良かったですね。どうなるのかなと思っていたんですけど、絶対にいくと思ったし、付いていけさえすれば何とかなると思っていました。良い勢いでいってくれたので、みんな出切れました。森田は強いですから。こういうレースを見せれば、また走りやすくなると思いますしね」
森田康嗣
が3着に粘り、北海道勢のワンツースリー。
「前受けしたのが良かったですね。頑張って回すだけと思って踏みましたが、3コーナーからは一杯になってしまって。ちょっと僕としたら踏む距離が長かったです(苦笑)。でも(佐藤)隆二さんが1着だったのは良かったです」
<4R>
品田浩二選手
カマした石川雅望マークの
品田浩二(写真)
がゴール前の接戦を制して1着。
「今日は全部、(石川)雅望のおかげです。スタートも取ってくれたし、カマシもやってくれたし、4コーナーまでいってくれたし、もう僕は何もしていないですよ。余裕はありましたけど、あそこまでしてくれたから、なんとかワンツーを決めたかったんです。最後は意外に混戦になりましたね」。木暮安由が冗談で指3本を立てて自転車を取りに来ており「ずっと3本立ててましたからね。もう3着なのかと思っていましたよ~(苦笑)」
2着は
丸元大樹
が直線で伸び、昨日に続く連絡みを果たす。
「もう無我夢中でしたよ。最後はフォームだけを意識しながら、ゴール線をめがけて踏みました。ハンドル投げとかもできないくらいに。2着までに届いて良かったです。昨日1着の流れもありますし、何よりも先輩達がいろんなヒントを教えてくれましたからね。それが大きいです。意識改革されてきました」
カマした
石川雅望
だったが、ゴール前で失速して5着に終わる。
「スタートは取れましたね。今日は前の方が楽だし、ラインで出られると思っていました。ペースは大丈夫だったんですけど、一杯になってしまって。初日は大丈夫だったのに、今日はダメでした。3着までには残れると思ったのに、弱かったです」
<5R>
中村敏之輔選手
後続の競り合いを尻目に、
中村敏之輔(写真)
がここまでのうっ憤を晴らすかのような圧勝劇を見せる。
「敗者戦だし、負けられないからプレッシャーはありましたね。競りでしたけど、力を出し切ろうと、とりあえず後ろから先行しようと思っていました。緊張したけど、勝ててホッとしましたね。これでまた上のレース(特選)に上がれるのも良かったです」
競り合いもあったが
永山英司
が冷静に2着に入線。
「頑張ってくれたのでね。それに僕はああいう並走は好きなんですよ。昨日は海老根(恵太)の3番手だったので、ギアを逆に下げたんですけど、それが失敗でした。やっぱり79の方が良いですね。素直に嬉しいです」
捲り不発に終わった
高田大輔
(8着)。
「全然、前までいけなかったですね。行こうとした時に煽りがあったし、引くのも遅かったです。競りがあるからラインが短くなると思っていたら、なんか変な感じで並んでいて、追い上げてもいってなかったし。一番ダメなところで仕掛けてしまったのかな。明日、また頑張ります」
<6R>
永澤剛選手
筒井裕哉と栗原厚司が中団を取り合う中、
永澤剛(写真)
がマイペース先行で押し切る。
「展開が向いてくれましたね。内に詰まっているのも分かっていたし、中団を取り合ってくれて。でも、きつかったですよ。脚が一杯で、今日も重かったです。一杯できついですけど、明日もまた頑張ります」
永澤を追走した
小林孝文
は4分の1輪及ばず2着。
「2日間ともふがいないレースばかりしてしまいましたからね。今日は自分の仕事をしっかりしようと思っていました。抜けなかったですけど、永澤(剛)君とワンツーだったのは良かったです。昨日、初めてあんなレースを体験して(山崎芳仁の番手回り)、少し免疫がついていますね。これでまた明日は上のレース(特別優秀)を走れるので、また頑張りたいです」
<7R>
北津留翼選手
