木暮安由選手 竹内雄作選手 |
前受けから下げた竹内雄作が赤板で巻き返すと、山田英明は意を決して番手で粘り笠松信幸と競り。激しい攻防の末に笠松が競り勝ったが、最終3コーナーで力尽きて車間が空いてしまう。脚を溜めていた木暮安由(写真)がそこを目掛けて猛然とまくり追い込んで鮮やかに抜け出した。 「僕か山田さんが(番手で)勝負することになりますよね。山田さんが粘る形になったので、後ろで構える展開になりました。連日、動けているし今日も車の出は良かった。戦えるデキだと思います」 竹内雄作(写真)は、持ち前のパワフルな走りで存在感をアピールして2着に残った。 「最終ホームは風が厳しかったので僕はペースで駆けていただけだが、後ろの笠松さんが戦ってくれた。まだまだ、満足できない面もあるけど決勝に乗れて強い相手と戦えることはポジティブにとらえたい」 木暮に食らいついた山下渡が、3着で久々の記念決勝進出を果たした。 「木暮君を信頼して付いていければ自分にもチャンスがあると思いました。しっかりと付いていけたんで、自分のデキもいいと思います」 山田英明は竹内の番手勝負に出たが、笠松にさばかれシンガリ負け。 「竹内君は強いので番手勝負と。木暮君が粘る可能性もあるけど、やらずに引かれたら後方になってしまう。そうなったら後悔しますから」 |
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近藤隆司選手 川村晃司選手 |
赤板過ぎに主導権を握った川村晃司に対し、4番手に武田豊樹、近藤隆司(写真)は7番手で打鐘を通過。川村は徐々にピッチを上げていくと打鐘4コーナーから全開で踏んでいく。武田は最終1センターから仕掛けてジリジリとまくって行くが、川村の掛かりも良く西岡正一のけん制もあってまくり切るまで至らず。隊列が凝縮され展開の向いた近藤が、バックからまくって前団をまとめて飲み込んだ。「展開が向きました」と、近藤は笑顔で検車場へ引き揚げて来た。 「自分の仕掛けが遅すぎたせいでそわそわして、やり合ってくれたんだと思います。今日も前がやりあったときにやったと思ったんですけど、普段踏み合っている自力選手とは違いましたね。なかなか差が詰まらなくて。そのなかでも冷静にまくれたんでよかったです」 成清貴之は近藤を交わせずも2着で決勝へ。近藤へ感謝を示したが、注文も忘れなかった。 「よく行ってくれましたね。あれだけ待ってからいけるのは強い。でももっと早くいかないと。武田が仕掛けてくれたからチャンスになった。SS班のプライドがあるから仕掛けたけど、武田が勝ちに徹してまくり追い込みでいってたら無理だった。近藤が勝ってるのに、こんなこと言うのはあれだけど」 3着には逃げ粘った川村晃司(写真)が入ったが、レース後はさすがにキツそうな表情を見せていた。 「踏みながら駆ける感じになりました。2コーナーからはずっと踏みっぱなしでした。なんとか西岡君のおかげもあって持った感じ。(今開催は)急な追加だったけど、練習はしてたし連日力は出し切れています」 武田豊樹は6着に沈み決勝進出を逃がしたが、現状の力を冷静に振り返る。 「近藤君を警戒しての中団でした。バックは追い風で僕も掛かりは悪くはなかったけど、川村君も掛かっていたんで。ジャンのところは行こうと思ったら川村君も踏んだんで。川村君は1周半駆けているし、力負けですね」 |
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新山響平選手 菊地圭尚選手 |
北津留翼を押えた稲垣裕之が抜かりなく4番手をキープ。二次予選に続いて地元の菊地圭尚を連れた新山響平(写真)がレースを支配する。打鐘手前で先頭に立った新山は、別線の動きを確認しながら肝の据わったペース配分でギリギリまで引きつける。4コーナーから北津留が巻き返すが中団までで不発。さらにまくり追い込んだ稲垣も1車しか進まず、菊地の追い込みを4分の3車輪振り切って圧巻の逃走劇を披露した。 「今日は駆け出す位置とかもちょうどよかったし、いい感じで脚を回せたと思います。脚は張っていても、うまく乗れているという感じがある。(決勝は)相手が強いんですけど、力を出し切る競走をして結果はあとからついてくると思う」 「すごく落ち着いてますよ。自分が全然彼より落ち着けてなかった(笑)」と、連日、新山を交わせずの菊地圭尚(写真)は、頼もしい北日本の後輩を称えて大一番のファイナルを見据える。 「道中は自分も楽なんですよね。だけど、なぜか抜けない。抜いておかないとダメだし、チャンスはしっかりとモノにしないと。ただ、昨日よりも新山の後ろの感触がつかめた、自分の脚の感じも良かった。(1着は)最後に残しておくって、プラスに考えます」 稲垣マークの三谷将太は、直線で菊地と阿久津修との中を割って3着強襲。 「稲垣さんが仕掛けてくれて、(後ろの)池田(憲昭)さんも我慢してくれた。そういうのがあるから俺のコースが空く。やっぱりラインがあっての結果です。ありがたい。こういう調子が悪い時に決勝に乗って、本当に恵まれています」 外の北津留ラインが気になってタイミングを逸した稲垣裕之は、まくり一息で4着。 「北津留が不発で(菅原晃に)降りられると思って、降りられないようにそこを詰めたのが…。あのまま(まくって)行けてれば良かったけど」 |
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松岡貴久選手 池田勇人選手 |
久留米、小松島と記念で続けて決勝進出を果たした松岡貴久(写真)は、前回のサマーナイトフェスティバルを261着。山田英明とタッグを組んだ最終日は、最終バックで9番手も山田の仕掛けに乗って外を突き抜けて白星をもぎ取った。 「安定というほどでもない。ただ、だいぶ一時期よりは戻っている。連対が増えたけど、それでもデカいの叩いている。まだまだ甘いんすよ。川崎(サマーナイトフェスティバル)では体調を崩した。もうだいぶ戻ったし、もちろん全力でやるだけ」 ここ3場所で6勝と勝ち星を量産している土屋壮登は、ひょうひょうとした感じで口を開く。 「べつになにも変わらずですね。(調子は)悪くないですけど、勝ち切れない。次が中2日で弥彦記念。そこにつながるように走りたい。それに年末まで無事に怪我をしないように」 リラックスムードの池田勇人(写真)は、不振から抜け出した前回の岐阜F1から中9日での追加配分。 「ここも追加だし、次の名古屋(8月3日~)も追加なんですよ。本当ならオールスターまで配分がなかったんですけど、走って感覚を戻したい。不振の原因も前回で解消した。原因ですか?フレームですね、それを前回から元に戻したら、久々に踏んで進んでいる感じがあった」 今シリーズがS級昇級3場所目の佐藤佑一は、期待を膨らませながらメンバーを見渡す。 「ちょっとビックリしましたけど。こういうところに呼ばれてうれしいですね。こういうメンバーとできるのは、いい経験になるし自分の力をしっかりと出し切りたい。展開が早いですけど、S級でもなんとか走れていると思います」 |
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