青森競輪場開設56周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:9月25日



 記念V30へ、坂本勉が王手! 『みちのく記念競輪善知鳥杯争奪戦』をサブタイトルに、開設56周年青森記念は今日25日(月)が大会3日目。坂本勉が先行策からシリーズ2勝目、山崎芳仁が豪快にバックまくりで初白星を挙げるなど、準決勝4個レースをメインに熱戦が繰り広げられた。明日26日(火)はいよいよ決勝戦。今日はファイナリストの熱戦譜をレポートします。
  尚、青森本場では明日も特別観覧席入場無料券が、抽選で50名様(スピードくじを先着500名様に配布)にプレゼントされます。快晴続きで気温23度前後と、快適な縄文バンク・青森競輪場で是非、トップクラスの競演をお楽しみください。
 

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島田選手
島田 竜二選手
   乾準一の先制、吉岡稔真が不発の展開にも、島田竜二(写真)が出色の伸びで1着権利の狭き門を突破した。最終バック七番手通過から、四角過ぎに中バンクを駆け抜けて、「惰性を付けてくれた吉岡さん、番手を回してくれた先輩2人(守田秀昭、柴川高行)のお陰。余裕があったし、最後も沢田さんが外を踏んでコースが広がった。普段は外しか踏まないのに、良い反応ができた」。昨年3月、平以来の記念優参に満足そうだった。



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合志選手
合志 正臣選手
   島田に続き、今度は熊本同士の合志正臣(写真)が大ピンチを切り抜けた。鳥生知八の先制、上吹越直樹が仕掛け損じ、自身は最終ホームを八番手通過。それでも、四角過ぎに外へ車を持ち出すと、驚異的な伸びでアタマに突き抜けた。「一瞬、ヤバイかと。バックで仕掛けた有賀さんと、前の上吹越君はキツそうな感じ。コースが詰まるかなと思って。それに、最後は中を踏んだら有賀さんが締めてきて、外を踏んだ。そしたら、今度は上吹越君と接触するわで。ただ、状態は上向き。初日と違い、脚にピリッと(刺激が)きている」。手応えを確かに、頼もしい言葉が続いた。
  2着には伊藤大志が入線した。最終2センター三番手通過から、眼前の小川圭二が外を牽制した瞬間に内を突いた。嬉しい記念初優参を地元戦で果たし、「正直、ホッとしました。精神と体、良い感じに仕上がっている。今日はとにかく、前へ前へ。2着権利だし、自分で何かしてやろうという気持ち。最後は小川さんが踏まなければ、自分で外へと思ったら…」。好判断が奏効した。


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坂本選手
坂本 勉選手

伊藤選手
伊藤 公人選手

   坂本勉(写真上)が逃げ切った。中団三番手から一瞬でインコースを踏み込むと、丸々1周駆けにも末脚確かに他を完封。後位を固めた渡辺藤男、伊藤公人と自軍ワン・ツー・スリーまで決める結果に、「ホント、たまたま。藤男に『外から行かず、内から行くかも…。最悪はまくり勝負で、そのときはゴメン』と、伝えおいて良かった。調子は申し分ない。明日は夢を見させてもらえるかな」。遠ざかった記念優勝へ、心技体が整っている。
  渡辺藤男は安堵した。坂本に完璧マークを決めて「内から行ったとき、最終ホームが一番きつかった。やっぱり、坂本さんは強い。抜けない? 抜けないよ。同期同班で学校時代はただ付いているのに、自然と離れたから。上出来です」。尚、記念優参は新制度では初だ。
  一方で、伊藤公人(写真下)は興奮気味。「坂本は凄い。あの年齢で若い人達を相手に先行して、それでそのまま勝つんだから。まあ、オレも踏み出しはきつかったけど、何とか凌げたよ」。最終2センターでは渡辺以上に、後続を牽制する“仕事”ぶりも光った。


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山崎選手
山崎 芳仁選手

三ツ石選手
三ツ石 康洋選手

   山崎芳仁(写真上)がその強さを際立たせた。正攻法から突っ張る素振りを見せた後に、叩いた金山栄治の三番手をキープ。三ツ石康洋の反撃に合わせたバックまくりで、上り調子をアピールした。しかし、表情に笑みは見られない。「甘かった。突っ張ってから、三番手に見えた金山さんは叩いてこないだろうと。油断した。高谷(雅彦)さんと佐々木(健司)さん、3人で決めたかったのに。最後はムリムリ仕掛けて勝てたから、状態には自信がある。良い感じで、力が入るようにはなっているけど…」。打鐘での判断を悔いるばかりだった。
  三ツ石康洋(写真下)が2着に食い込んだ。坂本健太郎と連結を外しながら、最終二角で自らスパート。山崎に迫り、「二角で“山おろし”が効いたね。それにしても、山崎は強い。状態は良いけど、今日はオレの力より、前で健太郎が展開を崩してくれたお陰」。
  金山マークから、山口幸二が3着入線を果たした。最終2センターでは高谷雅彦を外へ弾く奮闘ぶりに、「とにかく、頑張ってくれた金山君のお陰。日に日に状態は良くなっている」。不調を訴えた初日終了後とは、脚勢も一変している模様だ。


   

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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