主導権を握った
北津留翼(写真)
がそのまま押し切り九州ワンツー。
「ホームが向かい風だったので踏まずに。そうしたらあと1周なので、慌てず落ち着いていきました。ホームで踏んでしまうと、残らない雰囲気でした。松ちゃん(松田優一)がすんなり中団だったからやばいとは思いましたけど、小岩(大介)さんも車間を切っていたし、ストッパーになっていましたね。3コーナーで一旦ピッチを上げたんですけど、いったん落ち着いて余力を残しました。展開が向きましたね(笑)」
2着は北津留マークの
小岩大介
。
「2センターでもまだ待て、という感じでした。確認しながら、自分のペースでいきましたが、(北津留の)踏み直しが凄くて車間があきすぎましたね。初日に付いた感じとは全然違かったです。あいつ(北津留)の体調もセッティングとかも良くなっていたんでしょうね」
巧く中団に入った
松田優一
は捲り追い込むも3着まで。奇しくも90期3名が上位独占となった。
「組み立て的には良かったと思います。中団がダメだったら、いこうとは思っていましたよ。仕掛けるタイミングもあそこで良かったけど、けっこう小岩(大介)さんが車間をあけていたし、きつかったですね。出来れば同期じゃなくてラインで決めたかったです」
<8R>
金子貴志選手
ホームカマシで得意パターンに持ち込んだ
金子貴志(写真)
が1着。
「余裕は無かったですよ。でも山おろしだったので、一番良い感じで仕掛けられましたね。うまく踏めたと思います。調子自体は悪くないので、最終日も頑張ります」
金子マークの
一丸安貴
が2着。
「きつかった…。でも金子は付いて行きやすいように駆けてくれましたね。いつもより付いて行きやすかったので。カマして出切ってからは、もう後ろは来られないだろうし。とりあえずワンツースリーで安心しましたよ。調子は思っていたよりは良いですね」
中部3番手から3着の
西徹
。3連単の配当を知り、安堵の表情。
「千切れないように注意していました。金子さんはちょっと踏んだら出切ったので、あとは回す感じで余裕はありました。あわよくば3番手から差そうと思っていたのに、ダメでしたね。初日2日目は出切っていなかったけど、調子自体は悪くないですよ。えっ?3連単490円、決まって良かったです」
<9R>
山田敦也選手
市田佳寿浩選手
山崎芳仁が捲り不発も、番手の
山田敦也(写真)
が初日同様に伸びて1着。
「シビアにいかせてもらいました。山崎(芳仁)さんもスピードがイマイチだったし、神山(雄一郎)さんも連日牽制してくる同じ場所だと思っていました。山崎さんがいってくれた分、コースが空いたし、あとはそこにいくしかないと。地元記念だし、何としても3着以内に入りたかったです。最後はちょっと踏む距離が長くて、垂れました。地元記念は初の決勝です、脚も問題ないし、明日も頑張ります」。クールダウンのあと、他選手が山田の自転車を試乗しに来て「僕もこういう選手になったんですね」と感慨深げ。
自在戦の
市田佳寿浩(写真)
はゴール前に山田を猛追するが2着まで。
「山崎(芳仁)が4コーナーでカマしていったけど、僕にも余裕はありましたよ。両側を見ながら、神山(雄一郎)さんの牽制したところを目がけていきました。原(真司)君も付いていたし、先頭を走る気持ちもしっかり持ってね。バック入れた割にはよく伸びましたね。山田(敦也)君も調子が良さそうで、最後は捕らえられなかったです。粘ってきましたね、あれが地元記念の力ですかね」
先行した
矢口啓一郎
が3着に粘る。
「3コーナーでは神山(雄一郎)さんと決まったと思ったんですけどね。僕が残れたのは、神山さんのおかげです。風を切ったら、決勝に乗れていた感じですね。開けたつもりはなかったんですけど、最後は山田(敦也)君がイチかバチかで来たんでしょうね」
矢口マークで番手の仕事を果たしたものの
神山雄一郎
は8着。
