『青森競輪場開設56周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:9月22日



 山崎芳仁が高らかに復調を宣言! 『みちのく記念競輪善知鳥杯争奪戦』をサブタイトルに、開設56周年青森記念競輪が明日23日(土)から開催される。山崎や坂本勉、高谷雅彦ら北日本組をリーダーに、吉岡稔真、合志正臣、矢口啓一郎らが相対し、熾烈な攻防が連続しそうなシリーズ。北日本組が牙城を守るか、吉岡がグランドスラム失敗のウップンを晴らすか? 見どころ満載の4日間に向け、前検日の今日は正選手99名が元気に競輪場入り。正午現在で気温約23度、湿度約25パーセントと、快適な“縄文バンク”より今日の様子をレポートします。
 


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  オープニングに向け、立石拓也が頼もしいコメント。「前回の武雄では初日がカマシ、最終日に押さえて駆けて2着、2着。状態は悪くない。中1週間で感じ良く仕上げられたし、このバンクには悪いイメージがないし頑張れそう」と、力走を約束してくれた。


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 復調モードの西村豊と、先行テクニックに長けた小島寿昭が激突する好カード。3場所連続予選突破の近況に、西村は「自分の望むイメージまで、あともう少し。ようやく、思いどおりの動きができるまで力が戻ってきた」と笑顔。小島は「涼しくなって、練習量を増やしている段階。もちろん、状態は良い。記念は相手が強いけど、一戦、一戦を大事にしたい」と、心身共に高まっている様子。


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高橋選手
高橋陽介選手
   高橋陽介(写真)が、地元・青森記念初出走に燃えている。昇級直後の7月函館F1を最後に、予選突破から遠ざかる状況だが、「今回に向けて仕上げてきたつもり。S級戦には慣れてきた。勝負どころで、良い判断ができるようになっている。頑張ります」。


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  ここからは選抜戦。展開を大きく左右する小川将人久冨武をピックアップしたい。小川は7月名古屋F1優勝から冴えを欠く近況にも、「ずっと感じは良い。あとは流れが来るのを待つだけ。草野球でリフレッシュしたり、気分転換もうまくできている」と、好調維持をアピールした。一方で、久冨も余裕たっぷりの表情。「数字程、状態は悪くない。組み立てと仕掛けの問題」と、存在感を示す気構えだ。


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乾選手
乾準一選手
   乾準一(写真)が自信を回復させた。松戸記念の負け戦3連勝から、F1戦で連続優参。先行力を蘇らせ、笑顔交じりに「上向き? 戻ってきたでしょ。感じは良い。熊本(決勝)の9着は、ギアを上げて失敗した感じ。直線の長さを意識して…。今回は3.64に戻します」。備えを確かに、今節も主導権奪取を徹底する。


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永井選手
永井清史選手
   永井清史(写真)は特選シード漏れにも落胆していない。「記念で選抜? 去年の静岡以来。あの時は決勝に乗ったし気になりません。骨折した鎖骨から、徐々に違和感が消えてきた。ボルトが入っているけど、ウエイトトレもできているし大丈夫。問題はレース勘。合宿とかの疲れも多少残っているし、4日間で徐々に状態を上げたい」と、内容重視で初日に臨む。一方、須賀和彦にとって、記念で選抜回りは豊橋以来の2度目。「まだまだ、力が足りません。練習量を増やしたい。間隔が1ヶ月ぐらい空けば、思いどおりに脚作りと調整ができるのに。競輪選手はホント、大変。自信がないけど、明日は何とか…」と、弱気な言葉に終始した。


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高谷選手
高谷雅彦選手
   ここからは確定板行きなら、2日目『八甲田賞』に進める特選競走。高谷雅彦(写真)は精悍な顔つきで、「気持ちと体、良い感じで高まっている。体だけでは勝てないからね。とにかく、トータルで整えられるかが大事。年齢を言い訳にせず、前へ前へ攻める気持ちと、武器は何かと考えて先行にこだわっている。誰かを目標にできる場合は別だけど。もちろん、狙うは優勝。そのためにも、明日は大事」。本大会2度優勝と、バンクの熟知度を知らしめる。対照的に、佐々木健司は表情が硬い。「ちょっと、緊張するね。同じ地元戦でも、F1戦とは違うよ。配分が詰まっていたけど、レース勘を保てたからね。去年は3勝が負け戦だから、今年こそはね」と、意気込みをも強くした。


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合志選手
合志正臣選手
   吉岡稔真合志正臣(写真)が最強タッグを結成する。吉岡は「オールスターの後は、10日間ぐらい乗ったかな。最初は心にポッカリと穴が開いたけど、弟子の手前もある。率先して練習しないと、マズイからね。気分転換もしっかりとしたつもり。ここに来たからには、やりますよ」。花月園オールスターで予選敗退、グランドスラムが叶わずの結末にも、態勢を立て直した成果を見せる。また、合志が花月園のバンクレコードを叩き出したのは、吉岡にマークした際。「レコードは、吉岡さんにスピードを借りたお陰。ただ、決勝に乗れなかったというのは、何かが足りない証拠。それを探す意味でも、いつもどおりに乗り込んできた。状態はつかめています」とコメントは控え目でも、端々に自信を覗かせた。


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山崎選手
山崎芳仁選手
   山崎芳仁(写真)は、引き締まった表情で検車場に表れた。「オールスターの後は、良い感じで練習できた。自分なりに手応えをつかめている。今節は期待していただいて良いかも。ただ、調整はあくまで最終日(決勝)を意識してのものです」。久留米記念の回避を余儀なくされた発熱、体重減の影響は無し。熊本、福井に次いで今年3度目の記念優勝に、明日は結果と内容の両方を追い求める構えだ。坂本勉は好位置を得たにも、「調子は問題ないよ。ただ明日は責任重大、緊張しちゃう」とベテランらしからぬ複雑な表情。一方で、矢口啓一郎が「北日本がメインのレースに入ってしまうとは…。ただ、状態は上向き。武雄記念でケガした影響はもうない。見せ場だけは作る」と、怪気炎をブチ上げた。


   
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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