「(牽制は)行かれてしまっては仕方ないですからね。でも山崎(芳仁)君の調子もイマイチだったのかな。スピードが僕と合った感じでした」
神山の牽制もあり、捲り不発に終わった
山崎芳仁
は9着大敗。
「あそこで行くしかなかったです。休んでいこうと思ったんですけど…」
<10R>
木暮安由選手
兵藤一也選手
巧く3番手を奪った
木暮安由(写真)
が捲り追い込んで1着。好調ぶりをここでもアピール。
「浅井(康太)さんが抑えたから、その上を抑えにいく作戦。そこからは細切れだし、前々勝負でした。3番手だし、最後は捲り追い込みで、大塚(健一郎)さんを抜ければと思っていました。体調も良いですし、レースのスピードも良いと思いますね」
先行した浅井康太の番手から
大塚健一
郎が2着。だが浅井が4着に終わったことで表情は浮かない。
「浅井(康太)君が頑張ってくれたおかげです。でもあんなにいってくれたのに、悪いことをしてしまいましたね。真後ろから(木暮が)サラ脚で捲り追い込んできたから、難しかったです。調子はまあまあです」
木暮安由マークから
兵藤一也(写真)
が3着。
「ヤス(木暮安由)に任せていましたからね。感触は日に日に良くなっているし、大丈夫だと思います。ヤスはずっとサラ脚だったし、いつでもいける感じでしたね。バックの牽制もガツンともらったわけではないので、平気でした。群馬3人で決勝に乗ることなんてあんまりないから、頑張りますよ」
荒木伸哉
は最終ホームの動きが悔やまれる6着。
「とりあえず前受けから前々にいく作戦でしたが、早めに競走が始まりましたね。最終ホームでちゃんと3番手を取り切れなかったところが、まだまだです。技術が足りないし、脚も足りないから飛びつけなかったです」
<11R>
佐藤友和選手
伏見俊昭選手
中村一将を叩き切って
佐藤友和(写真)
が、伏見俊昭の差しも凌いで押し切り1着。
「ライン3人で決めるには、あの展開しかないと思っていました。今日は捲り1で、全然捲りが決まっていなかったですしね。あのタイミングで外にいけば内は遅れるし、1コーナーからはもう回していましたよ。2コーナー出れば、(中村)一将さんは下るんで、内は重いから復活は出来いないと思っていましたし。決まったと思ったんですけど、そうしたら後ろでガシャンと音がして。(小野)大介はもったいなかったですね…。でも明日は決勝に北日本から3人いけたし、それは良かったです」
伏見俊昭(写真)
は佐藤マークからゴール前詰めるも2着。佐藤の強さを絶賛する。
「(佐藤)友和が強かったですね。よくあんなに苦しいところでいってくれました。でも、あそこで行けば決まるなと思った時に踏んだので、そこはさすがでした。(中村)一将がすかさずいったけど、友和も3コーナーから踏んでいたし、最後まで踏み切っていました。(自分の)流れは良くなっているけど、オノダイ(小野大介)が落車したのがね…」
3着には
室井健一
が入線。
「(落車する気配は)無かった。だけど、早めに外に行ってやろうと思っていた。ギアを71に戻して良かった。みんな上げているから恥ずかしいなと思って上げたけど、明日も71のまんまでいく。明日は大塚(健一郎)の後ろで頑張ります」
佐藤友和に巻き返された
中村一将
は4着。
「(佐藤)友和が強かったです。突っ張るつもりだったんですけど、加速が凄かったです…。落車も少し引っかかりました」
連勝で勝ち上がってきた
小島雅章
は7着に終わる。
「ステージが違いましたね。(佐藤)友和はバックでさらにかかっていきましたからね。全開で踏んだんですけど、全然追いつく感じがしませんでした」
小島マークの高橋大作は6着。
「小島(雅章)も踏んでいたんですけどね。(佐藤)友和は3コーナーからもう踏んでいたのか…」
↑ページTOPへ
COPYRIGHT(C) JKA, All Rights Reserved